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人事評価コメントの例文と書き方(上司・部下)職種別にポイントも解説

人事評価コメントの例文と書き方職種別上司部下別にポイントを解説

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人事評価を実施する際は、必ずコメントを求められます。実績や能力、成長度、意欲などを文章にして評価するのです。従業員のモチベーションや育成にかかわるため、人事評価のコメントは重要ですが「人事評価のコメントの書き方がわからない」「マイナス面ばかり指摘してしまう」という方もいるでしょう。

当記事では、人事評価のコメントの例文を上司と部下、それぞれの職種ごとにご紹介します。書き方のポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次(タップして開閉)

    上司の人事評価コメントの例文

    上司としての人事評価のコメントの書き方と例文を職種別にご紹介します。

    営業職

    営業職は結果が数字で出やすいため、客観的に評価しやすい職種です。業績以外にも、日頃の行動や周囲との連携度なども加味して評価するといいでしょう。

    ●前年度比120%の目標達成率は素晴らしい。部署内の連携を強く意識し、積極的にリーダーシップを発揮したことも評価に値する。

    ●前年度比で10%増加しているクレーム件数については来年度への改善点である。営業成績を追い求めつつ顧客満足度をどう上げていくかという課題に対して、どのように向き合っていくかが問われる。

    事務職

    事務職は数字で成果が見えづらい職種です。そのため、業務改善率を数値化するなど、達成基準をできるだけ定量化することで客観的な評価がしやすくなります。

    ●ルーティンワークの時間短縮や事務過誤について具体的な改善策を実施し、それぞれ2割削減という貢献度の高い成果をあげたことは高く評価する。

    ●無駄な経費についても問題意識を持ち、積極的に改善策を提案していて、リーダーシップを発揮し始めている点は評価できる。

    サービス職

    お客さまへ常に「印象のよい対応ができているか」ということが問われる職種です。ほかにも清潔感や気配り、チームワークをどれくらいとれているかなども評価のポイントになるでしょう。

    ●お客さまだけでなく、ほかのスタッフに対しても常に笑顔で接し、店舗のムードメーカーの役割を果たしていた。求められていることを感じとる力に優れ、的確な提案ができているため、お客さまからの評判もよい。

    保育士

    保育士は、子どもが安全で健康に過ごせたか、適切に子どもの発達を援助できたかという点をベースに評価するといいでしょう。日頃の子どもへの接し方、保護者との関係も見ておく必要があります。

    ●環境づくりにおいても常に準備を怠らず、余裕を持って保育ができている。日課における臨機応変な対応や、それぞれの子どもへの対応の柔軟さが、他の職員の手本となっている。

    ●保護者ともしっかり関係を築けており、信頼されている様子が、日々のやり取りの中で見受けられる。

     看護師・介護職

    看護師・介護職は患者やその家族との関係づくりや、職場にもよりますが、ルーティンワークがメインです。ルーティンワークに加えて「突発的な事態にもどのように対処したか」という点も評価対象になります。

    ●日常業務を丁寧かつ正確に行っており、安心して業務を任せられる。またイレギュラーな事態にも落ち着いて対応し、適切な指示出しをすることができる。そのため患者やその家族からの信頼も着実に積み上がっていて、施設に対する信頼度にも貢献している。

    部下の人事評価コメントの例文

    続いて部下の人事評価のコメントの書き方と例文を職種別に紹介します。

    営業職

    営業職は数字で成果を客観的に書きやすい職種です。目標の達成度やそれに対する自己分析、今後の取り組みなどを数字を入れながら書くといいでしょう。

    ●日常業務を丁寧かつ正確に行っており、安心して業務を任せられる。またイレギュラーな事態にも落ち着いて対応し、適切な指示出しをすることができる。そのため患者やその家族からの信頼も着実に積み上がっていて、施設に対する信頼度にも貢献している。

    事務職

    事務職はルーティンワークも多く、数字で成果を測りづらい職種です。業務で改善したことや問題解決したこと、作業効率が上がったものなどを書きましょう。

    ●書式が決まっていなかった書類のテンプレート作成を進め、書類作成時間を2割削減できた。また入力ミス時にそれを知らせるマクロを作成し、事務過誤を2割削減することもできた。

    ●プリンターのインク代削減にも取り組み、PDFでのやり取りを多くすること、必要なもの以外はモノクロで印刷することをミーティングで提案した。来年度以降も継続し、効果を検証したい。

    サービス職

    お客様が入店してから退店するまで、気持ちよくサービスを受けられたか、そこにどのように自分がかかわったのかを書くといいでしょう。ほかにも、同僚との連携や業務効率性についても触れるといいでしょう。

