• 2022.07.11
  • タレントマネジメント
  • 人事戦略

エンゲージメントサーベイは無駄? 社員のサーベイ疲れを防ぎ、調査結果をもとに組織を改善するには

エンゲージメントサーベイは無駄? 社員のサーベイ疲れを防ぎ、調査結果をもとに組織を改善するには

昨今、組織や従業員の現状を把握して改善につなげるために、エンゲージメントサーベイを実施する企業が増えています。しかし「回答するだけで改善に活かせていない」「無駄では?」という声も聞かれるようになりました。

そこで当記事は、エンゲージメントサーベイの活用法や効果的に組織の改善につなげるためのポイントをご紹介します。サーベイが回答するだけになっている、社員から「疲れた」との声が上がっている企業の担当者は、ぜひ参考になさってください。

目次(タップして開閉)

エンゲージメントサーベイとは

エンゲージメントサーベイとは従業員エンゲージメントを定量的に測定する調査のことです。

従業員エンゲージメントは、従業員の企業に対する帰属意識・愛社精神をあらわす言葉です。つまり、従業員がどのくらい会社を理解して愛着を持って働いているのかを把握するための調査です。従業員エンゲージメントを把握することで、現在の組織の状態が見えてきます。また、解決に向けて着手すべき課題も明確になるでしょう。

エンゲージメントサーベイは有効活用できれば人事戦略の立案などに役立てられます。

なぜ企業はエンゲージメントサーベイを行うのか?

昨今エンゲージメントサーベイの実施に注目が集まっています。多くの企業がエンゲージメントサーベイに注目している背景には「人材の流動化」と「労働生産性」があります。

最近は、よりよい環境を求めて転職する人材が増え、企業は優秀な人材の確保のために、各企業はエンゲージメントの向上に取り組み出しました。同時に従業員エンゲージメントの高さは生産性の向上につながることが認められており、実施する企業が増えてきたのです。

エンゲージメントサーベイの最終目的は離職防止や生産性の向上につなげることにありますが、具体的にサーベイ結果をどのように活かすことができるのでしょうか。エンゲージサーベイの具体的な実施メリットは以下の通りです。

・組織の状態を可視化できる
・組織の課題や予兆がわかる
・従業員の声を組織運営に活かせる

組織の状態を可視化できる

エンゲージメントサーベイは従業員エンゲージメントを定量化し、組織のエンゲージメントを可視化します。

エンゲージメントは、売上や利益率と違って目に見えない指標です。エンゲージメントを向上させるには、通常では見えていない組織の現状を把握して、それを踏まえて施策を検討する必要があります。組織の状態を可視化するのは、課題解決において第一ステップとなります。

ただしエンゲージメントを可視化したからといって、組織がすぐに活性化するものではありません。サーベイ結果をもとに分析し、改善に向けた必要な施策を打ち出すことが重要です。

組織の課題や予兆がわかる

エンゲージメントサーベイでエンゲージメントを数値化すると、今まで見えてこなかった現在の組織の課題が浮き彫りになり、改善提案をしやすくなります。そして現在の課題を発見するだけでなく、この先発生し得る課題の予兆もわかることがあります。

また継続的にエンゲージメントサーベイを実施することによって、過去のデータと比較できます。たとえばモチベーションなどの推移もわかり、改善状況や低下状況も把握しやすいです。

従業員の声を組織運営に活かせる

エンゲージメントサーベイによって、普段は捉えにくい従業員の本音を調べることができます。人間関係や会社への不満は相談しにくく、可視化もされにくいものです。従業員の本音を探るのは難しいでしょう。

人間関係や会社への不満を放置すると離職や作業効率の低下につながるため、見過ごすことができません。

エンゲージメントサーベイを匿名で実施すると、デリケートな人間関係の悩みや会社への不満も捉えやすくなります。それによって不満を取り除くための施策を打ち出せます。

企業はエンゲージメントサーベイの結果を活用できている?

