- 2022.02.08
2023.03.19
- タレントマネジメント
- 人事戦略
タレントマネジメントシステムと人事評価システムの違いとは?特徴や目的別に比較

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近年、人事関連の業務にITシステムを導入し、生産性を向上させようという企業が増えています。
特に人材の管理と育成を効率化するために多く導入されているのが、「タレントマネジメントシステム」と「人事評価システム」です。よく混同されがちな2つですが、導入に適した目的や、解決できる課題が異なります。まずは両者の違いを理解することが、自社に合ったサービスを選ぶための近道となるかもしれません。
この記事では、タレントマネジメントシステムと人事評価システムの違い、それぞれの特徴を説明します。目的や悩みに合わせた選び方のポイントも紹介するので、人事にかかわるクラウドサービスの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
目次(タップして開閉)
それぞれのシステムの特徴と違い
タレントマネジメントシステムと人事評価システム、この2つは何が違うのでしょうか。
簡単に言えば、評価や目標管理に特化しているのが「人事評価システム」、人材管理にかかわる幅広い機能を備えているのが「タレントマネジメントシステム」です。
それぞれの特徴を、もう少し詳しく見ていきましょう。
タレントマネジメントシステムとは
社員の経歴やスキルなど、人材に関する情報を一元管理できるのが「タレントマネジメントシステム」です。人事部だけでなく、経営層や現場の管理職とも情報を共有することで、戦略的な人材マネジメントを進めることができます。
タレントマネジメントシステムは、たとえば以下のような機能を備えています。
・人材データの管理 ・データ分析 ・異動シミュレーション ・人事評価 ・採用計画の作成 ・従業員のコンディションチェック など |
人材データ管理を中心に、そのデータを活用した人材配置や評価・育成など、幅広い人事業務をサポートできるのが特徴です。
人事評価システムとは
社員の評価をデータ化・仕組み化できるのが「人事評価システム」です。
評価業務の効率化によって人事担当者や管理者の負担を軽減し、データにもとづく公正な評価によって社員のモチベーションも向上させることができます。
人事評価システムは、たとえば以下のような機能を備えています。
・評価シートの作成 ・人事評価の入力と管理 ・目標の設定と進捗管理 など |
名前からもわかる通り、社員の評価や目標管理など、人事考課にかかわる機能に特化しているのが特徴です。
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選び方のポイント
タレントマネジメントシステムと人事評価システムは、どちらか片方を選んで導入すればいいというものではありません。会社や組織の状況によっては、両方の機能が必要な場合もあります。重要なのは、システムを導入する目的や、現状の悩みに合わせて選ぶことです。
導入目的に合わせて選ぶ
まずは、システムを導入することで何を実現したいのか明確にしましょう。それによって、どのサービスが自社に合っているのか選びやすくなります。
人材管理を全体的に見直したい
社員の採用から、評価・育成、適正な配置まで、人材管理の仕組みを抜本的に見直したいと考えているなら、「タレントマネジメントシステム」がおすすめです。
タレントマネジメントシステムには、人材データ管理に必要な機能が一通り揃っています。クラウドで一元管理している人材データをもとに、様々な機能を連動させられることが、タレントマネジメントシステムの強みです。上手く活用すれば、単なる業務効率化に留まらず、戦略的な人材マネジメントの仕組みを構築することができるでしょう。
一方で、タレントマネジメントシステムは機能が豊富であるがゆえに、十分に使いこなせない事例もあります。社員のデータを登録する手間や、そのデータを活用する仕組みを構築する時間も必要です。一部の人事業務だけを効率化したい場合は、それに特化したシステムのほうが適しているかもしれません。
人事評価の仕組みを整えたい
社員の評価や育成の仕組みを整えたいという目的が決まっているのなら、「人事評価システム」がおすすめです。
多くの人事評価システムには、MBO、OKR、360°評価、コンピテンシー評価など、様々な評価手法に合わせた機能が用意されています。評価プロセスを効率化し、公正で納得度の高い仕組みを整えたいのであれば、人事評価システムの導入だけで十分な効果を発揮するでしょう。また、人事評価に関連する機能に特化しているため、人事業務全体をサポートする多機能な製品に比べて、迷わず使える可能性も高いです。
