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人事システムの比較ポイント|目的や機能別種類、失敗しない選び方も紹介!
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人事システムとは、膨大な人事業務を効率化してくれる便利なシステムであり、複数の種類があります。
しかし、経営者や人事担当者の中には「どのような人事システムがあるのかまでは詳しく知らない」というケースや「人事システムの比較をするうえで、何を基準にしたらよいのか知りたい」という場合も少なくありません。
そこで当記事は、人事システムを探し始めた経営者や人事担当者に向けて、人事システムについて種類や比較ポイント、選び方を総合的に解説します。
目次(タップして開閉)
人事システムとは?
人事システムとは、人事担当者が受け持つ業務内容を効率化するシステムを指します。
人事業務は幅広く、採用や教育、社内人事、人事評価だけでなく、勤怠管理や給与計算などの社内労務に関する業務が含まれる場合もあります。
こうした多岐にわたる人事業務を、管理しやすくしたり、効率化してくれるのが人事システムです。
人事システムの分類は2つに大別できる
人事システムの分類としては、「全体的な業務を包括する総合型のシステム」と「各業務の分野に特化したシステム」といった、2つに大別できます。
1つのシステムで多岐にわたる業務をカバーできるものと、それぞれの業務に特化して効率化できるものと2つあるとイメージするとわかりやすいでしょう。
どちらのタイプを導入するかは、自社の人事労務担当者のリソース状況や、人事業務の課題に沿って検討しましょう。
人事システムの導入目的
人事システムを導入する目的について、チェックしてみましょう。
人事業務の効率化
人事システムの導入目的の1つめは、人事(労務)業務を効率化することにあります。
人事業務は膨大で多岐にわたるため、それぞれの業務を手動で管理していると、時間も手間もかかり非効率でしょう。
たとえば入社や退社手続きにおいて、書類作成から承認までの一連の流れを人事システムを活用して行うことで、書類作成の手間や役所への提出などにかかる労力を大幅に減らすことができます。
人事システムは、さまざまな業務に対応したものがあるため、選び方や使い方によっては多くの業務を効率化できるでしょう。
従業員情報管理の効率化
人事システムの導入目的の2つめは、従業員や組織情報の管理を効率化することです。
従業員情報の管理を手作業で行っている場合、従業員情報に何か変更があった際、適宜すべての紙やツールで変更・更新を行わなくてはなりません。
また、正社員だけでなくアルバイトや非正規雇用など複数の雇用形態を展開する企業もあるでしょう。
さまざまな雇用形態を採用している場合でも、人事システムを活用すれば給与や勤怠管理を効率化できるでしょう。
人事システムを活用すると、従業員の個人情報や経歴、自社での組織情報などを一括で管理でき、大幅な効率化につながるでしょう。
人事評価業務の適正化
人事システムの導入目的の3つめは、人事評価の適正化という点です。
システムを使用することで、目標や目標に対する結果入力から評価、フィードバックまでの一連の流れをシステム上で行えるようになるでしょう。
また評価についても、システムによっては自社の評価制度にのっとって目標設定から評価までを管理できるものもあります。
そのほか、評価の偏りを防ぐ機能が搭載されているものもあり、客観的で適切な評価につながることが期待できます。
戦略的人事の実行
人事システムの導入目的の4つめは、戦略的人事の実行です。戦略的人事は、経営目標を達成するために人材配置や採用活動、目標管理などを行うことが基本です。
戦略人事を行うためには、経営目標達成のために必要なことを実施する必要があります。そこで人事システムを利用することで、さまざまな業務を効率化させながら、目標管理や人事評価、人材配置や採用活動などを最適化させなくてはなりません。
最適な目標管理や人事評価、人材配置を行うことで、従業員のモチベーションやエンゲージメントの向上も期待できます。
人事システムは、さまざまな業務の効率化や適正化を実現するうえで、戦略人事の実行にも役立つシステムといえるでしょう。
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人事システムの種類【機能編】
人事システムの種類を機能や役割別に見てみると、以下のように分けられます。
タレントマネジメントシステム
人事システムの機能別種類の一つとして注目されているのが、タレントマネジメントシステムです。
タレントマネジメントシステムは、従業員情報の管理から目標管理や人事評価、人材配置や採用関連などあらゆる人事業務をシステム上で一元管理できるシステムです。
さまざまな人事業務を効率化し、適切な人材管理を行いながら、戦略的人事の実行にも大きく役立つでしょう。
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勤怠管理システム
人事システムの機能別種類として、勤怠管理システムが挙げられます。勤怠管理システムは、会社の従業員の出退勤情報を一括で管理できるシステムです。
日々の出退勤打刻はもちろん、残業時間や欠勤、休暇の取得についても一元的に管理できるため、従業員の全労働時間を把握し、給与計算も効率化できるでしょう。
勤怠管理システムの中には、シフト調整や給与計算を自動化できるものもあります。
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人事(労務)管理システム
