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人員配置シミュレーションで組織の再構築、事業推進サポート

人員配置シミュレーションで組織の再構築、事業推進サポート

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企業が経営目標を達成する上で大切なのは、人材活用を通して生産性を高めることです。そのため、人事部は適材適所の人員配置を行う必要があります。この記事では、人員配置の目的や考え方をふまえ、人員配置シミュレーションを最適化するための具体的な方法を紹介します。

目次(タップして開閉)

    人員配置とは?

    人員配置とは、従業員一人ひとりの能力・スキル・適性などをふまえて部署やチームに異動・配属する人事マネジメントです。人材採用やリストラ・雇い止めも人員配置に含まれます。
    「人員配置」と同じ意味で使われる言葉に「人材配置」「要員配置」があります。「人員」と「人材」には明確な区別がありませんが、後で述べる通り「人員」と「要員」は厳密には区別されるので注意が必要でしょう

    人員配置の目的

    人員配置には大きく3つの目的があります。それぞれの目的を理解しましょう。

    業務効率化と生産性向上

    従業員の能力・スキルなどと業務の間にミスマッチが発生していると、業務の流れが停滞し、組織の生産性が低下します。このような状況を打破するために配置換えや人事異動を実施することがあります。最適な人員配置によって業務効率化と生産性向上が実現されれば、組織のマンネリ化が解消し、職場に活気があふれるでしょう。

    従業員エンゲージメント向上

    適切な人員配置が行われれば、従業員は自らの能力・スキルを発揮する機会に恵まれ、日々のモチベーションが向上します。従業員のストレスが軽減されることにもなるので、過労死やうつ病などのメンタルヘルスに関わる問題への対策になると同時に、企業へのエンゲージメントの向上に繋がり、優秀な人材が離職することを防止する効果も期待できます。

    コスト削減

    人員配置で人件費や経費などのコストも削減できます。従業員と業務がマッチしていれば、少ない従業員数で業務を回せるからです。従業員が少なければ少ないほど業務に必要な備品も減ります。従業員の定着率が上がることで、新入社員の採用や育成などにかかる無駄なコストも最小限に抑えられます。

    人員配置の考え方

    人員配置は4つの考え方にもとづいて実施します。それぞれの考え方を具体化した計画を紹介します。

    定員計画

    定員計画は、業務の遂行に必要な人員数を取りまとめた計画です。目標を達成するのに人員数を増やすべきか減らすべきか、もしくは現状を維持するといった大枠を決定し、人件費を試算します。

    要員計画

    要員計画は、定員計画をさらに掘り下げて、部署やチームなどで実際に必要となる人員数を算出し、配置や採用に関する計画を立てることです。新規プロジェクトが始動するので多めに人員を割り当てる、収益性の観点から縮小する部門はアルバイト中心にするなど、具体的な方針を立てて人件費を見積もります。
    要員計画の立て方にはトップダウン方式とボトムアップ方式があります。
    トップダウン方式では、企業の経営戦略にもとづいて算定された人件費と採算から人員数を割り出します。売上高や損益分岐点などの具体的な指標をふまえて、人件費の総額の中で何人の人員を確保できるかを明らかにします。
    一方、ボトムアップ方式では、現場の声を参考にして業務量を把握し、現場ごとに必要な人員数を割り出します。「各部門→各事業所→全社」という順番で人員数を決めていきます。しかし、現場の要望にすべて答えていると人件費がかさむため、現場ごとの予算を設定しておく必要があります。

    人員計画

    人員計画は、要員計画を具体的な配置換え、人事異動、昇進など従業員個人の処遇に落とし込む計画です。人員計画では長期的な視点が求められるため、企業の経営戦略や労働市場の動きなどをふまえて計画を立てなければなりません。要員計画と混同されがちですが厳密には別の考え方で、人員計画は要員計画の中核に位置するものとされます。

    代謝計画

    代謝計画は、要員計画と人員計画の間にあるギャップを埋めるために実施される採用や異動などの計画です。人員計画に基づいて従業員を配置したものの、結果として人手不足に陥る場合があります。このときに新卒採用・中途採用で新入社員を確保するなどの施策を行います。逆に、想定していたほどの効果が見込めず業績が悪化した場合は、早期退職や希望退職を募るなどの方法で余剰人員のリストラも考えなければなりません。

    人員配置の種類

    人員計画を実現するための人員配置の中から代表的な4種類の施策を紹介します。

    人材採用

    人材採用には、卒業予定の学生を採用して将来的に中核となる人材を確保する新卒採用と、経験者を採用して即戦力として現場に配置する中途採用があります。新卒採用は組織を若返らせる効果があるだけでなく、後進の育成を通して中長期経営目標を達成することが可能です。一方、中途採用は育成や教育のコストを最小限に抑えつつ、短期経営目標を達成するのに役立ちます。

