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エンゲージメント向上施策とは|基本の5選から成功事例まで紹介
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エンゲージメント向上施策とは、企業と従業員の関係性を深め、生産性や定着率の向上を目指す取り組みです。ビジネスにおけるエンゲージメントとは、従業員の企業に対する愛着心や結びつきをあらわします。
従業員エンゲージメントの向上は、人材の流動化や労働力人口の減少で人材の確保が難しくなっている現代において、多くの企業の課題となっています。エンゲージメントは、今や経営指標の一つともいえるでしょう。
そこで当記事は、エンゲージメント向上施策の取り組み事例や具体策をご紹介します。自社でエンゲージメント向上に課題を感じている企業の担当者は、ぜひお役立てください。
目次(タップして開閉)
エンゲージメントとは? 向上のための基礎知識
エンゲージメントについて、主にビジネスシーンでの意味について基礎をおさらいします。
エンゲージメントとは
ビジネス・HR領域においてエンゲージメントとは、会社と従業員の信頼関係や愛着心のことです。似ている言葉に「従業員満足度」がありますが、エンゲージメントとは少し意味が異なります。エンゲージメントは、従業員満足度と違って「会社にどれだけ貢献できるか」という意味合いを含みます。
エンゲージメントも従業員満足度も向上させ、高い状態で維持できている方が望ましいと考えられています。
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エンゲージメントサーベイ(調査)とは
エンゲージメントサーベイ(調査)とは、従業員のエンゲージメントを把握するための調査です。簡単な社内アンケートのようなものから、サーベイなど実施方法は会社によって異なります。
調査結果は、エンゲージメント向上施策の実施に役立てられます。データ分析を行うことも多いため、定量的な数値に換算する必要があり、代表的な指標にはeNPSなどがあります。
なお、エンゲージメント向上には、以下の8つの項目が大きく関係してくるといわれています。
- 1.組織文化
- 2.社会的認知度
- 3.やりがい
- 4.成長の有無
- 5.人間関係
- 6.職場環境
- 7.人事評価
- 8.報酬
エンゲージメントサーベイ(調査)などを実施する際は、この8項目を定量化した指標を設けて実施するといいでしょう。
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エンゲージメントサーベイ向上による効果
従業員のエンゲージメント向上施策が成功すると、生産性が向上して売上や利益につながったり、離職率が低減して定着率が高まることがわかっています。優秀な人材の流出を防ぐことができれば、ますます従業員のエンゲージメント強化につながるでしょう。新規採用コストも抑えられます。
エンゲージメント向上施策 基本方針5選
次にエンゲージメント向上施策の具体例を5つご紹介します。
社内コミュニケーションの活性化
従業員と企業のエンゲージメントを高めるために、まず大切なのは社内コミュニケーションの活性化です。全従業員がオープンに意見を交わしあえるような、風通しのよい職場を目指しましょう。誰かに批判されるのではないかと不安になってしまうような会社では、エンゲージメント向上や成長が期待できません。
定期的な1on1ミーティングの実施やテレワーク下でもチャットを活用して、意見を気兼ねなく言い合える企業風土を形成することができれば、心理的安全性を高めることにもつながります。
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経営層からのメッセージを伝える
エンゲージメント向上には、社長や経営者から全従業員に向けて、企業理念や今後の展望についてメッセージを伝えるのも有効な方法です。会社全体で統一されたビジョンを共有することで、同じ方向を向いて仕事が進められます。ただし、同調圧力を感じさせるような伝え方をしてしまうと逆効果なので、注意が必要です。
ワークライフバランスの向上
エンゲージメントが高く「働き続けたい」と従業員に思ってもらうには、ワークライフバランスの向上が必須です。昨今は働き方改革の推進とともに働き方が多様化しており、家事や育児・介護との両立ニーズが高まっています。プライベートも大事にしながら働ける会社は。愛着心も高まりやすいと考えられます。
同時に福利厚生の充実度も施策の一つです。従業員の立場になって確認してみましょう。
ストレスなく働ける環境づくり
