- 2022.02.09
2022.11.01
- タレントマネジメント
- 人材管理
マネジメントとは? 本質的な役割とスキル、向上方法を紹介

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企業や組織マネジメントを担当している当人でも「マネジメントについて、実は詳しく理解していない」というケースは多く見られます。
しかし正しいマネジメントを知らず、人材育成や日々のマネジメント業務を行うことは、大変非効率といえます。マネジメントを正しく理解することは、組織の持続的な発展にもつながります。
当記事では、マネジメントの本質や仕事内容、成功事例などもご紹介します。「企業で組織づくりやマネジメントを行っている」「今後マネジメントに携わる予定」という方は、ぜひチェックしてみてください。
目次(タップして開閉)
マネジメントとは
まずは、マネジメントの本質と定義を解説します。
マネジメントは、アメリカの経営思想家ドラッカーが提唱した言葉が発端です。彼の言葉を簡潔に表現すると、以下の通りです。
マネジメントとは? |
---|
組織の発展を目指し、その組織を管理すること |
上記の目的を達成するには、4大経営資源と呼ばれる【人・物・お金・情報】を、最大限に活用する必要があります。
言い方を変えれば、4大経営資源をしっかりと活用することで、組織の運営はうまくいく、といった考え方です。
そして、4大経営資源を適切に管理することが「マネジメント」をする者の役割であると言えます。
マネジメントの役割|何をすること?
マネジメントを実施する管理責任者は、「マネージャー」と呼ばれます。ここでは、マネージャーが担当する5つの役割について、詳しく解説します。
目標設定
マネージャーは、組織が掲げたミッションの達成に向けて、部下を取りまとめなければいけません。
そのため第一段階として、ミッションの達成を視野に入れた目標を「各従業員」と「チーム全体」に向けて設定します。
目標設定をする方法は複数あるものの、仕組み化されたフレームワークを使うことも1つの方法です。ここでは例として、最も基本的な「ベーシック法」を取り上げます。
ベーシック法では、以下の4項目にもとづき、目標を設定します。
項目 | 内容 |
---|---|
目標項目 | 「何を達成するか?」を決めます。 モチベーションを上げつつ、成長できる内容が望ましいです。 |
達成基準 | 目標項目の達成に向けて、基準を明確化します。 「10件の受注」や「資格を取得」など、できる限り定量化します。 |
期限 | 達成基準を、いつまでに達成するかを決めます。 半年・1年など、状況に応じて設定しましょう。 |
プロセス | 目標を達成するための方法を決めます。 抽象的な内容だとゴールに向かえないため、具体性を意識します。 |
目標設定を終えたあとは、次項の役割に続きます。
進捗管理
前項で設定した「目標」を踏まえ、業務の進捗管理を実施します。
進捗管理とは、仕事の進行状況を確認したうえで、業務方法を調整することです。
進捗管理をおこなうと「目標とのズレ」を認識できるため、組織の運営に不可欠な4大資源(人・物・お金・情報)の状況も把握できます。
進捗管理で必要な要素の把握には、以下の方法が挙げられます。
方法1:日報の提出
日報とは、日々の業務内容を報告する書面です。紙やExcelなど、提出方法はさまざまです。
従業員に日報を提出させることで、各従業員やチームの現状を把握しやすくなります。
方法2:進捗管理ができるツールの使用
進捗管理ができるツールを使用すると、リアルタイムの業務状況を把握できます。専用のツールであるため、進捗管理の仕組みがあらかじめ設定されており、従業員・マネージャーへの負担が日報よりも少ないことが特徴です。
部下の育成
マネージャーは、日々の業務における進捗管理をしながら、部下の育成もおこないます。
モチベーションの維持や向上をはかることで、組織自体が活性化するため、部下の能力を最大限に引き出すことが重要です。
今や「目で見て学べ」という時代ではありません。昨今のマネージャーは、以下の手順で、部下の育成をおこなっています。
手順1:育成計画を立てる
育成計画とは、企業が求める人材を育てるために、スキルや能力などの必要項目を記したものです。育成計画にそって研修・教育をすることで、効率的な運営が可能になります。
手順2:部下の状況を把握
適宜、部下の状況を把握します。育成計画とのズレが生じている場合には、指示やアドバイスをおこないます。
エンゲージメントの把握
従業員のエンゲージメントは、組織への愛着心であり、従業員と組織の双方が「互いに成長し貢献できるか?」を示すバロメーターとも言えます。
マネージャーが各自のエンゲージメントを把握することで、解決すべき課題が見えてきます。
エンゲージメントの把握には、日常の様子だけではなく、体調からメンタルケアまで意識することが大切です。
評価
部下の評価も忘れてはいけません。評価をすることにより、マネージャー自身が「従業員・チームに対する目標との相違」を把握できます。
また適切で公平な評価をすることで、評価された部下も、モチベーションやエンゲージメントを上げて、より意欲的に働くことが可能です。
マネジメントに求められるスキル
マネジメントは、組織の発展のために必須な手法です。そのため、マネジメントを実施するマネージャーは「マネジメントに求められるもの」を知る必要があります。
詳細は以下の通りです。
意思決定能力
マネージャーは、マネジメントを実施する管理責任者という立場上、意思決定を要する場面が多く見られます。
意思決定とは、チームや個人が「何をすべきか?」の判断や、ベストな方針の定めを指します。また組織を円滑にまわすためには、高い意思決定能力が必要です。
意思決定能力を高めたい人は、以下のポイントを押さえましょう。
・優先順位を見極める ・長期的な視点を持つ ・多数派の意見に流されない |
また、都度において判断が異なると、周囲からの信頼を失うことになりかねません。そのため、軸を持ったうえで、ぶれずに対応することもポイントです。
管理能力
マネージャーには、組織の持続的な発展という使命があるため、チームや個人を管理する能力が求められます。
管理能力は、物事をまとめ動かす能力であり、具体例は以下の通りです。
進捗管理 |
