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マンダラチャートの作り方【図解】書き方・使い方の例と効果や欠点

マンダラチャートの作り方【図解】書き方・使い方の例と効果や欠点

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マンダラチャートとは、目標を達成するために「何をすべきか」を可視化するフレームワークです。

メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が、学生時代に取り組んでいたことでも話題になりました。しかし言葉は耳にしていても、具体的な作り方がわからないという人もいるでしょう。

マンダラーチャートは、経営者や部下のマネジメントを強化したい管理職、研修に活用したい人事担当者まで幅広くビジネスで活用できます。

そこで当記事では、マンダラチャートの具体的な作り方を、オリジナルの図を使って解説します。作成時のポイントや目標達成以外で使えるビジネスシーン、注意したい欠点まで紹介しているので、達成したい目標があるビジネスパーソンは参考にしてください。

※「マンダラチャート」は一般社団法人マンダラチャート協会の登録商標です。

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目次(タップして開閉)

    大谷選手が実践したマンダラチャートをおさらい

    マンダラチャートとは、目標達成のために必要な行動を視覚的に洗い出し、思考を整理するツールです。

    ピッチャーとバッターの二刀流で注目の大谷翔平選手が、プロになる前に作ったとされるフレームワークの一種です。その活躍ぶりが話題となり、ビジネスでも応用されるようになりました。

    マンダラート/マンダラチャートとは? 大谷翔平選手も使った目標設定シート

    合計81マス(9×9)で構成されたシートの中心に最終到達を目指す目標(メインテーマ)を設定し、それを囲う8マスに達成に必要な要素(中目標)を書き込みます。

    残ったマスには、中目標を実現するための具体的な行動をさらに記入して完成です。マンダラチャートのマス目すべてを埋めると、72個の具体的な行動のアイデアが導き出されます。

    マンダラチャートの「マンダラ」とは仏教用語の「曼荼羅」と呼ばれる幾何学デザインをあらわしています。「チャート」は「図表」を意味するため、マンダラチャートとは、マンダラ模様と図表を組み合わせた造語です。経営コンサルタントの松村寧雄氏によって開発されたといわれています。

    マンダラチャートの具体的な作り方

    マンダラチャートの作り方として、基本的な流れを4つのステップに分けてご紹介します。

    1.81マス(9マス×9個)を作り「目標」を中央に記入する
    2.中央の周囲の8マスに「目標達成に必要な要素」を記入する
    3.8要素を残り9マスの中心に転記する
    4.「各要素を実現するために必要な行動」を残りのマスに記入する

    1.81マス(9マス×9個)を作り「目標」を中央に記入する

    まずは9マス×9個、合計81マスで構成された表を作成します。そのあと、達成したい目標を、中心に位置するマスに記入しましょう。

    2.中央の周囲の8マスに「目標達成に必要な要素」を記入する

    次に、中心の周りに位置する8つのマスに「目標を達成するために必要な要素」を書き出します。具体的には、プロセスやタスク、アイデアなどです。

    3.8要素を残り9マスの中心に転記する

    2で記入した「目標達成に必要な要素」を、残りの9マス×8個の中心に転記してください。中心部分に色をつけておくと、全体的な視認性が高まります。

    4.「各要素を実現するために必要な行動」を残りのマスに記入する

    最後に、9マス×8個の72マスに「各要素を実現するために必要な行動」を記入し、すべてを埋めます。このようにマンダラチャートを完成させると、目標達成に必要な具体的な行動を72個見つけられるのです。

    マンダラチャートの書き方の例|ビジネス向けに図解で解説

    マンダラチャートの書き方の例として、人事担当者の「従業員満足度の向上」という目標をもとにご紹介します。

    基本的なステップを踏まえて作成すると、どのような分野でも目標達成に必要なアクションを第三者から見てもわかりやすく共有でき、課題や問題に取り組みやすくなるでしょう。