    ●お客さまに対しては常に口角を上げて、明るい挨拶を心掛けた。先回りしてお客さまにお声掛けすることで、求めているものに近いものを提案できるようになってきた。

    ●自身の服装を含め、店内の清潔感を保つようゴミや汚れはすぐに対応している。また毎日のミーティングでは情報共有や意思疎通がスムーズになるよう、積極的な発言を行っている。

    保育士

    保育士は子どもが安全で健康に過ごせる環境づくりができたか、ということが真っ先に評価される可能性が高いです。子どもの環境づくりに加えて、年齢に即した適切な援助や保護者対応について、どのように取り組んだのかを書くといいでしょう。

    ●月齢の変化に合わせたクラス全体の環境づくりについて、余裕を持ってしっかりできた。そのため、それぞれの子どもの些細な変化に気づく余裕が生まれ、保護者からの信頼も増したように感じた。

    看護師・介護職

    看護師・介護職は患者や利用者、その家族の思いを尊重して接することが求められます。そのほか、業務遂行やチームワークなどについても触れるといいでしょう。

    ●患者さんと積極的にコミュニケーションをとることで、些細な体調変化や心情の変化に気づくことができた。ミスのない業務遂行のため、チームで連携しながら、相互チェックや情報共有を進めることができたことも大きい。

    【評価基準別】人事評価コメントの例文・注意点

    続いて人事評価の3つの基準別に、コメントのよい例と悪い例をご紹介します。書き方の注意点も解説しますので、参考にしてみてください。

    成果評価

    成果評価は従業員の成果や業績に基づいて行う評価です。

    成果評価においては、評価の根拠となる数字を明確にしたうえで、できるだけその具体的な数字を用いてコメントすることが重要です。事務職など数字を出しづらい職種の場合は、あらかじめ定量的な基準を設けておくといいでしょう。改善を促す場合は、漠然とした表現ではなくできるだけ理論的に説明するといいです。

    ▼よい例

    ●今期の営業成績は売上目標120%、新規顧客獲得率は20%アップを達成した。いずれも期首目標を大きく上回る実績である。

    ●商品知識の豊富さは部署随一で、部内で勉強会を主催するなど同僚に対して積極的にかかわる姿勢が評価できる。今後は部署の中心的存在として、部署全体の業績アップに貢献できるよう取り組んでほしい。

    ▼悪い例(=具体的でない)

    ●今期の営業成績は部署でトップの成績を収めており、大変素晴らしい。

    ●部内の他のメンバーにも直言でき、周りからも信頼されている。今後は部署の中心的存在として、先輩を追い抜く覚悟を持って後輩のよき見本となりつつ走ってほしい。

    能力評価

    能力評価は知識やスキルなど仕事を行う能力についての評価です。

    能力評価では、企画力や実行力、提案力など、その人が保持している能力がどれだけ仕事で発揮できたかを評価します。難易度の高い仕事の達成度や、緊急時の対応や結果などを明記することもポイントとなります。

    能力評価は数値化することが難しく、客観的な評価が難しいので、事前に目標を具体化しておくことが大切でしょう。また発揮された能力の表面的な部分以外に、内面にある成長した部分にも目を配り、評価することもポイントです。

    ▼よい例

    ●物事を俯瞰(ふかん)で見ることに長けており、今年度は業務改善提案を7回行った。それらすべてが実施され、部署全体の残業時間が2割削減された。業務効率性の改善に大きく貢献したことは評価できる。

    ●あきらめずにお客さまにアプローチする積極性や忍耐力が発揮され、売上も前年度比110%と目標を達成した。

    ▼悪い例(=数値化されていない。目標が不明確。)

    ●業務改善提案数は多いが、実際に実施された提案が少なかった。またお客様から催促されてから対応する部分もあり、課題遂行力や迅速な対応が課題。

    ●今年度の目標を達成したことは評価に値する。来年度は部署内での連携をはかりながら目標達成に取り組んでほしい。

    情意評価

    情意評価は仕事への姿勢や勤務態度についての評価です。

    情意評価も数値化することが難しく、評価者の主観に左右されやすい項目です。普段から従業員の仕事への取り組み方などを見ておく必要があるでしょう。また、360度評価などを取り入れ、部署内のメンバーからの評価なども考慮するといいかもしれません。

    ▼よい例

    ●業務に対しては積極的で、情報のキャッチアップも怠らない。会議では積極的に発言し、部を引っ張っていく姿勢が見られる。

    ●また日々の業務においてもメンバーをフォローする発言や動きが多く、メンバーから感謝の声が聞かれる。

    ▼悪い例(=他者からの評価を取り入れていない)

