• 2022.07.06
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離職防止のために何ができる? 社員の本音、離職理由、兆候、対策、成功事例を紹介

離職防止のために何ができる? 社員の本音、離職理由、兆候、対策、成功事例を紹介

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離職防止は、組織における重要課題の一つです。社員の離職理由は個人によってさまざまで、どのように取り組めばいいかお悩みの企業も多いでしょう。昨今は優秀な人材の確保が難しく、従来よりも離職防止対策に注力する企業も多いといいます。

当記事では、離職理由や離職の兆候、離職防止の成功事例など、離職防止対策にご活用いただける情報をご紹介します。

目次(タップして開閉)

離職防止とは

離職防止とは、従業員の離職を防ぐために企業が実施する施策のこと。一般的に以下のような取り組みを指します。

・働きやすい環境づくり
・コミュニケーションの活性化
・定期的な面談の実施

企業が人的リソースを確保できなければ、将来的に事業の継続が危ぶまれる可能性があります。特に日本は従来、人件費を削ることばかりを考えて人への投資を怠ってきました。昨今は、人を管理するものではなく、資本と捉えていく人的資本経営のような考え方も広まっています。そのため組織に人材を定着させるべく、各企業はあらゆる離職防止対策を試みる傾向にあるようです。

従業員の離職の要因は一つではありません。年齢、性別、個人のキャリア志向などによってもさまざまです。複数の要因が複雑に絡みあうケースも多いでしょう。そのため企業も、多方面から離職防止に取り組む必要があります。

リテンションマネジメントとは

企業が離職防止対策に力を入れる中で、昨今はリテンションマネジメントという考え方も広まってきました。リテンションとは「保持」「引き留め」という意味です。つまり、リテンションマネジメントは、人材を組織に定着させるための施策のこと。

リテンションマネジメントを適切に行っている企業は人が長く定着しており、離職率も低い傾向にあり、離職防止が成功しているといえます。

企業が離職防止に力を入れている理由

昨今は以下の理由で、離職防止に力を入れている企業が増えています。

・人材の確保が困難(労働力人口の減少)
・人材の流動化(転職が当たり前に)
・採用後の短期離職が課題に

「社員が離職してもまた次を採用すればよい」という考え方は通用しなくなっています。事業に貢献できる人材を確保できないと、将来的に事業活動の継続も危ぶまれる可能性があります。

【離職理由】従業員の本音とは

離職防止に取り組むうえで、従業員の離職理由を知って、対策を打つことが大切です。以下に、従業員の離職理由について主なものをご紹介します。

1.労働条件が不満
2.人間関係が不満
3.キャリア形成に不安

1.労働条件に不満

仕事は1日のうちの多くの時間を占めるため、労働条件に不満があると、離職につながる可能性があります。具体的には以下の通りです。

・残業時間が多い
・サービス残業を強いられる
・有給休暇が取りにくい
・テレワークやフレックスタイム制などの勤務体系を選べない

労働条件に対する不満が積み重なると、心身のバランスを崩し、業務に集中できない場合もあります。

昨今は政府によって働き方改革が進められ、ワーク・ライフ・バランスを重視する労働者も増えています。労働条件の未整備を放置すると離職につながる可能性が高いので、担当者にとっては急務ともいえるでしょう。

2.人間関係が不満

人間関係への不満は、多くの離職者が挙げる離職理由の一つです。仕事は基本的にチームで行うものが多く、人間関係にストレスを感じると業務にも支障をきたしてしまいます。人間関係のストレスに関する具体例は以下の通りです。

・上司からの圧力が苦しい
・大勢の部下を上手にまとめられない
・悩みを相談しにくい

人間関係は配置転換で解消できるケースもあるため、早めに気づいて離職防止に努めましょう。さらに昨今よく話題にのぼるハラスメントも、人間関係に関する不満の一つです。パワハラ防止法の改正により、中小企業であっても対策が求められるようになりました。

3.キャリア形成に不安

現職において今後のキャリア形成に不安を感じているケースも、離職理由につながります。キャリア形成に対する不安とはつまり、社員が「この会社で経験やスキルを積み上げるのが難しい」という考えを持っている状態です。

背景にある主な問題は、以下の通りです。

・会社の業績が不安定→腰を据えて働けない
・離職率が高く、人材の入れ替えが多い→チームをまとめられない
・研修制度が未整備→スキルアップが見込めない
・業務に適性を感じない→やりがいを感じない