    マンダラチャートの作り方【図解】書き方・使い方の例と効果や欠点

    マンダラチャートの作り方のコツ

    マンダラチャートをスムーズに作るためのコツを5つご紹介します。

    ・なるべく具体的な数字を書く
    ・書きやすいところから埋めていく
    ・書きにくい場合は目標を変更する
    ・定期的に書き直す
    ・詳細情報は別紙にまとめる

    なるべく具体的な数字を書く

    抽象的な内容は控えて、できる限り具体的な目標を書いてください。数字を使うとさらによいでしょう。「残業時間を減らす」よりも「週の残業時間を〇時間減らす」と表記した方が、行動に移しやすくなります。

    書きやすいところから埋めていく

    マンダラチャートのマス目は、自分が書きやすい目標や対策から埋めていきましょう。「ここから順番に埋めていかないといけない」といった決まりごとはありません。

    書きにくい場合は目標を変更する

    なかなかマスを埋められない場合は、最初に設定した目標に問題があるかもしれません。そのときは目標の変更も検討してください。

    無理にマスを埋めようとするのはおすすめしません。実現性や関連性が低く、本来の目的から逸脱してしまう可能性があるためです。

    定期的に書き直す

    作成したマンダラチャートは、数か月から1年ごとのタイミングで見直しましょう。定期的に現状と照らし合わせて書き直すことで、目標達成にどれだけ近づいているかが確認できるためです。

    詳細情報は別紙にまとめる

    マンダラチャートを作成する過程で記載したい情報が増えたら、別紙にまとめましょう。特に数字を使って表現した要素・行動が多い場合は、別紙にリスト化した方がわかりやすいです。

    マンダラチャートを作る効果

    マンダラチャートを作成すると、どのような効果が得られるのでしょうか。主な効果を6つ取り上げます。

    ・やるべきことを整理できる
    ・優先順位をつけられる
    ・アイデアの量を増やせる
    ・他者と意見が共有できる
    ・抜け漏れを防止する
    ・1人でもよいアイデアを出せる

    やるべきことを整理できる

    目標達成のために必要なことを可視化できるため、計画の抜け漏れを防ぎ、頭の中を整理できます。現時点でできている部分とできていない部分がわかるので、次に実行すべきことが明確になるでしょう。

    優先順位をつけられる

    行動に優先順位をつけられるところも、大きなマンダラチャートを作る効果の一つです。

    それぞれのマスを見比べて連想しながら具体的なアクションを記入していくため、どの要素がもっとも大切であるかが見えてきます。重要性の高い行動から取り組むと、効率よく目標も達成しやすくなるでしょう。

    アイデアの量を増やせる

    マンダラチャートは、全部で72個もの行動を絞り出すため、アイデアの総数を増やせます。今まで想像もしなかった具体例が出てくることもあるでしょう。

    他者と意見が共有できる

    チームでマンダラチャートを作成する場合、共通のフレームワークを使用することによって、ほかのメンバーと意見を共有しやすくなります。

    自分1人では出せなかった他者の視点を活かして、新たな発想が生まれることも少なくありません。個人で作成するときも、他者からアドバイスをもらうとよいでしょう。

    抜け漏れを防止する

    マンダラチャートを作成すると、やるべきことの抜け漏れを防げます。72個もの行動を列挙しなければならないため、細かな部分までタスクを洗い出せるためです。

    1人でもよいアイデアを出せる

    1人でも質が高いアイデア出しができることも、マンダラチャートを作るメリットです。

    アイデア出しではブレインストーミングがよく用いられますが、1人で行うのは難しいかもしれません。しかしマンダラチャートなら、1人で紙に必要事項を書き出すだけで、場所を問わずに実践できます。

