• 2022.08.04
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人材要件フレームとは? 作り方、定義するフレームワーク、設定項目、採用ペルソナとの違いについて

人材要件フレームとは? 作り方、定義するフレームワーク、設定項目、採用ペルソナとの違いについて

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人材要件とは自社に必要な人物像を定義したもの。ミスマッチのない採用活動には人材要件の設定が不可欠です。しかし実際につくるとなると、難しく感じる方も多いでしょう。

当記事では人材要件に必要な項目や設計するためのフレームワーク、実際の作り方について解説します。

目次(タップして開閉)

人材要件・人材要件フレームとは

人材要件は、自社に必要な人物像の定義したもの

人材要件とは、企業のビジョンや経営戦略を踏まえ、自社に必要な人物像を定義したものを指します。スキルや特性、経験、志向などから欲しい人材を具体的に定義することで、採用したい人物像が明らかになり、採用に携わる全員が共通認識を持つことができます。

どのような人物を採用したいのか、想像できるレベルまで具体的に言語化できれば、採用のミスマッチや評価のブレを防ぐことができます

人材要件フレームとは

人材要件フレームとは、人材を募集するポジションに対し、求める人物像を言語化したものをいいます。

一般的な人材要件フレームでは、「必須要件(=must)」「歓迎要件(=want)」に分けて要件を定めます。mustの要件では、業務において最低限必要なスキルや資格などの条件を設定し、wantの要件では、持っているとなおよいスキルなどの条件を設定します。

人材要件と採用ペルソナとの違い

人材要件と似たようなものに「ペルソナ」があります。人材に対し、自社が求めるスキルや経験などを明らかにした諸条件が「人材要件」であるのに対し、「ペルソナ」は、人材要件をもとに、さらに人物像を具体化したものを指します。

つまり、人材要件で設定したスキルや経験などをベースに描いた架空の人物のプロフィールがペルソナです。ペルソナでは、家族構成や出身大学、これまでの経験といった情報のほか、週末の過ごし方なども具体的に設定します。ペルソナを設計することで、採用したい人物像をさらに具体化できます。

人材要件を定義する目的

人材要件は、企業が採用したい人物像を具体化できるため、応募者が自社に必要な人材であるかどうかを判断する指標となります。もし、人材要件が適切に設定されていなかった場合、面接官ごとに合否の基準が変わってしまったり、個人的な感情だけで採用してしまったり、ばらつきのある採用活動となってしまう可能性が高まります。

そのような採用方法によって入社した従業員は、募集ポジションで最低限必要とされているスキルを満たしていないことも考えられます。結果的に早期退職へとつながり、再び採用コストがかかってしまう可能性が高まります。

一方、人材要件を適切に定義している場合、採用に携わるすべての人が共通認識を持って採用活動に取り組めます

必須となるスキルや経験はもちろん、歓迎要件も明確に設定されていれば、必須要件を満たした人材が複数いた場合、どの人を採用するかを判断しやすくなります。

応募者側からしても自社の人材要件を参考にエントリーしてくるはずなので、より自社が求める人材に近い人だけが集まりやすくなります。企業・応募者の双方に大きなミスマッチが起こりにくくなるでしょう。

人材要件で定義するべき設定項目

人材要件を作成するにあたり、定義すべき項目はさまざまです。企業によって異なることもあるでしょう。募集する職種や役職などによっても異なるため、ポジションに合わせた設定項目を用意するとよいでしょう。一般的には次のような項目を定義するケースが多いです。

・経験
・スキルや能力
・性格(協調性やストレス耐性など)
・志向
・期待する行動、役割

これらの要件を定義しておくと、採用面接時にチェックすべき事柄が明確になり、応募者から知りたい情報を引き出しやすくなります。

人材要件を定義するための下準備

人材要件を定義する場合、ただ闇雲に設定するのでは適切な人材採用に結びつかない可能性があります。人材要件を定義する前に、次のような準備を実施しましょう。

経営理念と企業理念の理解

人材要件を定義するには、まず経営理念や企業理念、経営戦略など自社のことをを理解しておかなければなりません。企業が最終的にどこを目指しているのかや、どのような組織をつくりたいのか、そのためにどのような採用計画が必要なのかを把握し、どのような人物が必要となるかのベースを明らかにしておくことが大切です。