人事システムの機能別種類には、人事(労務)管理システムもあります。福利厚生の管理や各種保険、入退社に必要な業務を一元管理したり、役所への書類提出や申請作業などを効率化したりできるでしょう。
人事(労務)管理システムの中には、年末調整の手続きや勤怠・給与管理もカバーできるものもあります。
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給与計算システム
人事システムの機能別種類として、給与計算システムもあります。給与計算システムとは、出退勤の打刻データから給与計算を自動化するなど大幅な業務効率化につながるシステムです。
さまざまな条件を踏まえた複雑な計算の自動化や、手動の給与計算において、入力ミスや計算ミスなどが起こりやすい問題を解決してくれるでしょう。
給与計算システムの中には、給与や賞与明細をWEB上で展開できるものやチェック機能やアラート機能が搭載されているものもあります。
人事評価システム
人事システムの機能別種類として、人事評価システムも挙げられるでしょう。人事評価システムは、社員の成果や日々の行動に対して、評価を行い、システム上で管理できます。
企業の目標管理の手法に合わせて、統一した基準や客観的な評価、透明性の高い評価を行うことで従業員の納得感が増し、モチベーションアップにもつなげられるでしょう。
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採用管理システム
人事システムの機能別種類の一つとして、採用管理システムも挙げられます。採用管理システムでは、応募者を一元管理し、応募から採用までの一連の採用フローを効率化できます。
採用活動のスムーズさや応募者への適正なフォローは、優秀な人材確保に必要不可欠なポイントでもあります。
採用管理システムを活用することで、一連の採用活動における効率化や適性化に役立てられるでしょう。
人事システムの種類【形態編】
人事システムの種類は、形態別には一般的に2つの種類に分けられます。
オンプレミス型
人事システムの形態の一つであるオンプレミス型は、自社に設置した専用サーバーを使って、構築したシステムをインストールして運用していくものです。
オンプレミス型は、自社専用サーバーやシステムを構築するため「カスタマイズ性が高く、自社に合ったシステムがつくりやすい」、自社サーバーの使用により「インターネット上のセキュリティリスクを下げられる」といったメリットがあります。
一方で、「設置や構築に時間がかかる」という点や、サーバーやネットワークに必要な機器を購入やリース契約の必要があることなどから、「初期費用が高くなりやすい」「社内サーバーの故障などによるデータ紛失の可能性がある」「メンテナンスが必要」という点がデメリットとして挙げられます。
クラウド型
人事システムの形態の一つであるクラウド型は、インターネット上にあるサーバーを使用してシステムを利用するもので、クラウド上に各データを集約します。
クラウド型は、「いつでもどこでも確認できる」という点やクラウド上での管理のため「データを安全に管理できる」「初期費用やメンテナンス費用を抑えられる」、サーバーの設置などが不要であるため「すぐに導入が可能」といった点がメリットでしょう。
一方で、「システムのカスタマイズがしにくい」という点や「通信回線による影響を受けやすい」クラウド上での管理になるため「インターネット上におけるセキュリティ面のリスクがゼロではない」といった点がデメリットとして挙げられます。
人事システムのメリット
人事システムを導入することで得られるメリットについてご紹介します。
人的ミスの防止
人事システムを導入することで、人的ミスの防止や削減が期待できます。
複雑な計算や事務処理が必要な業務を、自動化することでミスなく正確な対応ができるでしょう。特に給与計算や勤怠においては、従業員の給与にもかかわるため、ミスがあってはなりません。システムを使用することで効率化しながらミスを防止できるのは大きなメリットといえるでしょう。
コスト削減
人事システムを導入することで、コスト削減にもつながります。ペーパーレス化でインク代や紙代の経費削減、シフト表や給与明細の発行や管理における人件費も削減できるでしょう。
生産性の向上
人事システムの導入で、業務の自動化や効率化ができるぶん、担当者はほかの業務に時間を使えるようになります。限られた業務時間をより有効に活用できるようになるため、人事システムは生産性向上も見込めるでしょう。
組織力の強化
人事システムは、人事管理機能を活用することで、人材育成や人材配置にも活かせます。従業員データを活用しながら従業員のスキルを伸ばしたり、従業員がより活躍できる環境へと配置できることで組織力の強化にもつながるでしょう。
人事システムの比較ポイントや選び方
人事システムを比較したり選んだりするうえで重要なポイントについて、以下で解説していきます。
導入目的に合っているか
人事システムの選び方として、自社の導入目的や課題に沿った者かどうかという点を意識しましょう。
勤怠管理や給与計算に課題を抱えている場合は、どちらも解決できる機能を搭載しているものを選ぶのがおすすめです。まずは自社が抱える課題点を洗い出し、どのシステムが必要なのか、人事業務について総合的に見直す必要があるのかなどを検討してみましょう。
提供形態が自社に合っているか
人事システムの選び方として、オンプレミス型とクラウド型どちらが適切なのかという点を意識しましょう。
クラウド型は運用しやすく費用も抑えられますが、自社サーバを設定したい場合やカスタマイズ性をより重視する場合はオンプレミス型がおすすめです。それぞれメリット・デメリットは異なるため、自社が運用しやすい方法を見極めましょう。
サポート体制は十分か