    マンダラチャートの欠点と作るときの注意点

    マンダラチャートを作ることには、いくつかのデメリットも存在します。作成する際の注意点や解決策について解説するので、参考にしてください。

    ・質の低さに気づきにくい
    ・必要な要素が多い目標には使えない
    ・知識がなければマスが埋まらない

    質の低さに気づきにくい

    1つめは、マンダラチャート全体の質が低い際は、その事実に気づきにくいことです。

    要素に抜け漏れがあったとしても、マスが埋まっていると見た目は整って見えてしまうためです。経験者にアドバイスをもらうことで、具体的な要素を洗い出せているかなどをチェックしましょう。

    必要な要素が多い目標には使えない

    2つめは、必要な要素が9個以上浮かぶ目標には使用できないことです。その場合は、マンダラチャートの代わりにマインドマップなどを使うとよいかもしれません。

    知識がなければマスが埋まらない

    3つめは、取り組むテーマについてある程度の知識がないとマスを埋められないことです。

    入社したばかりで経験が乏しい新入社員などが、マンダラチャートを作るのは難しいでしょう。先輩社員や上司が、サポートすることが重要です。

    目標達成以外でのマンダラチャートの使い方・活用方法

    マンダラチャートは、ビジネスシーンにおいて、目標達成以外にもさまざまな使い方・活用方法があります。

    ・スケジュール管理
    ・ToDoリスト
    ・目標管理
    ・課題解決
    ・企画出し
    ・事業計画

    スケジュール管理

    マンダラチャートは、スケジュール管理にも活用できます。

    マスの中心に1週間の目標を記載し、残りの7マスに各曜日のタスクを埋めていくのです。残りの1マスは、メモや振り返り用に使いましょう。

    ToDoリスト

    ToDoリストで、やるべき作業を列挙する活用方法もおすすめです。

    1週間や1か月などの期間内でやるべきことを可視化できるため、やらなければならないことを整理できます。ToDoリストをマンダラチャートに書き込む際は、期限も書き込むようにしましょう。

    目標管理

    マンダラチャートは、社内の目標管理としても使用できます。

    人事評価の際に使う目標を中心に記載し、日々の業務に取り組んでいきます。達成した項目にチェックを入れることで、現在の進捗も把握できるでしょう。

    課題解決

    仕事における課題の整理と解決に向けたアイデア出しでの活用例もあります。

    中央に根本的に解決したい問題や課題を置いて、その周りに解決に必要なリソースを書き出すイメージです。記載する要素は具体的に、モノやお金、時間に限らず、人材が持つスキルや能力も含まれます。

    課題解決にマンダラチャートを取り入れると、問題点を順序立てて分析できるとともに、混乱した状態を整理できるでしょう。

    企画出し

    企画を考える際の1人ブレインストーミングとして、マンダラチャートを作ってもよいでしょう。

    たとえば「コンビニの新しいスイーツ」をメインテーマとして中央に書き出し、周囲の8マスに連想する言葉を記入します。たとえば「価格」「食材」「季節」「和洋中」などが挙げられるでしょう。

    企画出しの段階なので、具体的なアイデアを出すというより連想する言葉を書き連ねるだけでも、意外な視点が導き出されるかもしれません。

    事業計画

    新規事業を立ち上げる際も、マンダラチャートを活用するとよいでしょう。

    事業のアイデアを大量に考えたり、事業立ち上げに必要なタスクを可視化したりすることができます。新規事業の目的も明確化できるでしょう。

    マンダラーチャートを活用して目標達成

    マンダラチャートは、目標を達成するために効果的なフレームワークです。

    作り方・やり方はシンプルかつ簡単で

    ・なるべく具体的な数字を書く
    ・書きやすいところから埋めていく
    ・書きにくい場合は目標を変更する
    ・定期的に書き直す

    などのコツを意識すると、より効率よく効果的に目標にたどり着けるでしょう。

    目標だけでなく、企画の立案や課題の解決などビジネスのさまざまなシーンで活用できるため、当記事の情報を参考に組織に展開してみてはいかがでしょうか。

    専用のアプリや無料のテンプレートも公開されているため、それらを利用して目標の達成を目指してみてください。

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