• 2022.03.18
  • タレントマネジメント

相対評価と絶対評価 人事評価での活用ポイントや違いを解説

相対評価と絶対評価 人事評価での活用ポイントや違い解説

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人事評価の方法には、「相対評価」と「絶対評価」に大きく分けられます。ですが実際のところ、2つの違いについて正確には理解されていない方も多いのではないでしょうか。自分の会社で導入するならどちらが良いんだろう?と迷うこともあるかと思います。

近年は絶対評価を導入する企業が増えていますが必ずしも相対評価より優れているわけではありません。どちらにもメリット・デメリットがあり、企業や従業員のタイプによって向いているやり方は異なります。まずは、それぞれの特長を理解することが重要です。

この記事では、相対評価と絶対評価の違いについて解説します。人事評価を運用する上でのポイントや注意点なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

相対評価とは

相対評価では、誰かを評価するときに同じ集団の別の誰かと比べて考えます。つまり、チームや部署の中で順位をつけて評価するということです。

たとえば、上位5名が評価Sランク、その下の15名がAランク、その下の30名が評価Bランク…という形で評価が決められます。そのため、どんな組織であっても必ず一定の数だけ、高評価の社員と低評価の社員に分かれるのが特徴です。

相対評価の例
相対評価の例

かつての日本企業や学校教育では、この相対評価が主流でした。ところが近年は相対評価のデメリットに注目が集まり、絶対評価へ移行するケースも増えてきています。もっとも、これは相対評価が悪いという意味ではありません。組織の特性や運用の場面によっては、相対評価のほうがメリットを発揮できる可能性も十分あります。

それでは、相対評価のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

相対評価のメリット・デメリットとは

相対評価の大きなメリットは、人と人を比べて評価を考えることから判断が下しやすく、評価者の負担が少ないことです。一方で、従業員にとっては、評価に納得感が得られにくいこともあり、それがデメリットと言えます。

ここからは相対評価のメリット・デメリットについて、評価をする側と受ける側の両方の視点から、さらに詳しく紹介していきます。

相対評価のメリット

先ほども伝えた通り、明確な基準や目標を設定しなくても運用できることが、相対評価のメリットです。

評価する人による結果の偏りが出にくいのも、相対評価の良い点と言えるでしょう。集団の中で順位をつけるという仕組みのため、個人的感情でチームメンバーを極端に厳しく評価する人や、逆に評価が甘すぎる人に悩まされることがありません。

相対評価で順位が決まることには、もう一つ利点があります。昇進や賞与などの配分のしやすさです。これらは評価の内容によって決められますが、役職のポストや賞与の予算には限りがあります。たとえば、役職が3つしかないのに90点の社員が5人いたら迷ってしまうでしょう。しかし、相対評価なら上位3名を選べばいいだけです。

また相対評価を受けている従業員は、自分が部署やチームの中でどれくらいの位置にいるのかわかります。それによって「同僚に負けたくない」という競争心がモチベーションとなる場合もあるでしょう。これは評価を受ける側にとってのメリットと言えます。

相対評価のデメリット

相対評価による競争心はプラスのモチベーションになるかもしれませんが、場合によっては、その逆もあり得ます。他人の評価が下がれば自分の評価が上がるため、チーム内で足の引っ張り合いを招いてしまう可能性があるのです。これは相対評価によるデメリットの一つと言えます。

順位をつける都合上、どれだけ努力したメンバーがいても、より優れた社員がいるなら低い評価になってしまうのも問題です。上司は評価の理由を説明しにくく、部下は「頑張ったのに評価されない」という不満を抱えてしまいます。評価が低かったときに、何が課題で何を目標にすればいいのかわかりにくいのも、評価される側にとってのデメリットです。

また、順位に多少の入れ替わりはあっても大きく変動することは珍しく、上位と下位のメンバーが固定化されやすい傾向もあります。会社側からすると、ずっと下位にいる社員は奮起するだろうと思いがちですが、実際は「頑張っても意味がない」とモチベーションを下げてしまうケースが多いです。一方で常に上位にいるメンバーも、今より高い成果を出す意味が見い出せなくなり、潜在能力を発揮できずに終わってしまうかもしれません。

絶対評価とは

絶対評価とは、個人に合わせた基準を決めて評価する考え方です。他の人と比べて順位をつけるのではなく、その人の評価基準に対する達成度で点数(ランク)が付けられます。

絶対評価の例
絶対評価の例

極端に言えば、全員の達成率が100%(Aランク)もしくは80%以下(Bランク)もあり得るということです。

欧米では絶対評価が主流となっていることが多く、近年では日本企業でも重要視されています。日本の学校教育も、昔は相対評価でしたが、現在は絶対評価に変わりました。しかし、すべての場面で絶対評価が有効とは限りません。良い点ばかりではなく、難点もあります。

それでは、絶対評価のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

絶対評価のメリット・デメリットとは

絶対評価の大きなメリットは、一人ひとりに合った基準で評価が下されるため、従業員が納得しやすい点です。しかし会社側からすると、個人に合わせた評価基準を作って運用するのは大変というデメリットがあります。

