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タレントマネジメントで人材育成を強化|解決できる課題や事例を紹介

これからの人材育成に大切なタレントマネジメントの考え方とは? 解決できる育成課題、導入手順について解説

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「最近よく聞くタレントマネジメントって、人材育成にどう関係するの?」
「人材育成が思うように進まず、やり方を変えていかないといけない気がする」

このように感じている、マネジメント層や人事担当者、経営者もいるかもしれません。これからの人材育成にはタレントマネジメントの考え方が重要となっていくといえるでしょう。

当記事は、タレントマネジメントと人材育成の関連や取り組み方を解説します。

目次(タップして開閉)

    タレントマネジメントと人材育成【意味と目的】

    まず始めにタレントマネジメントと人材育成、それぞれの意味と目的について解説します。

    タレントマネジメントの意味

    タレントマネジメントとは、各社員の持つスキルや資格などの能力を一元管理し、育成だけでなく採用や評価など多岐にわたる人事施策に活かしていくマネジメント方法です。

    タレントマネジメントにおけるタレントとは

    タレントというと優秀な人材をイメージしがちですが、高いパフォーマンスを上げる人やリーダーに向いている逸材に限りません。

    タレントマネジメントは、すべての従業員をスキルや能力を持ったタレントと見なします。

    タレントマネジメントの最終目的

    タレントマネジメントの最終目的は、企業が持続的に成長し、経営目標を達成することにあります。スキルや能力を管理・適材適所に活用することで、社員一人ひとりが最大限パフォーマンスを発揮でき、組織全体のパフォーマンスも向上させることができます。

    タレントマネジメントが注目される背景

    労働力人口が減って、人材の流動化や働き方の多様化が進むにつれて、企業にとって優秀な人材の確保は重要な課題といえます。このような背景において、今いる人材に高いパフォーマンスを発揮してもらうことが大切であり、タレントマネジメントへの注目が高まっています。

    人材育成の意味と目的

    人材育成とは、組織が求める専門性やスキルの習得を従業員に促すことです。企業は従業員に、組織の成長や発展に貢献できるような人材への成長を望んでいるといえます。

    従業員が成長すると、結果的に組織のパフォーマンスも向上し業績アップが期待できるでしょう。人材育成は、企業の成長に欠かせないといえるかもしれません。従業員を指導する立場にある管理職やマネジメント層にとっても、人材育成の経験を通して、みずからの成長の機会を得られるでしょう。

    人材育成の目的は、将来的に企業の競争力を高めて利益を最大化することです。労働力人口が減少しているなか、人材育成に注力することも、多くの組織の重要な課題といえるのです。

    人材育成のよくある課題

    企業の成長のために必要な人材育成ですが、思うように進まないという企業も少なくないでしょう。企業が抱える人材育成の課題を3つご紹介します。

    時間がない

    人材育成の課題として、育成を主導する管理職に時間的な余裕がないことが挙げられます。管理職がプレイングマネージャーとなり、膨大な業務量を抱えており、手が回らないケースです。

    時間がないからと、人材育成を疎かにしてしまっている企業も少なくありません。多忙な組織は、人材育成の制度自体が整備されていないこともあります。従業員個人に、スキルアップを任せてしまっている状態です。

    目的が定まっていない

    人材育成の2つめの課題は、目的や計画が不明確なことです。

    人材育成は、従業員一人ひとりのキャリアプランを明確にして、計画的に進める必要があります。従業員のキャリアパスに理解を示し、本人の強みを考慮した育成計画でないと、事業に貢献できるような人材を育てるのは難しいかもしれません。

    リーダー候補が育たない

    「将来的に組織の中枢を担うリーダー候補が育たない」「誰をリーダーにしたらいいのかわからない」という点も多くの企業が抱える人材育成の課題といえます。

    そのような企業では、そもそも人材管理がうまくいってないのかもしれません。一人ひとりの経験やスキル、キャリア志向などの情報が社内でバラバラに管理されているケースです。

    リーダーを長期的に育てていきたい場合、社内でリーダーとして力を発揮している人材の特徴などの情報を集約して分析しておくと、選抜がしやすくなるでしょう。

    タレントマネジメントと人材育成の関連

    タレントマネジメントを導入すると、人材育成をスムーズに進められる可能性があります。従業員の強みや弱みが可視化されるので、現状不足しているスキルに対して適切にアプローチできるからです。組織への貢献度が高い目標に沿った人物像が明確であれば、さらに戦略的に育成計画を立案できるでしょう。計画に基づいて研修内容を見直したり、適切な経験を積めるように配置シミュレーションしたりするなど、タレントマネジメントで情報を集約できていれば、より本人に適した育成に注力できるのです。

    さらに人材情報がバラバラに管理されている企業では、管理工数に多くの手間をかけ、社内にどんな人材が眠っているか把握できていない傾向にあるようです。スキルや経歴、資格や研修情報を社員に紐づけて一元管理できていれば、情報検索にかける手間を減らしつつ、今後リーダーとなるような活躍人材を発掘しやすくなるでしょう。