ただし、ゆくゆくは人事評価のデータを採用計画や人材配置にも活かしたいと考えるなら、タレントマネジメントシステムなどの導入が必要になるかもしれません。
悩みに合わせて選ぶ
すぐに目的が思い浮かばない場合は、現在どんな課題があるのか考えてみましょう。その解決方法を探せば、自ずと最適なサービスが見えてくるはずです。
人材データを上手く管理できていない
社員の情報を紙やExcelで管理していると、社内にどんな人材がいるのか素早く正しく把握することができません。人事部や現場の管理職などに情報が分散することで、採用計画・人材配置・評価育成を一貫した戦略で実行することも難しくなります。それによって異動や評価への納得感が損なわれると、社員のモチベーションが低下し、いずれは離職率の高まりに繋がってしまうでしょう。
タレントマネジメントシステムを導入すれば、一人ひとりのスキルや強み、入社後の経歴、異動の希望などが一目でわかり、年齢や社歴による検索、部署ごとの分類も簡単にできます。異動シミュレーション機能を使えば、組織全体のバランスを見ながら人材配置を考えることも可能です。
社員のデータを管理するのが大変、人材配置や評価育成が全体的に上手くいっていない、という悩みはタレントマネジメントシステムの導入によって解決できるかもしれません。
社員が人事評価に納得していない
社内で人事評価の仕組みが整っていないと、上司の主観による評価がされてしまいます。絶対的な基準がないため、他の社員と比べる相対的な評価にもなりがちです。そうすると、社員が自分の評価や待遇に納得しにくくなり、会社への不満を感じ始めます。実際に、日本労働調査組合のアンケート調査によると、会社員が仕事を辞めたいと考える理由の1位が「評価・待遇に不満」だそうです。
人事評価システムを導入して、自社に合わせた評価シートを作成すれば、それぞれの部署のマネージャーが同じ基準で社員を評価できるようになります。評価の記入状況や過去の評価データがすぐ確認できるため、評価者や人事部の負担も軽減されるでしょう。公正な評価と、それに紐づいた目標管理によって、社員のモチベーションも高まるはずです。
属人的な評価が行われていて、その内容に社員が納得していないという課題には、人事評価システムの導入による仕組みづくりが解決の糸口となるのではないでしょうか。
導入を検討する際のポイント
最後に、どのサービスを導入するか検討する際のポイントをお伝えします。これから目星をつけようと思っている、もしくはいくつかの候補があって迷っている場合は、ぜひ参考にしてください。
導入の目的は明確になっているか?
先ほどもお伝えしましたが、サービスの検討を始める前に、まずは導入の目的をハッキリさせることが重要です。評価だけが目的なら、人事評価システムで十分でしょう。ですが、もう少し全体的な人材マネジメントやデータ管理を行いたいなら、タレントマネジメントシステムのほうが適しているかもしれません。
「大は小を兼ねる」と考えたいところですが、目的に合わない余計な機能が多いと、コストパフォーマンスが悪くなりますし、活用の仕方に迷ってしまう可能性もあります。必要な機能を見定めるためにも、導入目的は明確にしましょう。
運用後のビジョンは見えているか?
「人材データ管理の効率化」「公正な評価システムの構築」など現状の課題解決だけでなく、その先に会社として何を目指しているのかまで見えていると理想的です。
たとえば、社員のエンゲージメントを向上させて離職率を下げるなどが挙げられます。次世代の経営を担う人材の発掘、管理職候補の育成といった目標も一つの例です。人事業務だけでなく組織全体のDXを推進していく、という方針を掲げる企業もあるでしょう。
このように運用後のビジョンが固まっていると、すぐに使う機能だけでなく、将来的に必要となるであろう機能まで考えられます。
必要な機能は備わっているか?
システムの導入によって実現したい目的が決まったら、それに必要な機能が備わっているかチェックします。基本的な部分は共通していることも多いですが、サービスごとに異なる機能もあるため注意しましょう。
たとえば人事評価システムであれば、MBO、OKR、360°評価、コンピテンシー評価など、自社で導入したい評価の仕組みに対応しているかは、必ず確認したいところです。人事評価のデータを、どこまで採用や人材配置など他の業務に活用できるかも、サービスによって違いがあります。
タレントマネジメントシステムは機能の幅が広いため、評価・育成に強いサービス、人材配置・活用に強いサービスなど、大まかなタイプの分類から考えるのがおすすめです。また、従業員のコンディションチェックや、1on1ミーティング管理などオプション的な機能の中に惹かれるものがあるかを見てみるのも良いかもしれません。
管理画面は使いやすいか?