また、自社の経営理念や企業理念と採用計画を比較し、矛盾が生じていないか、非現実的な計画となっていないかを見極めることも重要です。

なお、採用計画は経営計画と連携し、中長期的に検討しなければなりません。現時点で不足しているポジションのことだけしか考えなかった場合、新規事業が立ち上がったときなどに人員計画や採用計画が崩れてしまう可能性があります。

今後自社がどのような計画を遂行していくのかも踏まえたうえで人材要件の定義へと移る必要があります。

業務の洗い出し

次に、業務の洗い出しも実施しましょう。募集ポジションの業務内容を詳細に洗い出すことにより、どのような人物を求めるのかが明確になります。

採用におけるミスマッチを回避するためには、募集ポジションの業務をスムーズに遂行できるスキルや能力を持った人物を採用することが大切です。しかし採用担当者がその業務の内容を把握していなければ、適切な人材要件を定義できません。

業務の内容を把握していなかったために、本来採用すべき人を採用できなかったり、採用した従業員が入社後に「思っていた内容と違った」と業務に対して不満を覚えるということが起こる可能性があります。そのような事態を防ぐためにも、必ず募集ポジションの業務は詳細まで洗い出すようにしましょう。

既存の従業員へのヒアリング

人材要件の定義を採用担当者やマネジメント層だけで判断するのはおすすめできません。

実際に採用された人物が配属される部署の従業員にも意見を求めることで、より具体的に必要な人物像が見えてきます。求めるスキルや経験のほか、どのような志向や性格の人がよいのかなど、現場の声を反映させた要件定義が重要です。

また、職場の雰囲気や部署の風土なども確認しておくとよいでしょう。いくらスキルや経験が満たされていても、実際に働く環境に馴染めないと早期退職を誘発します。

職場環境やメンバー同士の雰囲気などに合った人材を採用できるような準備も必要です。

人材要件を定義するフレームワーク

人材要件を定義するにはフレームワークを活用するのが便利です。ここでは4つのフレームワークを紹介します。自社に合った方法で人材要件を定義してみてください。

MUST・WANT・BETTER・NEGATIVE

下準備によってそろえた情報をもとに、条件を「must=必須」「want=歓迎」「better=尚可」「negative=不要」の4つに分類するフレームワークです。

優秀な人材を採用するには、条件の優先順位をつけることは大切です。しかし、あまりにも必須条件が多くなってしまうと、そもそも人材要件にマッチする人材がいない(または極端に少ない)可能性が高まり、効率的な採用活動が行えません。

まずは条件をMUST・NEGATIVEの2つに分け、MUSTに分類された条件のうち、特に必須ではないがあればよいとされる条件をWANTやBETTERに振り分けていくようにします。

必須条件を設定する場合は、そのスキルや経験がなければ業務が遂行できないというものに限定するようにしましょう。

氷山モデル

氷山は水面から出ている部分と水面下の部分があることから、「氷山モデル」は、物事表面だけでなく、見えていない要素も含めて全体像を捉える考え方です。氷山モデルでは、「行動」「知識・スキル」「マインド」の3つの要素から定義します。

「行動」は最も重要な要素です。業務を遂行し、自社の事業を成功に導くには「行動」が大前提だからです。そのため、氷山のうち水面から出ている部分に該当します。

「知識・スキル」「マインド」は、行動を促すのに必要な要素となり、氷山の水面下の部分つまり見えていない部分です。見えてはいないものの、氷山を形成している大事な要素でもあると捉えることができます。

自社が必要とする「行動」が何か、その行動を促すために必要な「知識やスキル、マインド」は何かをそれぞれ当てはめていくのが「氷山モデル」による人材要件の定義です。

GRPIモデル

「GRPIモデル」は、組織開発にも使われるフレームワークで、「Goal(目標)」「Role(役割)」「Process(手順)」「Interaction(関係性)」の4つの要素で構成されています。