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従業員、チームの「仕事の進行状況」を確認し、業務方法や遂行する速度が適切かをチェックします。 |
的確な指示 |
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進捗管理を実施したうえで、必要であれば的確に指示を出します。的確な指示は、抽象的ではなく「具体的」に伝えることがポイントです。 |
スキル管理 |
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従業員が保有するスキルを可視化し、人材を適切に配置します。スキルを社内で共有することも重要です。 |
管理能力を磨くためには、次に紹介する調整力(コミュニケーションスキル)も必要です。
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調整力(コミュニケーションスキル)
組織では、多くの人が働いています。こうした人々を管理するマネージャーは、「マネージャーと従業員」や「従業員と従業員」との人間関係を調整する力が必要です。
つまり、コミュニケーションスキルが求められます。
コミュニケーションスキルをつけることで、相手の考えを正しく理解し、適切な方向への誘導が可能です。また「部下」と「トップ(経営者や管理職など)」との橋渡しも、スムーズにおこなえるでしょう。
分析力
組織で活動をする際には、順調にすすむこともあれば、時には停滞することもあるでしょう。そこでマネージャーには、物事をうまくすすめるための「分析力」が必要となります。
成功事例・失敗事例ともに、なぜ成功・失敗したかを客観的に把握し、次なるステップへつなげる方法を考えます。
そのためには、以下のような分析力が必要です。
・部下の状況を知る ・リスク分析/管理 ・方針の判断(続行or転換) |
分析力を高めるには、自身の勘や経験にたよるだけでなく、蓄積された4大経営資源【人・物・お金・情報】のデータも活用することが大切です。
問題解決力
組織として活動するうえで、問題は必ず発生します。
そのためマネージャーには、生じた問題をクリアする「問題解決力」が求められます。
問題を解決する際には、以下の流れを意識すると良いでしょう。
1.現状を知る 2.あるべき姿を明確にする 3.「現状」と「あるべき姿」の差異を把握する |
以上を踏まえたうえで、対処方法を考えると、問題解決力を高めることにつながります。
マネジメントの成功事例
ここでは、実在する企業がマネジメントをうまく機能させ、組織の持続的な発展につなげた「成功事例」を紹介します。
成功事例1:世界的なテクノロジー企業A社
A社は検索エンジンでも有名な企業であり、オンライン広告やソフトウェアなど、さまざまなテクノロジーを手掛けています。
A社はマネジメントを適切にすすめるため、まずは社内の180におよぶチームを分析し、成功するチームの条件をあぶり出しました。
その結果、成功するチームは「心理的安全性」が高いことを導き出します。
心理的安全性とは、失敗やくだらない質問をしても、チームメイトにないがしろにされることなく、安心して過ごせる環境のことを指します。
そのためA社は、マネジメントを実行する際に、心理的安全性を最優先に行動をしました。
結果として、誰しもが知る世界的な有名企業となり、ライバルの追随をゆるしません。
成功事例2:日本の総合リゾート運営会社B社
B社は日本の総合リゾート運営会社であり、全国各地にラグジュアリーホテルやリゾートホテルを展開しています。
コロナ禍によって、旅行業界や宿泊業界が大打撃を受けるなか、主要な宿泊施設の稼働率が90%(※)を超える「脅威の実力」を持つ企業です。
(※3回目の緊急事態宣言が発令する前までのデータ)
そんなB社も、40億円もの負債を抱える時期がありました。
挽回するために、従業員の意欲向上を目指し「魅力的な組織づくり」が大事だという結論に至ります。
上記の結論をもとに、身近なスタッフの意見を反映できるよう、新たなマネジメントを開始します。リーダーを生み出す環境づくりも徹底したことで、従業員の意欲も上がり、顧客の満足度も向上しました。
マネジメント能力を上げるには?
続いて本項目では、マネジメント能力を上げる方法について紹介します。
マネジメントには、意思決定能力、管理能力、調整力(コミュニケーション能力)、分析力、問題解決力が必要です。
そのためマネジメント能力を上げるには、以下の3項目を意識します。
1:従業員やチームのスケジュール(動き)を可視化する |
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マネジメントでは、目標管理や進捗管理をします。 そのため、従業員やチームのスケジュールを可視化することで効率性が高まり、マネジメント能力の向上にもつながります。 |
2:自分の考えを適切に伝え、相手の意見に耳を傾ける |
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適切なマネジメントに、コミュニケーションは欠かせません。マネージャー自身の考えを適切に伝え、相手の意見にも耳を傾けることで、マネジメント能力も高まります。 |
3:状況を適切にとらえ、解決方法を提示する |
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常に状況を把握し、目標との差異を意識します。差異が生じていれば、必要な解決方法を提示しましょう。こうした積み重ねが、マネジメント能力を高めます。 |
上記を複合的に意識することで、マネジメント能力の底上げにつながります。
マネジメント業務を効率化するには
マネジメント業務では、組織の発展を目指し、さまざまな従業員やその状況を理解、管理する必要があります。
タレントマネジメントシステム「スマカン」を使えば、社員一人ひとりの性格や能力、スキルや成果をデータベースとして管理でき、人による理解度のバラつきや先入観無く社員理解が可能です。
1on1の面談ログも人材情報と一元管理し、過去に話した内容と社員の働きぶりを照らし合わせ、面談時に的確なフィードバックができます。
また、従業員満足度アンケートやコンディションチェックなどで面談前後の心境変化も可視化でき、アプローチに活かせます。

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