    配置換え・人事異動

    配置換えや人事異動では従業員の部署や就業場所を変更します。適材適所の人員配置を実現するためばかりでなく、従業員の能力開発やエンゲージメント向上などを目的としたジョブローテーションの一環として実施されることも少なくありません。人員配置によって成長した従業員は、より高度な能力・スキルを求められる部署や現場に配置され、活躍の場が広がっていきます。

    役職や雇用形態の変更

    人事評価に基づいて社内での職位を上げる昇進は従業員のモチベーション向上に効果的です。役職の変更に伴って仕事の難易度が上がり、責任と裁量が大きくなることで、やりがいを感じる従業員が多いからです。契約社員やパートの雇用形態を変更して正社員として迎え入れる正社員登用制度によって優秀な従業員を確保している企業や、フルタイム勤務から時短勤務への変更を認めるなど従業員の多様な働き方を尊重している企業もあります。

    リストラ・雇い止め

    業績悪化などのやむを得ない事情がある場合、従業員を退職させることで人員配置を調整することもあります。割増退職金を支払うことを条件として早期退職や希望退職を募ったり、契約社員やパートの雇用期間を更新せずに契約を終了させる雇い止めを行ったりします。人件費を圧縮すると同時に組織の新陳代謝を促す効果が期待できます。一方で、退職者から訴訟を提起されるリスクもあるため、法律の専門家と連携して慎重に実施しなければなりません。

    人員配置シミュレーションとは?

    人員配置シミュレーション

    人員配置シミュレーションとは、従業員一人ひとりの能力・スキル・適性などのデータを根拠として、配置換えや人事異動による組織への影響を予測・分析する人事マネジメント手法です。人事部や個人の勘に頼って無計画に人員配置が行なわれると、欠員補充が連鎖する玉突き人事のような好ましくない事態に発展しかねません。人員配置の失敗は従業員のモチベーション低下や離職にもつながるため、人員配置シミュレーションによる検証が大切です。

    人員配置シミュレーションの方法

    人員配置シミュレーションの方法として重要なポイントを紹介します。

    従業員データの一元管理

    従業員のデータが部署や現場に散在していて、紙やExcelなどで作成された書類でバラバラに管理されていることがあります。人事部がこれらのデータを把握していないと、従業員の要望や現場のニーズを把握できず、無計画で感覚的な人員配置シミュレーションしか行えなくなります。こうした状況を打開するため、まずはデータを一元管理する必要があります。たとえば、タレントマネジメントシステムを導入して、従業員一人ひとりの入社年次、異動歴、人事評価といった情報だけでなく、資格取得情報、研修受講履歴、1on1ミーティングのログ、アンケート結果などをすべて活用できるようにしておくと効率的です。

    現状の分析と目的の明確化

    企業にとって現在の課題は何かを把握し、その原因を分析した上で、人員配置によってどのように解決していくかという目的を明確化する必要があります。それぞれの部署や現場の業務量に対して十分な人員数を確保できているのか、必要なスキルや経験を有した従業員を配置できているかを確認し、四半期・半期などの期限を設けて具体的な目標を設定します。

    ヒアリングの実施

    人事担当者はデータだけを見て判断するのではなく、関係者へのヒアリングを実施して、データには表れていない要望や課題も把握していきます。課長や部長などの現場責任者と面談を行って、人員数の過不足がないかどうか、どのようなスキルや経験を有する従業員が必要かなどを改めて確認する一方で、現場の従業員からの不安や不満にも耳を傾けます。また、経営者から話を聞いて組織としてのニーズも正確に理解しておく必要があります。ヒアリングの結果から現場のニーズと組織としてのニーズをすり合わせ、人員配置シミュレーションに反映させましょう。

    人員配置後の効果検証の準備

    実際に人員配置を実施した後、その人員配置が適切だったのかどうかを検証しなければなりません。人事評価やエンゲージサーベイなどで効果検証を行うための準備をしておきましょう。また、検証結果を蓄積する仕組みも構築しておき、ノウハウや失敗原因を今後の人員配置に活かせるようにすることも大切です。

    人員配置シミュレーションの最適化

    人員配置シミュレーション

    人員配置シミュレーションは紙やExcelなどを使っても行えますが、部署や現場ごとにデータが分散してしまいがちです。その結果、データを回収して管理する人事担当者の負担が重くなり、他の業務に悪影響を及ぼしかねません。こうした問題を解決するのがタレントマネジメントシステムです。
    タレントマネジメントシステム「スマカン」では従業員一人ひとりの能力・スキル、経験、希望などのデータを一元管理できます。従業員の顔写真がアイコン化されていてシミュレーション人員を視覚的に把握できる機能や、ドラッグ&ドロップのような直感的な操作で組織図などを編集できる機能を備えたシステムもあります。その他にPDFへの印刷も可能です。人員配置シミュレーションを最適化するのに役立つでしょう。

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