ここからは絶対評価のメリット・デメリットについて、評価をする側と受ける側の両方の視点から、さらに詳しく紹介していきます。

絶対評価のメリット

社員の採用から、評価・育成、適正な配置まで、人材管理の仕組みを抜本的に見直したいと絶対評価では、具体的な基準に対する達成度を測るため、上司は「なぜこのような評価になったのか」を伝えやすくなります。それによって、部下も評価内容に納得しやすくなるのが最大のメリットです。

一人ひとりの努力や成長にフォーカスする絶対評価では、上司との評価面談を通じて、部下の課題や目標も明らかになるでしょう。そうして評価が今後のモチベーションにつながりやすくなるのも、絶対評価のメリットと言えます。

また、他人と自分の評価を比べる必要がないため、チーム内で足の引っ張り合いを招く可能性も、ほとんどありません。同僚と協力することで成果を出そう、それによって自分の評価を高めようと自然に考えられることは、マネージャーとメンバーどちらにとっても良い結果を招くはずです。

絶対評価のデメリット

絶対評価のデメリットは、従業員の成果を正確に測る評価基準を設定するのが難しいことです。「絶対評価=公正公平」と思われがちですが、評価基準が上手く機能していないと、納得感のある評価は下せません。評価基準の達成が簡単すぎても、難しすぎても従業員のモチベーションを下げてしまう可能性があります。

また、評価者によって判断がブレやすいのも難点です。同じ評価基準で運用していても、隣の部署は甘いのに、自分の上司は厳しいとなれば、部下は不満を感じてしまいます。つまり絶対評価の公平さというのは、運用次第ということです。

従業員の視点で見ると、評価に波が出やすいのもデメリットと言えるかもしれません。特に昇進などによって基準が引き上げられるタイミングは、評価が落ちやすくなります。会社全体の業績が落ちている、市場の変化で商品が売れにくくなっている、などの理由が評価に影響することもあります。これらは会社側からすると「仕方ないことだ」と思いがちですが、社員は理不尽に感じやすいため、丁寧なフォローが必要になるでしょう。

人事評価での運用のポイント

相対評価と絶対評価は、どちらが優れているというものではありません。組織の特性や従業員のキャラクターによって使い分けたり、場合によっては上手く組み合わせることが重要です。そうすることで両方のメリットを活かせます。

最後に、相対評価と絶対評価それぞれを取り入れて、人事評価を運用していく上でのポイントを紹介します。

相対評価の運用ポイント

相対評価を導入するなら、勤務態度や協調性、業務の処理スピードなど数値では評価しにくいものを対象にすると良いでしょう。具体的な評価基準を設けるのが難しくても、その社員の能力を判断できます。ただし、部下に評価を伝える際には、直接的に他の社員と比べてしまうと、反感を招きやすいので注意が必要です。相対評価は個人の成長を測りにくいですが、それでも面談では本人の行動と向き合いましょう。

通常の評価とは別に、一部にだけ相対評価を取り入れるのも有効です。たとえば、月間の新規顧客の獲得数をランキングにして、上位メンバーに商品をプレゼントする部署内キャンペーンなどが挙げられます。上手く競争心を刺激するような仕組みを作ることで、相対評価のメリットを活かせます。もちろん、足の引っ張り合いを招かないよう、頑張った人が報われるようなフォローは必要です。

絶対評価の運用ポイント

絶対評価を導入するなら、適切な基準を設定できるかが何よりも重要です。
企業、組織それぞれの過去のデータを参考にして、達成が簡単すぎず、難しすぎない絶妙なラインを探りましょう。また最初に決めた評価基準に固執することなく、個人の成長に合わせて調整していっても問題ありません。一人ひとりの課題や目標に向き合いやすいことが絶対評価のメリットですから、それをできるかぎり活かすべきです。

一方で、同じ基準で運用しても評価者によって結果の偏りが出やすいというデメリットもあります。それによる不公平感を避けるため、各部署のマネージャーが定期的に集まって情報交換するなど、評価基準に対する認識を揃える機会を設けると良いでしょう。

また、どうしても絶対評価では決めにくい場合には、相対評価と組み合わせることも有効です。たとえば、基本は絶対評価をベースにしながら、役職や賞与の金額を決めるときだけ、相対評価による判断を加味してもいいかもしれません。

まとめ

相対評価と絶対評価について正しく理解し、適切な評価手法を導入しないと、会社側にも従業員側にも不利益が生じてしまいます。それは大企業でも中小企業でも関係ありません。まだ従業員数が少ないからと、深く考えずに相対評価で運用していると、気づかないうちに不満を招いている可能性があります。

とはいえ、相対評価と絶対評価を上手く組み合わせたり、最適な評価基準を作るのは難しいでしょう。そんな時は自分達の力だけでなく、人事評価を支援するツールに頼るのも1つの手です。タレントマネジメントシステムの「スマカン」なら、人事に関するデータをまとめて分析して、バランスの取れた評価制度の構築をサポートできます。また、各マネージャーの評価を一覧で可視化することで、人による評価の偏りを防ぐことも可能です。

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