    人材育成に大切なタレントマネジメントの進め方・事例

    タレントマネジメントの考え方を導入し、人材育成に注力している企業事例を4つご紹介します。

    A社 社員一人ひとりのキャリアビジョンに基づいた配置転換

    A社では、職務状況や異動について自己申告制度を独自に整備しています。

    従業員は「キャリアビジョンシート」を作成し、自身のキャリアプランについて上司と話し合う機会が与えられます。シートや面談内容を集約して管理し、それに基づいて希望する配置転換が行われます。

    この自己申告制度の導入によって、従業員満足度調査で好結果が出たそうです。

    B社 人事部門の役割分担による人事戦略推進

    B社は、全従業員の人材情報をデータ化し、管理・把握しています。

    そして、人事業務をマネジメント層のサポート部門と、オペレーションに注力する部門に分けました。マネジメントのサポート部門は、人事戦略にかかわる課題解決を主に担当し、次世代リーダーの発掘のため、優秀人材の育成に取り組めるようになったそうです。

    C社 タレントマネジメントシステムの導入

    C社はタレントマネジメントシステムの導入によって、人事情報を一元管理し、社員一人ひとりの顔と人材情報を社内の誰でも確認できるようにしました。その結果、マネジメント層とその他の社員のコミュニケーションが活発になり、定着率が向上したそうです。

    タレントマネジメントシステムを活用して離職者の離職理由と傾向を分析して対策を打ち、採用ミスマッチの低減や離職率の低下を実現しました。

    D社 人事評価業務の効率化

    D社もタレントマネジメントシステムに社内の人材情報を集約したことで、人事評価フローを効率化しました。その結果、業務効率化が進み、工数が激減したため、コア業務に集中できているようです。

    タレントマネジメントにおける人材育成の進め方

    タレントマネジメントにおいて、人材育成は具体的にどのように進められるのでしょうか。一般的なステップをご紹介します。

    目標や課題を明確にする

    まずは経営目標や育成課題を設定したうえで、育成すべき人物像を明確にします。自社の成長を後押しする人物の特徴、行動特性、スキルなどを明らかにし、要件を定義します。

    人材情報を可視化する

    次に、社員一人ひとりのスキルや資格など必要な人材情報を可視化します。可視化することで組織の現状やバランスがわかり、必要な戦略が立てられるでしょう。

    タレントマネジメントシステムを導入することで、人材情報の一元化や可視化ができるので、導入を検討してみてもいいでしょう。

    人材計画を作成する

    欲しい人材をどのように確保するのか検討し、計画を立てます。育成だけに手段を頼らず、中途採用で補うという方法もあります。

    人材育成に注力したいと考えている場合は、在籍している従業員を育てる、可視化された従業員の適性を考慮して配置転換するといった施策を考えます。

    人材計画を実行する

    立案された人材計画に基づいて、具体的な施策を実行します。

    採用

    欲しいスキルの人材が自社におらず、育てるのも難しいと判断されれば、採用を進めます。この際、人材要件が明確であれば採用基準も設定しやすく、ミスマッチも起こりにくいといえるでしょう。新卒採用で長期的に人を育てて行くのか、即戦力を求めるのかも明確にしておきます。

    育成

    特定の人物に焦点を当て、現状の不足スキルを補ってもらうなら育成を進めます。人材育成は時間がかかるものであり、段階的に研修を実施したり、場合によっては社内制度や仕組みを整えることも必要でしょう。

    また、育成する上司や先輩、管理職・マネジメント層にも、人材育成の必要性を理解してもらう必要があります。育成する側の意識や業務負担も考慮した育成計画が求められるでしょう。

    配置

    人材情報の可視化によって、ある人が現在活躍できていないのは、適性に合っていないことが原因の一つであると判明する場合もあります。その際は、適材適所になるよう配置を見直し、その後のパフォーマンスを継続的に見ていきます。スキルや志向がマッチする部署やポジションに配置し、社員一人ひとりに能力を最大限発揮してもらいましょう。

    検証・評価する

    計画に基づいて採用・育成・配置施策が機能しているのか、検証・評価することも重要です。どのくらい効果が出たか、あらかじめKPIを設定しておくのもポイントです。目的からそれていないかもチェックしましょう。検証・評価したうえで、改善点を見つけだし、PDCAを回していきます。

    結果によって新たな研修を実施したり、さらなる配置転換を行ったり、計画を変更する柔軟性も大切でしょう。

    【まとめ】タレントマネジメントでリーダーを育成

    当記事はタレントマネジメントによる人材育成の取り組み方を中心にご紹介してきました。タレントマネジメントの導入によって、人材育成の課題を解決に導き、次世代リーダーの発掘や育成にも役立ちます。

    まずは従業員情報を一元管理し、今まで見えてこなかった社内の人の傾向や全体像を明らかにしてみてはいかがでしょうか。

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    記事監修

    監修者

    スマカン株式会社 代表取締役社長 唐沢雄三郎

    一貫して現場に寄り添う人事システムの開発に注力している起業家。戦略人事情報・人材マネジメントシステム、マイナンバー管理システムをはじめ、近年はタレントマネジメントにまで専門領域を広げ、着実に実績を積み上げている。主力製品は公共機関など多くの団体・企業に支持され、その信頼と実績をもとに日本の人材課題の解決に貢献している。

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