• 2022.04.06
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DX(デジタルトランスフォーメーション)とは? 注目理由やメリット・デメリット、進め方について

DXとは? DX(デジタルトランスフォーメーション)推進がもたらす効果

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近年、さまざまなところで耳にするDX(Digital Transformation /デジタルトランスフォーメーション)。自社の最重要課題として位置付けている企業も多いですが、そもそも「DXとは何か」「どんなメリットやデメリットがあるのか」など、理解していない方も多いのではないでしょうか。

経済産業省が問題提起し推奨しているDXは、経営者やマネジメント層にとって今や外せないテーマとなっています。当記事ではDXについて意味だけでなく、メリットやデメリット、手法まで解説します。

目次(タップして開閉)

DXとは

DXはもともと、スウェーデンにあるウメオ大学の教授エリック・ストルターマン氏が提唱した概念です。2004年に発表した論文に、以下のように定義されています。

「ITの浸透が人々の生活をあらゆる面でよりよい方向に変化させる」

引用:『Information Technology and The Good Life』より和訳(Erik Stolterman、2004))

デジタル技術やIT技術を駆使して、ビジネスに限らず人々の生活のあらゆる面をよりよいものに変革させていくという意味合いが含まれています。

近年ビジネスシーンで多く語られることが多いDXは、2018年経済産業省が発行するガイドラインによって広く注目が集まるようになりました。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

引用:『DX 推進ガイドライン Ver. 1.0』(経済産業省、2018)

さらに2019年に出版されたマイケル・ウェイド氏の著書『DX実行戦略』においても同様に、デジタル技術を用いて組織を変化させ業績改善を主眼とする内容が記されています。

これらの定義はビジネスに特化した狭義のものであり、企業にとってより具体性のあるものとなっています。

DXはDigital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略です。直訳するとデジタルの変形(変革)となり、交差するという意味のTransを英語圏で「X」とあらわすため、DXと表記されます。

デジタル化とDX化の違い

DXは単なる「デジタル化」とは意味合いが異なります。デジタル化はDX推進過程の1つであり、「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」に分けられます。

デジタイゼーションはアナログ情報をデジタルデータに書き換えること、デジタライゼーションは業務プロセス全体をデジタル化する取り組みです。詳しくは次節で解説します。

DX実現までのプロセス

企業を根本から変革し得るDXは、すぐに実現できるものではありません。一般的には数年単位で段階的に実行していきます。

1.デジタイゼーション既存業務のアナログ情報をデジタルデータにすること
2.デジタライゼーション企業の業務プロセス全体をデジタル化すること
3.デジタルトランスフォーメーション
(=DX)
顧客ニーズに応じてビジネスモデルや企業文化を変革し、競争上の優位性を確保すること

まずは紙の資料を電子化するといった簡単なデジタル化(=デジタイゼーション)から始めるのがいいでしょう。

DXは一つ実現したら終わりではなく、常に変化していく時代に合わせて柔軟に対応できる仕組みをつくっておくことで、世の中の動きに応じて更新し続けることが理想といえるでしょう。

DX推進が注目される理由

昨今、DX化の推進が叫ばれるようになったきっかけは、経済産業省の提言によるものです。

2018年に発行された『DXレポート』によると「今後DXが進まないと2025年までに最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性がある」と警鐘が鳴らされています。これはいわゆる「2025年の崖」とされる日本社会の課題です。

老朽化した日本のビジネスシステムが使用され続けると、国際競争力の面で不利益を被る可能性があります。DX化の推進は、日本社会を便利に、円滑にするための施策であると同時に、国際社会から取り残されないための課題と捉えるべきかもしれません。

DX化を今すぐ推進すべき企業とは

DX化推進といえばスタートアップなど設立間もない企業をイメージしがちですが、じつは自社システムが確立してしまっている大手企業や歴史の長い老舗企業こそ、DX化を進めるべきなのです。

これらの大企業は業績がある程度安定している場合が多く、経営者やマネジメント層がDXの必要性を感じていないこともあります。
老朽化したシステムを使い続けると、無駄なコストがかかるだけでなく、変化が著しい消費者ニーズに対応できなくなる恐れもあります。間接的に将来的な業績の悪化も招くことになりかねません。

レガシーシステムからの脱却

レガシーシステムとは、過去の技術で構築された古いシステムのこと。企業の開設当時から採用され、何度も更新や改良を重ねてきた結果、複雑化して誰も手を施せない状態であることも珍しくはありません。

無駄なコストや人件費がかかるだけでなく、トラブルへの対応やアップデートが遅れてしまうと、損失を招く可能性も捨てきれません。

現在の日本ではこのレガシーシステムの問題に気づいていない企業が多いとされています。よって時間をかけてDX化を推進し、システムを一新することが求められているといえるでしょう。

公的機関のDX

総務省は地方行政のDX化を積極的に実施しています。自治体業務の効率化だけが目的ではなく、住民の利便性の向上を目指しています。
2021年に総務省が公表した『自治体DX推進手順書』には以下のような項目が設けられています。

・自治体の情報システムの標準化・共通化
・マイナンバーカードの普及
・自治体行政手続のオンライン化

参照:『自治体DX推進手順書 概要』(総務省:2021年7月7日)より抜粋

各項目には目標時期が設定されており、たとえばマイナンバーカードは2022年度末までの普及を目標にしています。

DX推進によるメリット

従来のビジネスモデルからDXを推進したとき、業務形態やサービス面で企業にとって具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

