• 2021.09.30
  • タレントマネジメント

最適な人員配置をするには|タレントマネジメントシステムの活用も

人材を有効に活用して会社の生産性を高める経営戦略として、人員配置の最適化が注目されています。近年では多様な働き方への関心も高まっており、仕事の効率化も求められているのが現状です。この記事では、適切な人員配置を実現する方法やタイミング、人員配置を適正化した後で得られる効果などを解説します。人員配置図の作り方も紹介するので、参考にしてください。

人員配置とは

人員配置とは、社員一人ひとりの能力・適性に応じて所属部署や担当業務を決めた上で組織全体の生産性を向上させる人事戦略の一つです。経営資源の一つであるヒト(社員)を適材適所に配置して企業の目標・ビジョンの実現を目指す、マネジメントとしての意味合いも持っています。

人員配置は主に、新規採用時の増員・欠員補充と人事異動などに伴う計画的な変更の2パターンに分かれます。近年では育児・介護との両立や限定正社員制度など働き方の選択肢も多様化していることもあり、社員の意向を把握した上で人員配置が行われるのが一般的です。また、社員の潜在能力を発掘してモチベーション向上につなげる一面も持っています。

適切な人員配置の目的・効果

人員配置を適切に行うことで、社員・会社どちらも生産性が高まります。社員のスキルアップにつながるだけでなく、定着率の向上にも効果的です。人材配置の目的や、実施によって得られる効果を紹介します。

業績・生産性の向上

人員配置の適正化によって業務に必要なスキルや知識の配分が最適化され、生産性の向上を実現できます。例えば、パフォーマンス面で課題を抱えた部署に優れた社員を配置すると、課題を解決した上で業務効率を高めることが可能です。業務に比較的ゆとりがある部署から人手不足が慢性化している部署に社員を異動させれば、社員一人あたりの負担を軽減され仕事量の不公平も是正されるでしょう。

さらに、社員の希望や能力・特性に合わせた人員配置を行うことで個人のパフォーマンスが向上し、会社全体の業績アップも実現可能です。人件費の節約や時間外労働の削減にもつながります。

人材育成

人材育成の一環として、計画的に人員配置の見直しが行われる場合があります。ジョブローテーションと呼ばれることもあり、他の部署や業務で経験を積ませて社員の潜在能力を発掘する効果も期待できます。最近では後継者の育成を目的に、サクセッションプランという形で人員配置を戦略的に実施する会社も増加傾向です。

社員を異なる部署に配置することで強み・弱みが見える化されるため、適材適所の人材配置に活かして更なる業績向上も目指せます。部署間のコミュニケーションが活性化されるだけでなく、仕事の幅が広がって新たなアイディアが生まれるきっかけにもつながります。人員配置は会社・社員を成長させる戦略としても重要な役割を果たしているのです。

社員のエンゲージメントUP・離職防止

定期的に人員配置を変更することで社員のマンネリを防ぎ、組織も活性化されます。定期的に仕事の環境が変わったり社員の希望に添った業務を担当したりすることで、モチベーション向上にもつながります。良好な人間関係の維持にも効果的です。

また、人員配置の変更によって社員が持つ本来の能力を発揮できる可能性が高まり、仕事の達成度や成長も実感できます。その結果、社員のエンゲージメントを高めると同時に離職も防止できます。社員が長期にわたって会社に定着することで業務のノウハウが豊富に蓄積され、会社の競争力も高まるでしょう。

人員配置をするタイミング・考え方

人員配置の変更は日常的に行われていますが、新規採用や組織変更などで計画的に実施されることも少なくありません。経営状況によっては、社員数を減らす前提での人員配置を余儀なくされる場面もあるでしょう。ここでは、人員配置の見直しを行うタイミングや考え方を紹介します。

人事異動

人員配置の中でも最も多く行われるのが人事異動です。社員のスキル・経験や仕事への意欲などを総合的に判断した上で、人事部が間に入って他部署と調整しながら仕事内容や勤務場所の変更を実施します。配置転換と呼ばれることもあり、新たな環境で社員の成長を促す目的で行われるのが一般的です。近年では、ハラスメントの加害者と被害者を引き離すために人事異動が行われる事例もみられます。

組織体制の変更

会社の組織体制が変わる場合も、人員の再配置が行われます。業務の担当者変更をはじめ、部署の新設や統合・廃止などさまざまな形で行われますが、経営戦略の見直しの一環として行われる場面も少なくありません。スタートアップ企業や中小企業など経営の意思決定が迅速な企業では、積極的に組織変更が行われる傾向です。配置する人材のスキルやポテンシャルによって組織・会社の生産性に大きく影響するため、人員配置にあたっては慎重な判断が必要となります。

役職の変更(昇進・昇格)

特定の社員の役職を変更する際も、関係者を含めた形で人員配置が行われます。昇進・昇格に伴う人員配置では会社からの評価が明確化されるため、モチベーションの向上につながるのが特徴です。社員のパフォーマンスや勤務態度を理由に降格を検討する場合は、挽回のチャンスを与えると本人の課題改善を促せるでしょう。パート・アルバイトあるいは契約社員から正社員への雇用形態の変更も、昇進の一種という考え方が可能です。