人材要件のフレームワークとして使用する場合、「Goal(成果)」「Role(役割)」「Process(スキル)」「Interaction(マインド)」とするとわかりやすいでしょう。

GRPIモデルでは、マインド・スキル・行動によって、成果に結びつくという考え方です。このフレームワークを活用した人材要件定義を行う場合は、

・組織のゴール(事業目標)は何か
・どのような役割の人が必要か
・その役割に必要な成果は何か
・その成果に必要なスキルは何か

というように、GRPIそれぞれに当てはまる条件を絞り込んでいきます。GRPIモデルは人材要件の定義だけでなく、より強固なチーム形成を行いたい場合にも活用できます。

コンピテンシーモデル

「コンピテンシーモデル」とは、自社で高いパフォーマンスを発揮している従業員の特徴や行動、マインドなどの共通点をヒアリングしたうえで整理し、モデルとなる人物像を確立させる方法です。

コンピテンシーモデルで確立された人物像を中心に採用活動を実施することで、優秀な人材を確保でき、より強固な組織づくりに結びつけることが可能となるという考え方です。

ただしモデル像を確立するまでに時間もかかるうえ、コンピテンシーモデルを活用したからといって、必ずしも企業の求める人材を採用できるとは限りません。

コンピテンシーモデルを活用した人材要件を定義する場合は、まずはこのフレームワークをしっかりと理解することが大切です。

人材要件の作成ポイント・注意点

人材要件は、以下のポイントや注意点を押さえたうえで作成すると、効果的かつ効率的な採用活動につなげることができます。

育成でカバーできる条件は人材要件に含めない

人材要件では必須となる条件が多すぎないことも大切です。自社の人材育成によってカバーできるスキルや資格などは、MUSTやWANTの条件に含めなくてよいでしょう。

人材要件は複雑になりすぎないことが大切です。

MUST要件を減らしすぎない

MUSTを増やしすぎないことが大切ですが、逆にMUSTやWANTの条件が少なすぎるのも問題です。

優秀な人材を確保するには、ある程度の必須・歓迎項目を設定する必要があります。何より、それらが設定されていないと、面接官ごとに合否基準にばらつきが出てしまう恐れがあります。

採用条件は慎重かつ適切に設定するよう心掛けましょう。

応募者が得られるメリットも整理しておく

人材要件は自社が従業員に求めるスキルや経験ですが、求めるばかりではなかなかよい人材の採用へは結びつきません。自社で働くことで得られるメリットや価値などを応募者に提示することも大切です。企業が人材要件を定義するのと同様に、応募者も企業に何かしらのメリットを求めているということを忘れないようにしましょう。

効果検証を行いPDCAを回す

採用活動は、毎回効果と検証を実施することが大切です。新たに設定した人材要件でどのくらいの応募があったのか、面接を実施できたのは何人かといった検証を行うとともに、目標に達していない場合は改善を重ねていくことが重要です。

どんなに効果的かつ効率的な採用方法を用いたとしても、一筋縄ではいかないのも採用活動です。PDCAを回しながら、できるだけ早い段階で効率的な採用活動を確立するように努めましょう。

求める人材が定着する組織づくりとは

労働力人口の減少や人材流動性の高まりにより、採用活動に苦労する企業は多いでしょう。できるだけコストを抑え、優秀な人材を効率的に採用するとともに、組織への定着率を上げることが多くの企業で課題とされています。

自社の経営理念や事業戦略などに合わせ、どのような人材を求めているかを明確にすることで、軸の定まった安定した採用活動が望めるでしょう。今回紹介した4つのフレームワークを活用しながら人材要件を定義し、より効果的な採用活動を実施しましょう。

タレントマネジメントシステム『スマカン』は、従業員一人ひとりのスキルや経歴を一元化できるほか、特別なスキルを持つ人材をタグづけするなど、自社の従業員が持つ強みや弱みを把握することができます。

個々のパフォーマンスや目標達成度を可視化できるため、コンピテンシーモデルの作成にもご活用いただけるので、人材要件の定義にお役立ていただけます。より効率的・効果的な採用計画にはシステムの活用を検討するのも一案でしょう。

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