今後も成長を続けたいという、キャリアに対して自律的な社員は、優秀な人材である傾向が高いでしょう。キャリアイメージが描きにくい会社は、優秀な社員を逃しやすくなります

そのため、キャリア形成に関する離職理由の場合も、労働条件や労働環境、人材配置などの見直しが必要です。

離職の本当の理由は教えてもらいにくい

前述したように離職理由には、労働条件、人間関係、キャリア形成に対する不安が考えられます。しかし会社を去る従業員から、本当の離職理由を伝えてもらったことのある担当者は少ないのではないでしょうか。

会社に対しては、建前で以下のような離職理由を伝えるケースもあるといいます。

・ほかにやりたいことがある
・家庭の事情がある
・体調を崩した

離職する従業員は去り際に波風を立てたくないため、当たり障りがなくがなく、引き止めにくい理由を伝えるのかもしれません。離職防止に取り組む担当者は、その点も念頭においておくとよいでしょう。

離職防止のためにできること

前述したように離職につながる3大原因として労働条件、人間関係、キャリア形成に対する不安が考えられます。以上を踏まえて、担当者が取り組める離職防止策を解説します。

・ワーク・ライフ・バランスの推進
・社内コミュニケーションの活性化
・公平な人事評価制度の実施
・社員のマネジメント力の向上

ワーク・ライフ・バランスの推進

働き方を重視する労働者は多く、ワーク・ライフ・バランスが取りにくい環境は、離職を考えさせるきっかけとなります。そのため、以下のような柔軟な働き方を提供することは、離職防止策につながります。

・テレワークの推奨
・時短勤務
・フレックスタイム制
・長時間労働の是正

社内コミュニケーションの活性化

社内コミュニケーションの活性化は、すべての離職防止策の基礎となります。日頃から従業員とこまめにコミュニケーションをとっておくと、離職の予兆も捉えやすくなります。何気ない会話から従業員の不満や悩みを発見できれば、離職回避に向けて早期に対応ができるでしょう。

いかに明日からでも取り組める、社内コミュニケーションの活性化方法を例示します。

・定期的な1on1ミーティングの実施
・社内報の作成
・社内ブログの活用
・社員同士が感謝し合える制度の導入

同僚同士はもちろん上司と部下の関係であっても、気軽に相談し合える環境を目指しましょう。そうすることで離職につながるあらゆる不満や悩みに対処しやすくなります。

公平な評価制度の実施

公平な評価制度の実施は、従業員の納得度が高まります。評価や業務への不満を軽減し、離職防止に効果的といえます。公平な評価制度とは以下のようなものです。

・成果が反映されている
・客観的に判断基準に基づいている
・運用の透明性が高い
・評価者の主観的な印象に左右されていない

公平な評価制度の運用には、社員の成果や能力を正当に反映する基準などの仕組みづくりが大切です。その際には評価の根拠や結果を可視化する、人事評価システムを導入するのも一案です。

社員のマネジメントスキルの向上

人間関係のストレスによる離職理由には、上司による不適切な言動・ハラスメントも含まれます。上司に限らず無自覚にハラスメント行為に至る従業員もいるため、企業の担当者としては細心の注意を払い、一人ひとりのマネジメントスキルの底上げを行いましょう。

マネジメントスキルを高める方法として、以下の方法が挙げられます。

・管理職向けマネジメント研修の実施
・管理職向け育成プログラムの実施
・マネジメントに役立つ試験受験の推奨

マネジメントスキルが高まると、部下への指導力も高まるため、優秀な人材の輩出にもつながる利点もあります。

離職防止に成功した事例

続いて離職防止に成功した事例をご紹介します。

事例1: 残業時間が0の社員に手当を支給

大手アパレル会社Aでは、長時間残業の実態を改善すべく、あるユニークな施策を実施しました。それは月間の残業時間が0時間の社員に対して、1万5千円の手当を支給するというもの。

残業した社員に対して手当を支給するのではなく、「残業をしなかった社員」に手当を支給するという逆転の発想です。その結果、残業時間が従来より15%も減り、1人あたりの売上が3.2%も増加しました。

事例2:定期的な社員フォローで「離職の予兆」を早期発見

化粧品通販会社Bでは以前から、社員の離職の予兆をつかめず、急に退職されるケースが相次いでいました。そこで、社員に定期的なフォローを実施することにしました。

その結果、従業員一人ひとりが日常的に抱える本音をつかめるようになり、よい状態をキープできるようになります。離職の予兆を発見した場合も早期に面談などの対応を実施できるので、問題への解決策に取り組めるのと同時に、離職防止のための施策を立てやすくなりました

