• 2022.03.03
  • タレントマネジメント

ポータブルスキルとは?意味や活用方法をチェック

ポータブルスキルとは?意味や活用方法をチェック

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近年、どのような業種や職種でも通用する汎用的な「ポータブルスキル」が注目されています。ポータブルスキルは、就職や転職を希望する個人が自己PRの材料とするだけでなく、企業が従業員に求めるスキルとして人材採用、人事評価、人材育成などに取り入れられるようになってきました。この記事では、ポータブルスキルとは何かを具体的に解説し、活用方法や身に付け方を紹介します。

ポータブルスキルとは?

ポータブルスキルは「持ち運び可能な(portable)能力(skill)」です。
35~55歳のミドル層人材の有効活用のために厚生労働省も提唱しています。

ポータブルスキルの意味

「持ち運び可能な能力」と定義されるポータブルスキルは、どのような業種や職種でも通用する汎用的なスキルとされます。実務経験や保有資格のような明確さはありませんが、ビジネスパーソンが業務を通して身に付けていくスキルであり、様々なスキルの土台と考えられています。
ポータブルスキルの対義語に「アンポータブルスキル」があります。アンポータブルスキルは「持ち運び不可能な能力」を意味し、特定の業種・職種、企業、環境でしか通用しないスキルとされます。
ポータブルスキルと類似したスキルを表す「トランスファラブルスキル」も持ち運び可能とされます。しかし、社会人経験のない学生やポスドクなどを対象としている点で、ビジネスパーソンを対象とするポータブルスキルと異なります。

必要な理由

近年、ITをはじめとするテクノロジーの発展によって、従来の働き方やビジネスモデルが転換を迫られることが少なくありません。こうした変化があっても、ポータブルスキルを有したビジネスパーソンならば柔軟に対応し、活躍の幅を広げられるでしょう。
ポータブルスキルは個人のスキルアップやキャリアデザインを支える役割を担います。
一方、企業にとってもポータブルスキルを有した従業員の存在は重要です。退職などによって部署やチームが人手不足に陥ったとき、ポータブルスキルを有した従業員を異動させることで速やかに欠員補充ができます。既存の価値観や従来の常識を打破するイノベーション創出にもポータブルスキルは関係してくるため、人材採用、人事評価、人材育成などでもポータブルスキルが重視されつつあります。

「ポータブルスキル」の構成要素

厚生労働省「“ポータブルスキル”活用研修」では、ポータブルスキルの構成要素は
「専門技術・知識」「仕事のし方」「人との関わり方」の3つに分類されています。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

専門技術・知識

専門技術・知識は業務遂行に必要な技術や知識です。実務を円滑にこなしていくために無くてはならないスキルで、従来の労働市場で最も重視されてきました。35~55歳のミドル層の中途採用者は即戦力として期待されることが多いからです。

仕事のし方

仕事のし方は成果を上げるために重要となる行動のことです。「課題を明らかにする」「計画を立てる」「実行する」の3つに細分化されます。

課題を明らかにする

課題を設定する前に現状を把握しなければなりません。情報収集の方法や内容を決め、実際に情報分析を行っていきます。さらに、課題が会社全体、事業・商品、組織、仕事の進め方などのどこにあるのかを明確にするため、収集した情報を分析して評価する必要もあります。資料を調べたり関係者から聞き取りを行ったりするスキルなどに加えて、統計分析といった技術も求められます。

計画を立てる

計画を立てる上で、納期を設定し、関係者との調整を行い、必要な人材・資材を調達しなければなりません。同様の事例を過去に扱っている場合、その前例をリサーチしてルールやノウハウを収集しておくことも大切です。交渉を行って意見の調整や他部門との連携をはかるネゴシエーションスキルなどが重要です。

実行する

計画を実行して納期までに完遂するためには、結果を予測しながら進捗状況を管理し、障害やプレッシャーなどに柔軟に対応していく必要があります。スケジュールや予算を管理するプロジェクトマネジメントスキルなどが役立ちます。

人との関わり方

人との関わり方は、組織内外の関係者とコミュニケーションをはかり、連携しながら業務を遂行していく対人マネジメントスキルです。「社内対応」「社外対応」「部下マネジメント」の3つに細分化されます。

社内対応

上司や経営層の意向をくみ取り、指示に従って行動することはもちろん、改善の提案をしたり、期待されている役割を担いながら、部下や従業員の声を聞く役割も果たせるといった社内対応力が求められます。コミュニケーションスキルやネゴシエーションスキルに加えて、ヒアリング能力やファシリテーションなども重要です。

社外対応

顧客や取引先など社外の関係者と関係を構築し、それを維持していきます。社内対応以上に利害調整や合意形成が重要で、プレゼンテーション能力などの他に、クレームやトラブルに対応するスキルも強く求められます。

部下マネジメント

従業員のマネジメントを担う管理職やチームリーダーには、部下に対して育成、指導、評価を行い、部下の成長を促していくスキルが必須です。部下のモチベーションやエンゲージメントを向上させるためには、リーダーシップだけでなく、部下に寄り添うコーチングや傾聴のスキルを身に付けるとよいでしょう。

組織におけるポータブルスキルの活用方法とメリットとは?