エンゲージメントサーベイは離職防止や生産性向上を目的に、組織の見えない課題や従業員の本音を可視化するために行います。しかし、実際にその目的通りに組織の改善に向けて役立てられているのでしょうか。

コミュニケーションツールを提供する株式会社Boulderが実施した独自のアンケート調査によると、回答者の約7割が「サーベイによる組織改善ができていない」と感じているということがわかりました。また、従業員の多くが「サーベイ疲れ」を感じていると回答しています。

回答した情報通信業やサービス業、製造業に従事する従業員からは以下のような声が聞かれたそうです。

・サーベイの設問数が多すぎる
・実施する意味や意義がわからない
・本業が忙しく、回答する時間がない
・上司や同僚に回答を見られるのが不安だ

参照:『約7割が従業員・組織サーベイは「疲れる」「改善を実感できない」。Wellが「従業員・組織サーベイへの意識と改善状況」を独自調査』PR TIMES(2020年10月31日)

さらには、回答しても企業から具体的なアクションがないことや結果の伴わない面談が設定されるなど、従業員の不満を生むケースも多く見受けられるようです。つまりエンゲージメントサーベイの結果を有効に活用できていない企業は多いと考えられます。

エンゲージメントサーベイは無駄?

ここまでで多くの企業がエンゲージメントサーベイを有効活用できていない実情が見えてきました。それではエンゲージメントサーベイは無駄なのでしょうか。

エンゲージメントサーベイは、結果を正しく把握し、有効に活用できれば組織の改善に役立ちます。しかし一方、従業員側から効果を実感できていないのであれば、無駄となってしまう可能性もあるのです。

エンゲージメントサーベイが無駄になるケース
・いつまで経っても職場環境改善になっていないため、やらされ感がある
・悪い回答をすると面倒になりそうで、当たり障りのない回答をする
・業務が忙しいため、適当に回答する

従業員は忙しい中で回答した労力に対して恩恵を感じていないとサーベイ疲れになります。そうすると、従業員エンゲージメントはますます低下してしまうかもしれません。

サーベイ疲れを起こすと回答内容も疎かになり、調査が無駄になるという悪循環も生まれます。

このような結果を避けて、エンゲージメントサーベイが形骸化しないためにも、効果的に実施して組織の改善につなげることが大切です。

エンゲージメントサーベイは社内コミュニケーションの一つ

エンゲージメントサーベイは、やり方によっては無駄になってしまう可能性があります。ここではエンゲージメントサーベイは社内コミュニケーションの一つとして捉え、実施上の注意点やポイントをご紹介します。回答率や回答の精度にも影響があるため、意識的に取り組みましょう。

依頼の仕方

エンゲージメントサーベイの依頼は、各部署のトップもしくは経営者自ら発信しましょう。それによって全社的な取り組みであるというメッセージを伝えることができます。当事者意識が芽生え、回答率も高くなる傾向にあります。

質問の方法

従業員は本業が手一杯で忙しく、回答にかける労力に見合ったメリットを求めています。その点に配慮したうえで、以下の点に注意しましょう。

・調査目的を明確にする
・実施間隔と設問数に配慮する
・自社に適したサーベイサービスを選ぶ

調査目的を明確にする

エンゲージメントサーベイの目的がわからなければ、回答しにくいです。そのため従業員に対して、目的を周知し、理解を得ましょう。たとえば「回答結果をもとに企業や従業員の抱える問題点を把握して改善することを目的とする」などと、設問シートに記載するのも、些細なことですが大切です。同時にサーベイ結果をフィードバックするということも伝えましょう。

実施間隔と設問数に配慮する

エンゲージメントサーベイを実施する際には、従業員への負担を極力減らす姿勢が大切です。そのため、実施する間隔は配慮しましょう。一般的に半年から1年に一度行う企業が多いようです。

また、設問数も50~100問程度にとどめ、30分前後で回答が終わる内容がよいでしょう。

自社に適したサービスを選ぶ

エンゲージメントサーベイ結果の分析は、担当者にとって非常に手間のかかるものです。

Excelなどの表計算ソフトで、調査票を作成して集計もできますが、担当者の負担は大きいです。そこでおすすめなのが、エンゲージメントサーベイの実施を助けるサービスやシステムの導入です。