人事システムを選ぶうえで意識したい点の一つが、サポート体制です。新しいシステムを導入するうえで、担当者によるサポートやトラブル時のサポートなどは重要です。
専任の担当者が運用までサポートしてくれるケースや、研修型のサポートを実施するケースなどサポート体制もさまざまな種類があります。
事前に問い合わせたり、資料を確認してどの程度のサポートをしてもらえるのかを確認したりしておきましょう。
システムの使いやすさ
人事システムを選ぶうえで、システムの使いやすさも重要です。人事システムを運用する際は、人事担当者だけでなく従業員が使用する場合もあるでしょう。
さまざまな人が使う可能性があるため、誰でもできる直感的な操作や使いやすい設計、見た目のわかりやすさなども考慮してみましょう。
他システムとの連携は可能か
人事システムを選ぶうえで、他システムとの連携が可能かどうかもチェックしておきましょう。
勤怠管理システムや給与計算システムなど、既存で契約しているシステムとの連携ができないと、それぞれのシステムを都度確認しながら業務を進めることになり、思うように効率化が進まない場合もあります。
既存のシステムと同じシリーズで展開されているものや、他システムであっても連携が可能なものを導入するようにしましょう。
費用面は適切か
人事システムを選ぶ際は、費用面にも注意しましょう。
人事システムの料金の中には、初期費用がかかるものとかからないもの、従業員の人数で料金が変わるものなどさまざまなパターンがあります。料金がHP上では確認できない場合も多いので、実際に問い合わせたり、見積もりをしてもらうなどして、実際の料金に近いイメージで計算できるようにしてみましょう。
人事システムは中小企業にもおすすめ
人事システムは、従業員数が多く管理や対応が大変な大企業にはもちろんおすすめですが、中小企業にもメリットがあります。
中小企業では、人材不足を大きな課題として挙げる場合も多いでしょう。人事システムはこうした中小企業の課題にも役立つシステムといえます。
業務負担の軽減
中小企業が人事システムを導入すると、さまざまな業務の自動化や効率化ができるため、担当者の業務負担を軽減することにつながります。
また、中小企業では正社員だけでなくアルバイトやパートタイマー、契約社員などさまざまな雇用形態を採用していることもあるでしょう。
雇用形態によって、勤怠や給与管理の仕方が異なる場合もあるため、さまざまな雇用形態に対応できる人事システムを活用することで大幅な効率化が期待できるでしょう。
適切な人材配置
中小企業が人事システムを導入すると、適切な人材配置にも役立ちます。
人材不足が課題である中小企業にとっては、人材のスキルや向き不向きなどを踏まえて適切な人材配置を行うことで、少ない人材でもカバーできるかもしれません。
業務負担の軽減
人事システムで適切な人事評価やミスマッチのない人材採用ができれば、従業員の満足度が向上し、離職率の低下にもつながるでしょう。
とくに人材不足が課題と感じている中小企業の場合、離職率を改善することで人材不足に直接的な効果が見込めるでしょう。
人事システムの導入ならタレントマネジメントシステム
人事システムの導入を検討している場合、それぞれの機能に特化しているものを検討しているケースも多いでしょう。
しかし、タレントマネジメントシステムなら人事業務を包括的に管理できるようになり、戦略人事の実行や実現にも役立ちます。
また、一部の機能だけに特化したものをそれぞれ契約するよりも、タレントマネジメントシステムに集約すれば、コストを抑えることにも効果があるでしょう。
特にクラウド型のタレントマネジメントシステムなら、いつでもどこでも、人事業務に必要なデータを確認でき、各作業の効率化も期待できます。
人事面において全体的に課題がある場合や、さまざまなシステムを導入していてコスト負担が大きいという場合、戦略人事を意識し始めたという場合には、タレントマネジメントシステムがおすすめです。
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『スマカン』は、人材データの一元管理や可視化、適正な人材配置、優秀な人材育成、納得感のある人事評価など、戦略的人事の実行をサポートするタレントマネジメントシステムです。
多くの官公庁や大学法人、さまざまな規模の民間企業への導入実績を誇ります。業種や業態を問わず幅広い企業や公的機関で、人事業務の効率化や人材情報の一元管理、データ分析から組織強化につなげられるでしょう。
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まとめ
人事システムは、企業の人事担当者の多岐にわたる業務を効率化できるシステムです。
しかし、人事システムには機能や形態にもさまざまな種類があるため、自社の課題を抽出したうえで最適な種類のシステムを導入するようにしましょう。
人事システムの種類の一つとして昨今注目されているタレントマネジメントシステムなら、従業員情報や人材管理、人材配置などさまざまな情報を一元管理し、人事業務を全体的に効率化できます。
これから人事システムの導入を検討している場合には、ぜひタレントマネジメントシステムを検討してみてはいかがでしょうか。
記事監修
スマカン株式会社 代表取締役社長 唐沢雄三郎
一貫して現場に寄り添う人事システムの開発に注力している起業家。戦略人事情報・人材マネジメントシステム、マイナンバー管理システムをはじめ、近年はタレントマネジメントにまで専門領域を広げ、着実に実績を積み上げている。主力製品は公共機関など多くの団体・企業に支持され、その信頼と実績をもとに日本の人材課題の解決に貢献している。
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