組織はポータブルスキルを活用することで活性化し、さまざまなメリットを享受できます。代表的な活用方法とメリットを3つ紹介します。

人材採用

採用活動でポータブルスキルを重視することで、即戦力として活躍できる人材を確保する可能性が高まります。専門的な技術や知識に優れた経験者を中途採用しても、意欲が低かったり、人間関係の構築を苦手としていたりすると、新たな職場で専門性を十分に発揮できるとは限りません。しかし、ポータブルスキルに秀でた新入社員ならば、技術や知識が不十分でも、自ら意欲的に学習してスキルアップしながら、上司や同僚と協力して業務を円滑に進めていくでしょう。

人材育成・能力開発

人事が社員一人ひとりのポータブルスキルを把握しておけば、個人に合わせた育成計画を立てられます。ポータブルスキルを習得するのに特殊な業務を経験したり高度な資格を取得したりする必要はなく、OJTなどを通して鍛えていくことができます。従業員は努力が成長に直結するのを実感してやる気になり、より高度な目標にもチャレンジしていくでしょう。従業員個人のキャリア形成をサポートすると同時に、ポータブルスキルに優れた従業員を増やすことで企業の成長も促進されます。

人員配置

人員配置では、従業員の業績や経験だけでなくポータブルスキルもふまえて、異動先で上手く人間関係を構築できるか、思う存分能力を発揮できるかなどを考慮することが大切です。適材適所の人員配置を実現すれば、従業員のモチベーションが向上し、生産性がアップします。優秀な人材の離職を防止する効果も期待できます。

「ポータブルスキル」はどうやって身につける?

ポータブルスキルは日々の業務を通して自然と身についていきます。しかし、これだけだと成長に個人差が出てきたり、スキルの偏りが生じたりします。従業員が効率的にポータブルスキルを身につける上で、人事が中心となって従業員をサポートすることが大切です。

現状を把握する

ポータブルスキルを身につけるには現状を把握することから始めましょう。従業員の自己評価と上司や同僚などからの他者評価を組み合わせると、長所と短所が明確化して、伸ばすべきスキルが見えてきます。
評価の際は漠然と「できる」「できない」などで判定するのではなく、「非常にあてはまる」「あてはまる」「どちらともいえない」「あてはまらない」「まったくあてはまらない」といった5段階評価にするとよいでしょう。360度評価を実施しているならば、その評価結果が現状把握の手がかりになります。

研修に参加する

従来の企業内研修は専門的な技術や知識の習得を軸としたカリキュラムがメインでしたが、最近は従業員にポータブルスキルを身につけさせる研修を実施する企業も増えてきました。前述の通り、厚生労働省が「“ポータブルスキル”活用研修」のテキストを公開しているので、これを参考にして企業内研修のカリキュラムを作成するとよいでしょう。
一方で、外部研修を利用するのも効果的です。たとえば、グロービス経営大学院※を運営するグロービスにはポータブルスキルを学べる講座があります。こうした外部研修に従業員が参加しやすいように、企業が受講費の一部を負担したり、長期休暇を認めたりするなどの制度を設けることも考えられます。

※参照:グロービス経営大学院

日々の業務を改善する

日々の業務を改善すれば、従業員がポータブルスキルを効果的に身につけられます。
スケジュール管理能力を例とすると、ゴールから逆算して進捗管理するだけにとどまらず、生産性を高めるためにタスクを効率化することまで考えられれば、ここでの経験は別の部署やチームに移ったときにも活かせるでしょう。
また、企業が従業員に働きかけるのも効果的です。たとえば、定期的な1on1ミーティングでは、上司と部下の対話を通して、部下が課題に気づき、改善策を考えていきます。このように企業がサポートしながら、従業員のポータルスキルを高めていくことで、企業全体の成長も実現できます。

目標管理と評価制度の見直し

目標管理と評価制度を見直すことで従業員のポータブルスキルを伸ばせます。代表例としてMBOとOKRが挙げられます。
従業員一人ひとりに自らの意思で目標を設定させて成長を促し、その達成度を人事評価にも反映させるならばMBOが最適です。MBOの目標は「納期を短くする」のような定性的なものではなく、「納期を中4日から中3日にする」のような定量的なものなので、従業員は具体的な行動に落とし込みやすく、人事評価の客観性が担保されるメリットもあります。
一方、組織目標の達成を目指しつつ、従業員に高めの目標にチャレンジさせたいのならOKRがふさわしいでしょう。OKRでは、定性的な「目標(Objectives)」と定量的な「主要な結果(Key Results)を設定し、短いスパンで進捗を管理していきます。目標達成度は人事評価から切り離すのが原則です。

ポータブルスキルを伸ばすなら「人材管理の効率化」

ポータブルスキルは従業員個人にとって重要であるだけでなく、変化の激しい時代に企業が成長していく上で欠かせないものです。そのため、人材採用、人事評価、人材育成などのあらゆる場面で評価の対象とされつつあります。
一方、従来の人事業務にポータブルスキル関連の業務も加わると、人事担当者の負担が増加することにもなります。この負担を軽減し、人材管理業務を効率化するのに役立つのがタレントマネジメントシステム「スマカン」です。スマカンで目標管理、人事評価、スキル管理、育成計画を連動させて、従業員のポータブルスキルを伸ばしていく仕組みを構築しましょう。

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