業務効率化

DX化を実現すると、今までの業務システムでの無駄が明らかになります。それらを削減し改善していけば、大幅な業務の効率化が期待できます。

書類を電子化すれば膨大な紙の資料が削減できますし、会議のオンライン化が進めば時間や交通費も削減できるでしょう。その分浮いた時間をほかの業務に充てることもできます。

さらにDX化は、企業が保有する莫大な情報の一括管理にも寄与します。情報が整理されてまとまっていると、ビジネスのあらゆる場面で合理的な判断がしやすくなり、意思決定も早まります。さらに経営方針が素早く共有されれば、従業員にとってもメリットが大きいでしょう。

働き方改革・働き方の多様化へのコミット

DX化によって業務が効率化されると、従業員1人ひとりの働き方にも影響します。長時間労働の解消を後押ししたり、テレワークの推進など働く人々の労働環境の改善にもつながるでしょう。地方に住んでいたり子育て中の優秀な人材の確保も期待できます。

消費者のニーズ・信頼性

ビジネスにおいて「消費者ニーズに応じたサービスを提供し続けられるか」は、業績向上に大きく関わる重要な点です。

時代とともに変化する消費者の価値観やニーズに柔軟に対応するためにも、DX化は欠かせません。

たとえば近年はオンライン配信やサブスクリプションサービスなど、「モノを所有すること」より「体験によって得られるコト」に価値を見出す傾向があります。

また、DX化されていない古いサービスを提供し続けることによって、サービスへの期待感が薄れ信頼性を失い、消費者に見限られてしまう可能性もあります。便利で使いやすいより洗練されたサービスを展開する競合他社へ流れてしまうことも珍しくありません。

こうした消費者ニーズや価値観を敏感に捉え信頼性のあるサービスを提供し続けるには、DXを早急に進めるべきといえるでしょう。

DXのデメリット・失敗例

経営者から末端の従業員まで全社的にDXの意義が共有されていないと、ビジネスモデルを変革し競争上の優位性を確率するという目的を実現できません。長期的な視点を持たずに無計画に推し進めると、さまざまなデメリットが生じる場合もあります。一例をご紹介します。

時間がかかる

焦ってデジタル技術を導入しても、自社の現状に合っていないとすぐに結果につながらない場合もあります。また、ツールを使いこなせないという事例もあります。企業全体で目的を共有し、自社の現状に合ったシステムを段階的に導入していかないと、想定以上に時間がかかってしまい、本来目的とする業務効率化も望めません。

コストがかかる

そもそも老朽化したレガシーシステムを一新するとなると、導入費用やランニングコストが発生します。また、自社に必要のないシステムを導入して無駄なコストがかかってしまう場合もあります。結果的に費用対効果が悪くなり、デメリットにつながるでしょう。

DX人材を確保しにくい

DX化に精通している人材は、まだまだ少ないのが現状です。DX人材の確保は難しいうえに、採用にはコストもかかります。

DX化への取り組みの中心となる人材が確保できたとしても、その方に任せきりで、退職してしまうと社内のシステムを動かせなくなってしまうといったケースもあります。全社的にデジタル技術に関する知識や能力を上げるため、社員の人材育成にも力を入れる必要があります。

DX推進に用いる技術・手法

DX化においてはさまざまなデジタル技術や手法を使用します。代表的なものは以下の通りです。これらはあくまでも手段であり目的ではないので注意が必要です。

IoTモノをインターネットと接続する技術。従来インターネットに接続されていなかった家電などと簡単に情報共有やデータを蓄積できる仕組み。

例)自動ドア、スマート家電
AI(人工知能)人間の知能を再現し人工的につくられたシステムやソフトウェア。データの分析や従来人間がしていた業務のサポートを行なう。

例)マーケティング分析、自動運転
クラウドソフトウェアやストレージなどの保存場所を持たずに、必要なときにインターネットを通じてサービスを利用できる状態。

例)オンラインストレージサービス、オンラインゲーム
5G(第5世代移動通信システム)通信に使用されている次世代通信規格の5世代目のこと。大容量、高速、低遅延、多数同時接続が特徴。

例)高速大容量のスマートフォン
サイバーセキュリティサイバー攻撃から守るための保護するための手段など。デジタル情報の信頼性を保つため、改ざんや流出を防止する。

例)ICカード認証、デバイスID認証

IoTで情報収集を行ない、クラウドに莫大なデータを蓄積し、AIを用いてマーケティング解析をするというように、技術を適切に組み合わせて活用している企業が多いです。

自社の現状を分析し、どこにどのような形でこれらの技術を導入する必要があるのかを明確にしてからDXの実現に向けて計画を立てる必要があります。

時代遅れにならないためのDXの進め方(まとめ)

DXは単なるデジタル化やIT化とは違い、ビジネスモデルやサービスを変革していくことで競争上の優位性を確立するためのものです。変化が著しい競争社会において、顧客を獲得し満足度の向上につなげるためには必要不可欠です。

DX人材の確保や適材適所の人材配置を進めることだけでなく、従業員の意識改革など企業風土の変革も必要です。まずは自社に必要な技術などを見極め、段階的にサービスやシステムの改善を進めましょう。

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