• 2022.05.17
  • タレントマネジメント

PDCAは古い? PDCAの基本と令和版の新たな業務改善方法を比較

PDCAは古い?PDCAの基本と令和版の新たな業務改善方法を比較

ビジネスパーソンの間ですっかり定着した「PDCA」サイクル。業務効率化のフレームワークとして活用する企業も、多く見受けられます。しかし令和の時代では、もはや古いといわれることもあります。

当記事では、PDCAが古いといわれる理由と、PDCAに代わる新たな業務改善方法をご紹介します。

目次(タップして開閉)

PDCAとは

PDCAとは、以下の頭文字を取った言葉です。

・Plan(計画)
・Do(実行)
・Check(評価)
・Action(改善)
PDCAサイクル

計画から改善までの一連の流れを「PDCAサイクル」と呼び、繰り返し実行しつつ、業務改善を目指す管理方法です。とくにチームのマネジメントや、個人の目標を達成するために使用されます。

PDCAの提唱者はアメリカの統計学者ウイリアム・エドワーズ・デミング氏ですが、現在では主に日本で活用されています。もともとは、品質管理や業務管理において、効果があるとして導入された手法でした。

PDCAの目的と現状

続いて、PDCAの目的と現状について解説します。

PDCAの目的とは?

PDCAの目的は、業務の改善です。PDCAサイクルを回し続けると、継続的な業務の改善が可能となり、仕事や生産性の向上につながります。サイクルを回すごとに新たな課題がわかるため、さらに高みを目指すこともできます。

PDCAは、あくまでも「業務改善を行う手法」の1つです。PDCAの実施自体が目的にならないよう注意する必要があるでしょう。

PDCAの現状について

前述の通り、PDCAには「業務の改善」が期待されています。

しかしPDCAには、問題点があります。それは時代の変化や変更事項の発生といった状況に、うまく対応できないことです。そのため、本来の目的である業務の改善が、思うように進まない事例も多く見受けられます。

PDCAが、さまざまな変化にうまく対応できなくなった理由は以下の通りです。

・以前より、時代の変化スピードが増している
・プラン実行中の変化に、修正対応できない

PDCAが古いといわれる背景には、上記のように「さまざまな変化にスピード感を持って対応できない」点が関係しています。

PDCAの進め方

それではPDCAの進め方を順番に解説します。PDCAで業務の改善をはかるには、一連の流れを意識したうえで、何度も繰り返すことが重要です。

計画(Plan)

計画(Plan)は、PDCAのスタートの部分です。業務の最終目標を設定し、それに向けた計画を立てます。計画を立てる際には、5W2Hを意識して設定するのがポイントです。

5W2Hとは?
5W 2H
・Who(誰が)
・When(いつ)
・Where(どこで)
・What(なにを)
・Why(なぜ)
・How(どのように)
・How much(いくらで)

実行(Do)

続いて、立案した計画をもとに実行(Do)します。実行の際は、目標達成を意識して具体的な数値を記録に残すといいです。そうすると、あとの検証もスムーズに適切に行えるでしょう。

目標数値の具体例
・実際の行動にかかった時間
・実際の行動に必要だった人数
・お客様を訪問した回数

評価(Check)

これまでの行動が「計画通りだったか」「目標は達成できたか」について、検証(Check)する段階です。設定した目標に対しての達成度、計画の進捗などを評価します。その際も具体的な数値を根拠として達成度や進捗をはかるといいです。

ただし、成果だけを見てはいけません。うまくいった場合はその成功要因、うまく進められなかった場合はその失敗要因を洗い出し、冷静に分析することも必要です。

「なぜ成功したか」や「なぜミスが生じたか」について、しっかりと分析することで、次の改善段階でも役に立ちます。

改善(Action)

検証段階で導き出した分析結果をもとに、今後の対策と改善方法を探ります。このままこの計画を変更せずに進めるべきか、それとも新しい計画を立てるべきか、この段階で検討されます。

よかった点は「さらに強化できる方法」を考え、悪かった点については、同じ内容を繰り返さないための対処法を具体的に考えるとよいでしょう。検討された今後の対策と改善方法を踏まえて、再び計画段階に戻り、継続的にサイクルを回していくのがポイントです。

PDCAのメリット・デメリット

PDCAにもメリットとデメリットがありますのでご紹介します。

PDCAのメリット

PDCAのメリットは、以下の3点です。

・目標を達成する能力が身につく
・現状の課題が明確になる
・経験を活かす力が身につく

目標を達成する能力が身につく

PDCAの1つ目のメリットは、目標を達成する能力が身につくことです。

PDCAでは、業務の最終目標を踏まえた計画をもとに、達成に向けて具体的に行動します。ゴール地点と現状のズレを常に認識でき、目標を意識して動くので、意欲も高く、達成する能力が身につきやすくなります。

現状の課題が明確になる

PDCAにおける2つ目のメリットは、現状の課題が明確になることです。PDCAで一連の流れを実施すると、現状のよい点はもちろん、改善すべき課題や問題点も見えてきます。

PDCAでは最初に「目標」を掲げ、ひと通りの段階を経たあとに検証段階で目標とのズレをチェックするからです。現状の課題が明確になると、次のPDCAサイクルで取り組むべきことも明確になります。

経験を活かす力が身につく

PDCAにおける3つ目のメリットは、経験を活かす力が身につくことです。

PDCAでは、対策と改善の段階で、必ず今までの計画や行動を振り返り、次の計画に活かす方法を考えます。振り返りの際は、成功した点の強化方法と失敗点の改善方法も検討するので、自然と経験を活かす力が身についていくはずです。