事例3:人事評価システムの導入で離職率が1/2に激減

医療事業を手掛けるC社では、以前まで紙ベースでの人事評価を実施していました。紙の管理は煩雑で、評価の質はあまりよくなかったようです。そのような評価結果に従業員が不満を抱えて離職につながっていると、当時の担当者は考えます。

そこで導入したのが、人事評価システムです。その結果、以下のようなメリットが生まれました。

・評価コメントを入力しやすい
・評価結果を即時反映できる
・過去の評価データを蓄積して、分析ができる

そして人事評価の質が高まると同時に、従業員の評価に対する納得度を上げることに成功しました。離職率も以前に比べて1/2に減りました。

離職の兆候とは

前述のB社のように、社員の離職の兆候を早期に発見することは大切です。離職しそうな社員の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。離職の兆候があるからといって、必ずしも離職を考えているとは限りませんが、以下のような場合は注意が必要です。

・愚痴や不満が増えた
・愚痴や不満を言わなくなった
・遅刻や早退が増えた
・単独行動が増えた
・業務や会社への関心が薄れた

愚痴や不満が増えた

会社に対してストレスがたまると、愚痴や不満が増える傾向にあります。ただし愚痴や不満は会社に対する期待への裏返しともいえます。愚痴を言っているうちは「会社への期待が残っている状態」だとも考えられます。

そのため、愚痴や不満が増えた変化の段階で適切に対処すれば、離職防止策の効果が望める可能性は残っているでしょう。

愚痴や不満を言わなくなった

前述とは逆に、以前まで愚痴や不満を言っていた社員が言わなくなった際は、注意が必要です。会社に対して懸念点があるにもかかわらず、愚痴や不満を言わなくなるのは、会社への期待がなくなっているのかもしれません。

具体的に離職に向けて行動している可能性もありますので、早めの対処をしましょう。

遅刻や早退が増えた

普段は遅刻や早退が少ないにもかかわらず、体調不良や私用を理由に増えた場合も要注意です。場合によっては転職活動を開始している可能性もあります。選考中は急な面接のために遅刻や早退せざるを得ないケースがあるからです。

また転職活動を開始していなくても、仕事に対するモチベーションが下がったため、出社する気分になれずに遅刻や早退をしていることも考えられます。

単独行動が多くなった

以前に比べて1人での行動が多くなった場合も、退職の兆候の一つです。背景には以下のような気持ちが隠れていると考えられます。

・会社を辞めたいので、社内の人間関係を構築する気がない
・会社関係者と一緒にいる時間が苦痛
・1人だと転職情報をチェックしやすい

ただし単純にプライベートで悩みを抱えている可能性もあるため、一概に「退職の兆候」と決めつけない配慮も大切です。必要であれば声を掛けて1on1ミーティングなどの機会を設けましょう

業務や会社への関心が薄れた

会社への不満がたまると同時に会社に貢献したい気持ち、従業員エンゲージメントは低下する傾向にあります。当然モチベーションも下がっています。業務や会社への関心が低くなると、以下のような行動が見受けられます。

・ミーティングで発言をしなくなった
・業務に対する熱意を感じられない
・受け身な行動が目立つ

会社への気持ちが離れると、退職まで当たり障りなく過ごそうとする傾向にあります。そのため、自発的な行動・言動が少なくなり、周囲から見て仕事への情熱も感じにくくなるでしょう。

離職防止のためにできること

従業員の離職防止には、労働環境を整えるとともに、社内コミュニケーションの活性化や上司のマネジメント力強化が大切です。人事評価制度の公平性を保つことも、間接的に離職防止策となるため必要に応じて整備しましょう。

タレントマネジメントシステム『スマカン』は従業員のスキルや経歴はもちろん、コンディションや1on1の記録などを集約してクラウド上で管理できます。これらの人材情報を使って分析し、離職のサインを早期に捉えることによって、多方面から離職防止策をサポートいたします。

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記事監修

監修者

スマカン株式会社 代表取締役社長 唐沢雄三郎

2008年より、一貫して現場に寄り添う人事システムの開発に注力している起業家。戦略人事情報・人材マネジメントシステム、マイナンバー管理システムをはじめ、近年はタレントマネジメントにまで専門領域を広げ、着実に実績を積み上げている。主力製品は公共機関など多くの団体・企業に支持され、その信頼と実績をもとに日本の人材課題の解決に貢献している。

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