タレントマネジメントシステムや人事評価システムは、日常的に利用するものです。少しでも使いにくいとストレスを感じやすく、ちょっとした手間が蓄積して大きな時間のロスになります。同じような機能だとしても、画面表示のスピードも業務効率に大きく関わるため、チェックは欠かせません。
また評価の入力などでは、人事部だけでなく現場のマネージャーなどもシステムを使用する場合があります。そのため、できるだけ直感的に操作できそうなサービスを選ぶと、社内で細かく操作説明をする手間が省けるはずです。
社内の状況や使い方に合わせて機能をカスタマイズできるかも、確認しておくと良いでしょう。拡張性や柔軟さに優れたサービスを選んでおけば、将来的に組織の規模や運用の方針が変わっていった際も安心です。
サポート体制は十分か?
人材データをクラウドで一元管理するには、まず社員の情報を登録してデータベースを構築する必要があります。その他にも最初の準備には何かと手間がかかりますので、どれくらい導入作業をサポートしてもらえるかは確認しておきたいところです。
サポートの期間、専任スタッフの存在、フォローアップミーティングの有無など、各サービスによってサポート体制が異なりますので、比較検討してみると良いでしょう。
ただし、導入サポートでシステムの使い方がわかったとしても、それが社内の制度に上手く組み込まれていないと意味がありません。利用方法を教えてくれるだけでなく、どうやって活用していくか、一緒に人事の仕組みづくりから考えてくれるような 導入後も必要なサポートが受けられることが理想的です。
無料トライアルはあるか?
実際のところ、必要な機能や使い勝手などは利用してみないとわからないことも多いです。初めて人事関連のシステムを導入する企業などでは、せっかく導入しても「上手く使いこなせない」「一部の機能しか必要なかった」といった理由で早期に解約してしまうケースもあります。
そのため、まずは無料で利用を試してから、導入を決めるのがおすすめです。大体のサービスには無料トライアルが用意されていますが、機能の制限や期間などが異なりますので、詳細を確認しましょう。いくつかのサービスで迷っているようなら、無料トライアルでの使い心地で選ぶというのも、一つの手かもしれません。
人事評価・タレントマネジメントなら「スマカン」
ここまでタレントマネジメントシステムと人事評価システムの違い、選び方のポイントを紹介してきました。それぞれに特徴や得意な領域があり、必ずしもどちらか片方だけを選べばいいものではないことを理解いただけたのではないでしょうか。
とは言っても、タレントマネジメントシステムの機能は欲しいし、人事評価の仕組みにもこだわりたい…。そんな風に考える方もいるでしょう。
豊富な機能を備えた「スマカン」なら、人事評価からタレントマネジメントまで、幅広い人事業務をまとめてサポートできます。
それぞれの立場で、それぞれの使い方
スマカンには、人事担当者はもちろん、現場のマネージャーから経営層まで、それぞれの立場に応じて必要な機能が一通り揃っています。
たとえば現場のマネージャー向けには、人事評価と育成に役立つ目標管理の機能があります。アンケート機能を活用すれば、テレワークでも社員のコンディションを細かくチェックできるため、離職率の低減にも役立ちます。
人事担当者は、現場での評価・育成のデータを採用などにも活かすことができます。アンケート機能で、新しい人事制度の効果測定も可能です。人材データの一元管理による、人事業務の自動化・効率化の効果も見逃せません。
経営層にとっては、異動シミュレーションの機能が便利です。全体の組織図を見ながら、適切な人材配置を考えられます。ホールディングスや事業部を横断した管理もでき、会社規模を問わずに活用できます。
タレントマネジメントと連動した人事評価
スマカンは、人事評価など1つの領域に特化したサービスではありません。だからこそ、クラウド上で一元管理したデータをもとに、様々な機能を連動させられるのが強みです。
たとえば、育成目標の設定から、進捗の確認、1on1ミーティングの管理、評価の入力と結果のフィードバックまで、スマカンだけで完結できます。一貫してデータにもとづいたコミュニケーションが取れるため、公正で納得しやすく、従業員のエンゲージメントの向上に繋がる人事評価を実施できます。さらには、その人事評価のサイクルを通して得たデータを活かして人材配置を考えたり、採用計画を練ったりすることも可能です。
スマカンには3種類の料金プランがあり、豊富な機能の中からどこまで利用するかによって最適なプランを選べます。30日間の無料トライアル期間もご用意していますので、ぜひ気軽にお試しください。

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