サービスを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。

・エンゲージメントサーベイで得たい結果を把握できるか?
・サービスの信頼度
・サポート体制
・コストパフォーマンス

自社の課題や目的に適した、相性がよいサービスやシステムを選ぶことが大切です。

エンゲージメントサーベイ結果を組織改善につなげるには

エンゲージメントサーベイは社内コミュニケーションの一つです。回答者に配慮しつつ、効率化を見越してシステムの導入も視野に、全社的に取り組む必要があることがわかりました。続いてエンゲージメントサーベイの結果を組織改善につなげるための実施方法と、参考にしたい成功事例をご紹介します。

効果的な実施方法

エンゲージメントサーベイを効果的に実施するには、以下のステップで進めるとよいでしょう。

STEP1:情報収集
STEP2:課題を見つける
STEP3:優先的に取り組む課題を選ぶ
STEP4:施策の立案と遂行
STEP5:施策結果の確認
STEP6:結果の周知

STEP1:情報収集

エンゲージメントサーベイの質問を用意するうえで必要とする情報を収集します。情報を収集する際には、組織として目指す方向や姿を踏まえることが大切です。

STEP2:課題を見つける

実際にエンゲージメントサーベイで集まった回答をもとに、組織の課題を発見します。その際に、浮き彫りになった課題の真偽を見極めることも、忘れてはいけません。また、過去に実施した内容との比較や必要に応じて追加の調査も実施するとよいでしょう。

STEP3:優先的に取り組むべき課題を選ぶ

発見した課題の中から、優先的に注力すべき課題を選びます。

STEP4:施策の立案と遂行

解決すべき問題に対し、社内で協議を重ねながら施策を立案します。また施策が決定したら、実際に行動に移します。

STEP5:施策結果の確認

実行した施策に対し、課題の解決状況を確認しましょう。解決に至っていない場合には、原因を探り、改めて施策を立案し、実行しましょう。

STEP6:結果の周知

施策の結果を従業員に周知します。問題が解決せず、再度施策を実施する場合にも、その途中経過を伝えましょう。改善に向けて動いている過程を伝えることが大切です。

組織改善の成功事例

続いてエンゲージメントサーベイを実施し、組織改善に成功した2社の事例についてご紹介します。

成功事例1

光ファイバーや電線などを扱う非鉄金属メーカーのA社は、人間関係の良さに自信はありましたが、従業員が生き生きと働けていないという課題がありました。そこで、エンゲージメントサーベイを実施します。

すると予想通り「人間関係のスコア」の数値は高く、「事業への納得感」や「経営理念の理解度」の数値が低いことがわかりました。予想していたものの、実際に数値として可視化されたことで、経営陣たちに改善への当事者意識が芽生えます。

問題意識を共有化するため、上層部だけではなく、若手社員を主軸に会社が回るようにして、定期的なワークショップも開催することにしました。その結果、以前にも増してコミュニケーションは活発になり、事業への納得感や経営理念への理解が高まりました。

成功事例2

即席麺などで有名な食品メーカーのB社は、社員同士が意見をぶつけ合ってアイデアを生み出すことを重視しています。そのため、社内コミュニケーションは重要な要素です。

そこで1on1の導入とともに、それを形骸化させないために、エンゲージメントサーベイも実施しています。

定期的なエンゲージメントサーベイの実施結果を所属長に伝え、チーム全体で当事者意識を持ってもらうことで、エンゲージメントの向上にも役立っています。

エンゲージメントサーベイ結果を活用して組織改善へ

エンゲージメントサーベイの結果を適切に活用できれば組織の改善に役立てられますが、やり方を間違えるとエンゲージメント低下といった逆効果になることもあります。

エンゲージメントサーベイを無駄なく組織改善につなげるには専用のシステムを使った運用がおすすめです。
タレントマネジメント『スマカン』は、豊富なテンプレートから自社に適したエンゲージメントサーベイの実施・集計・分析をサポートいたします。サーベイ結果の活用方法についても専任の担当者がフォローいたしますので、サーベイを上手に活用できていないと感じている担当者は、検討されてみてはいかがでしょうか。

スマカンの無料トライアルはこちら
30日間無料トライアルを申し込む

スマカンの導入をご検討の方へ
実際の画面が見られる
デモを実施中!

まずは、無料でお試ししてみませんか?

導入をご検討中のお客様

登録後、最短1営業日で
全ての機能を
お試しできます!
お気軽にお問い合わせください