PDCAのデメリット

PDCAのデメリットは、以下の2点です。

・改善に時間がかかる
・新たなアイデアが生まれにくい

改善に時間がかかる

PDCAの1つ目のデメリットは、改善に時間がかかることです。

PDCAの特性上、ひと通りのサイクルを終えないと、途中で計画を放棄することはできません。計画途中で新しいよいアイデアを思いついたとしても、すぐに実行できません。

新しいアイデアを取り入れることができるのは、早くても一度検証が終わり、次の計画を立てるときです。また検証結果によっては、アイデア自体を採用できない可能性もあります。

改善に時間がかかることは、PDCAにおける最大のデメリットだともいえます。

新たなアイデアが生まれにくい

PDCAの2つ目のデメリットは、新たなアイデアが生まれにくいことです。

PDCAは、過去に回したサイクルの経験をもとに計画や行動を評価し、次の対策案を出すという流れで進めます。したがって、前例に基づいた行動や考えを採用しがちです。

前例を踏襲するばかりでは、新たなアイデアが生まれづらく、採用もされにくいです。そのような環境で新しい風を取り入れたい場合には、以下のような意識が大切です。

・外部組織の意見を取り入れる
・さまざまな事例を参考にする

PDCAに代わる継続的な業務改善の手法

PDCAにはメリットはあるものの、改善に時間がかかり、新たなアイデアが生まれにくいといったデメリットがあることがわかりました。

そのため、令和の時代においては、PDCAに代わる継続的な業務改善の手法が求められています。代表的な4つの手法をご紹介します。

PDCAに代わる業務改善の手法
1.OODAループ
2.PDRサイクル
3.STPDサイクル
4.DCAPサイクル

手法1:OODAループ

OODAは、アメリカの戦場で生まれた意思決定理論です。日本でもビジネスにおけるマネジメント方法として現場で応用されています。OODAは、以下の頭文字を取った言葉です。

・Observe(観察)
・Orient(状況判断)
・Decide(意思決定)
・Act(行動)
OODAループ

変化が激しい時代に素早く意思決定をして目標を達成し、成功を目指す手法です。PDCAとOODAの違いは、以下の通りです。

PDCAOODA
目的業務改善意思決定
重点結果とプロセス迅速な判断と行動力
視点中長期的短期的(=即時判断)

OODAは常に戦況が変化する戦場で生まれたため、命を守る瞬時の判断が求められています。そのためPDCAと異なり、機敏性に優れたスピード感のある意思決定モデルといえます。

手法2:PDRサイクル

PDR(プレップ ドゥ レビュー)サイクルとは、ハーバード大学のリンダ・ヒル氏などが提唱した仮説検証理論で、以下の頭文字を取った言葉です。

・Prep(準備)
・Do(実行)
・Review(評価)
PDRサイクル

PDCAは4つの段階があるのに対し、PDRは3つ段階しかないので、高速でサイクルを回していけます。

そのほか、PDCAとPDRの異なる点は以下の通りです。

PDCAPDR
計画立てる立てない
行動計画に沿った行動即時行動
評価進捗や達成度の確認担当外からの意見を取り入れて改善

緻密に計画を立てるPDCAとは異なり、PDRは「とにかくやってみる」という点を重視するフレームワークです。評価(Review)段階で、担当外からの客観的な評価も取り入れて改善していく点も大きな特徴です。

手法3:STPDサイクル

STPDとは、ソニー株式会社の常務取締役を務めた故・小林茂氏が提唱したマネジメントサイクルの手法です。また、以下の頭文字を取った言葉です。

・See(観察)
・Think(考察)
・Plan(計画)
・Do(実行)
STPDサイクル

観察と考察が段階分けされているように、目標と現状の差を見定めて計画を立てることから、管理職向けの手法として位置づけられています。

PDCAとSPTDの違いは、以下の通りです。

PDCASTPD
サイクル各段階で時間をかけて、丁寧に回す各段階で、小さく早く回す
現状との乖離大きくなりやすい少ないまま進めやすい

PDCAに起こりがちな失敗例として、最初に目標を高く設定しすぎて、計画通りに進まず現状との乖離が生まれることがあります。SPTDがPDCAと大きく異なるのは、計画の前に観察と考察があることです。目標と現状とのズレが生じにくく、より現実的な取り組み方だといえます。

手法4:DCAPサイクル

DCAPサイクルとは、PDCAの順番を変えた手法です。DCAPはDo(実行)からスタートし、考えるよりもまずは行動することを重視します。

DCAPサイクル

PDCAとDCAPの違いは以下の通りです。

PDCADCAP
重点計画行動
行動までの時間遅い早い
変化への対応対応しにくい対応しやすい

PDCAは計画立案に重きを置くので、行動までに時間がかかり、サイクルを回し終えるまで変化に対応できません。一方、DCAPは行動に重きを置くので、すぐに実践でき、変化やアイデアの吸収に優れている点が特徴です。

時代の変化にスピード感を持って対応するには、PDCAよりDCAPの方が向いていると考えられています。

業務改善を効果的に行う方法

業務改善を効果的に行うには、PDCAよりも時代に即した「OODA」「PDR」「SPTD」「DCAP」を活用するとよいでしょう。それぞれに特徴があるため、自社に適した手法を選ぶことがポイントです。

また、業務改善を行うには膨大なデータを取り扱うため、専用のシステムを使うと効率が上がります。なかでも、さまざまな評価手法への対応や、データの一元化ができるものを選ぶと、よりスムーズに業務改善に取り組めます。

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