    ●ほかの社員に比べて業務に対する意欲が低く、やや消極的な姿勢が目立つ。

    ●会議での発言も少ないため、もっとチーム全体への課題意識をもって日々の業務に取り組んでほしい。

    人事評価コメントの重要性

    人事評価コメントは評価結果だけでなく、従業員にさまざまな面で影響を与える可能性があり、とても重要なものです。

    人事評価のコメントの書き方によっては、従業員の受け取り方や納得感に差が出てしまいます。上手に伝えられなければ、仕事のモチベーションが下がり、離職につながることもあります。

    反対に、適切な人事評価コメントによってモチベーションが上がり、生産性の向上も期待できるでしょう。

    人事評価コメントは従業員のモチベーション、パフォーマンスに影響を与える重要なものなのです。

    人事評価コメントの書き方ポイント

    人事評価コメントの書き方のポイントをご紹介します。

    具体的を挙げる

    人事評価のコメントで、上司と部下、双方に共通しているポイントは具体例を挙げて書くことです。具体例があることで、状況や場面を明確にイメージでき、読む人の理解度・納得度が高まります。

    人事評価コメントでは、評価の結論に至った具体例を挙げるようにしましょう。

    よい点と悪い点を両方書く

    人事評価コメントでは、上司も部下もよい点と悪い点を両方書く必要があります。よい点だけだと、課題や改善するべき点がないと思っているように感じられます。反対に悪い点や改善点ばかりだとネガティブな印象になり、社員の意欲や自信の低下につながります。

    人事評価コメントでは、よい点と悪い点をセットにしてフィードバックするようにしましょう。

    人格を否定しない

    人事評価のコメントにおいて上司は、従業員の人格を否定するようなコメントは避けましょう。評価するのはあくまでも業務や業績についてであって、部下の人格ではありません。定量化しづらい情意評価のコメントは人格に言及しやすいため、注意が必要です。人格を否定されたと本人が感じれば、信頼関係は崩れ、最悪の場合は離職につながることにもなります。

    他者と比較しない

    人事評価のコメントにおいて、上司は被評価者とほかの従業員を比較するのはおすすめしません。たとえば「優秀な社員をお手本に」という書き方であれば差し支えないでしょう。しかし成績のよいほかの社員と比較された社員は、自信を失ってしまうこともあります。

    人事評価のコメントで、ほかの社員と比較してダメ出しをするような書き方は控えましょう。

    社歴・経験に合わせた書き方をする

    人事評価では、従業員の社歴や経験などを考慮し、言葉を選んでコメントを書きましょう。本人が自分より入社の早い先輩や年長であれば、相応の敬意を持って言葉を選ぶ必要があります。正しい内容のコメントであっても、相手が不快に感じて納得度が下がってしまうと十分な効果が見込めません。社歴や経験だけでなく、役職や性格、社内での立ち位置などにも留意してコメントを書ければ、なおよいでしょう。

    ポジティブな内容にする

    自己評価として人事評価コメントを書く場合、ポジティブな内容を必ず盛り込みましょう。

    「〜できなかった」など、ネガティブな内容で終わっているだけでは、評価者から見れば改善の意志が見えません。

    人事評価のコメントの中にマイナスの要素や反省点を書くときは、必ず改善点とセットにしてポジティブなコメントを残すことが大切です。

    人事評価コメントは簡潔に

    人事評価コメントは簡潔に書くようにしましょう。具体的に何がよかったのか、課題はどこにあるのかなど、具体的かつ簡潔に表現することで理解しやすくなります。また具体的な数字や事例を挙げるだけでなく、その数字や事例に至るプロセスについて触れることも重要です。「日頃の仕事への姿勢も見てもらえている」と社員のモチベーションアップにつながるでしょう。

    人事評価コメントはポイントを外さずに、簡潔に仕上げるよう意識しましょう。

    人事評価コメントの記録はシステム活用も

    人事評価コメントを継続的に記録して、評価や育成、配置に役立てるにはシステムでの一元管理がおすすめです。紙やエクセルでの管理だと、情報がバラバラに管理され、必要なときに必要な情報をまとめるにも手間と時間がかかるでしょう。

    システムに過去の人事評価コメントを蓄積しておけば、検索して振り返ることができるので、最新のコメントを書く際のヒントにすることもできます。

    人事評価コメントの記録には、システムの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

    人事評価はシステムで効率運用

    人事評価のコメントは、従業員の成長やモチベーションアップにつながるように書くことが重要です。

    タレントマネジメントシステム『スマカン』は、社員のスキルや経歴などあらゆる人材情報を一元管理するクラウドツールです。評価実績や目標に対する進捗などと紐づけることで、人材育成や人材配置に役立ち、人材活用の幅が広がるでしょう。自社の人事課題や目的に応じて欲しい機能だけを選べる、柔軟な料金プランでご利用いただけますので、多機能過ぎて使いこなせないという無駄はありません。

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