新規採用

新卒社員や中途社員を採用する際は、人員配置が必要不可欠です。組織の中に新しい風を吹き込み、マンネリ化を防ぐと共に既存社員の活性化を期待できます。新卒社員を組織全体で育てて戦力化する風土を作ったり、経験豊かな中途社員を迎えて仕事のレベルアップを図ったりすることも可能です。採用した人材を定着させるために、採用計画を立てる段階から人員配置を検討しておく必要があります。

リストラ・契約解除

業績の悪化や業務の縮小に伴い、社員数の削減を伴う人員配置を余儀なくされる場合もあります。有期雇用契約で働く人の契約更新を見合わせたり、早期退職を希望する人を募集したりする事例がみられます。人員削減は、他の社員の業務量が増えるなどの影響が懸念されるため、十分話し合いながら人材配置を行うことが重要です。

人員配置を最適化する方法

人員配置を最適化するためには、スキルや適性以外にも、年収、勤怠実績、意識、長期キャリア計画など、社員に関する情報を十分に収集することが大切です。人事評価などにより社員のスキルや適性を見える化しておくと、客観的な基準で人員配置を進められます。また、組織戦略に即した人員配置をするためには、組織の目的や役割定義、実績、勤務統計など、組織に係る情報も整理して置く必要があります。

現在の人員情報を整理する

人員配置の効果を最大限に発揮するためには、現状の人員情報を整理しておくことが大切です。社員の氏名や雇用形態はもちろん、現在担当している業務内容や勤務態度などを項目立てて整理します。

整理した人員情報は人事部で一元管理し、必要に応じて分析データを管理職などの関係者に提供できる体制を整える必要があります。現場の管理職しか人員情報を持っていない状態だと会社としての評価が行えず、部署をまたいだ人員配置が難しくなるからです。人員配置を最適化するために社員の現況を現場に確認したり、人事評価の結果を集約したりして人員情報を最新に保っておくようにしましょう。

人員のスキルや適性を把握する

社員のスキルや適性の把握も、人員配置の最適化には必要不可欠です。学歴・職歴や志望動機といった面接時の情報をはじめ、保有している資格や社内・社外の研修受講状況、過去の人員配置の経緯などをとりまとめておきます。

業務を遂行するために必要な人数や知識・技術の把握も欠かせません。人員配置後に社員が思うようにパフォーマンスを発揮できなければ、生産性だけでなく社員エンゲージメントも低下してしまうからです。人事評価の結果や面談記録も一元管理して、必要な時に確認・比較できる環境を整備しておきましょう。

人員の希望やキャリアビジョンを知る

あらかじめ社員の希望をヒアリングしておくと、適材適所の配置を検討する材料が増えて人員配置の最適化を実現できます。会社の人事戦略のもとで異動を決めるケースもありますが、特に転居や通勤時間の増加・勤務時間の変更が伴う場合にはトラブル防止の観点から対象者の理解を得ることが重要です。

現在担当している業務への考え方や今後のスキルアップへの関心などの、キャリアビジョンも把握しておく必要もあります。評価面談以外でも、1on1ミーティングやアンケート・従業員サーベイなどを活用して人員配置に対する社員の意見を聞く機会を設けると、本音を引き出しやすくなるでしょう。

人員配置表・人員配置図の作り方

人員配置表・人員配置図を作成すると、社員の情報を比較しながら適材適所の人員配置を検討できます。今回は、Excelや各種ツールを活用した人員配置表・人員配置図の作り方を紹介します。

エクセルで作る

人員配置表・人員配置図を作成する際は、表計算ソフト「Microsoft Excel」を使うのが一般的です。Excelがインストールされたパソコンが多く、社員にとっても簡単な操作で図や表を作成できます。人員配置表・人員配置図に必要な項目はさまざまですが、最低でも以下の項目は盛り込んでおきましょう。「組織図ウィザード」を活用すると、簡単に人員配置図を作成できます。

  • 年齢
  • 経歴や実務経験
  • 勤怠や労働時間
  • 人件費

また、Webを検索すればダウンロードできるテンプレートもみつかりますので参考にしてみてください。

ツールを活用する

人事データの分析に対応したソフトウェアやツールを使えば、簡単な操作で人員配置図を作成できます。人員配置表・人員配置図を作成するだけなら、無料でダウンロードできるテンプレートを活用するのもよいでしょう。さまざまな条件で人事データを分析できる、タレントマネジメントシステムの活用も効果的です。

適切な人員配置にはタレントマネジメントシステムが効果的

タレントマネジメントシステムを活用すると人事に関する情報をスムーズに分析でき、最適な人員配置が実現できます。「スマカン」ではあらゆる人材情報を見える化して、人事戦略の推進をサポートします。社員情報を顔写真付きで表示でき、さまざまな条件で人員配置後の組織のシミュレーションも可能です。

設問を自由に作成できるアンケート機能も搭載しており、人員配置に関する社員からの希望も簡単に集約できます。客観性の高い人員配置を実現するために、タレントマネジメントシステムを活用してみてはいかがでしょうか。

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