エンゲージメント向上の要因として、職場環境は大きな要素です。従業員にとっては、人間関係や業務工程などにストレスをあまり感じずに仕事が行える職場が理想的でしょう。心身ともに健やかな状態で働ける職場環境は、従業員のモチベーションにもつながり生産性の向上にも貢献します。
さらに従業員のスキルを最大限に活かした適材適所の人員配置を行うことも、効果的な方法の一つ。すべての従業員がやりがいを感じて働ける環境づくりを目指したいところです。
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適切な人事評価を行う
人事評価の見直し、従業員にとって納得感のある評価基準を設けることも、重要なエンゲージメント向上施策の一つです。主観や印象で行われる人事評価や年功序列式で成果が反映されにくい人事評価は、従業員に不公平感を感じさせる要因となります。
客観的で明確な人事評価を見直し、構築することで、エンゲージメントを高められるでしょう。
エンゲージメント向上施策の成功事例
従業員のエンゲージメント向上に成功した2社において、施策事例をご紹介します。
社内コミュニケーション活性化によって成功
不動産業を営むA会社は、従業員のコミュニケーションを活性化させることでエンゲージメント向上を実現しました。具体的に実行した施策は、1on1ミーティングの積極的な実施と、部署を横断する業務を従業員一人ひとりに与えたことです。従業員の自律的な姿勢を育てながら、社内のコミュニケーションの活性化に成功しました。この施策は、生産性にも寄与し、売上昨年対300%という目標も達成したそうです。
人事評価見直しによって成功
IT事業をメインに活動するB会社は、人事評価を見直すことでエンゲージメント向上に成功しました。従来は「どれだけ目標を達成したか」で従業員を評価していましたが、「どれだけチャレンジしたか」という観点での評価に変更。評価の回数を四半期に一度に増加したこともあり、従業員のエンゲージメントが大幅に向上しました。
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エンゲージメント向上施策の取り組みステップ
実際にエンゲージメント向上施策に取り組む際の手順・ステップをご紹介します。
1.エンゲージメントの定義づけ
まず最初に、エンゲージメントの定義を決めましょう。「どんな観点で従業員が自社に対して愛着心があると判断するのか」という定義づけをしなければ、正確な効果測定が行えないからです。
エンゲージメントの定義づけとは、たとえば下記のような内容が挙げられます。
・会社から与えられた目標を「達成したい」と感じている状態
・自社で働くことを「知人や友人にすすめたい」と感じている状態
・仕事を進めるうえで必要なスキルを、自ら「努力して伸ばしたい」と思える状態
2.現段階での課題把握
次に、自社が抱えている課題や問題点を把握し、エンゲージメント向上に役立てます。このときに有効なのが、エンゲージメントサーベイ(調査)です。「従業員が会社にどれだけ貢献したいと考えているのか」現段階での状態を調査し、施策実行に活かしましょう。従業員へヒアリングも行い、現場の声を見える化することも重要です。
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3.エンゲージメント施策の決定・実行
把握した課題を解決するエンゲージメント向上施策を考案し、実行します。注意が必要なのは、長期的な目線を持って取り組むことです。会社全体の風土が定着するまで、持続可能なエンゲージメント向上施策を考えることが求められます。施策実行後に行う、効果検証測定の方法や頻度なども、ここで決めておきましょう。
4.効果測定・施策内容の修正
3で決めた方法や頻度にしたがって、効果測定を行ってください。万一エンゲージメント向上・改善が見られていない場合は、施策内容を修正し、再検証します。PDCAのサイクルを回して、エンゲージメント向上施策の精度を上げていきましょう。
エンゲージメント向上施策の課題
エンゲージメント向上施策で結果を出すためは、課題を乗り越えなければなりません。主なものを2つご紹介します。
昔ながらのルール、決まりごと
不明瞭な基準での人事評価や、サービス残業の強制など、昔ながらのルールに縛られている企業は注意が必要です。そのような非効率な決まりごとは、エンゲージメント向上施策を進めるにあたって、妨げとなるでしょう。
人材配置をなんとなくで決める
主観や印象「なんとなく」、突発で無計画な人材配置は、従業員のエンゲージメントやモチベーションを低下させます。エンゲージメント向上には、各々の適性と事業目標に沿って戦略的な人材配置を進めましょう。
エンゲージメント向上にも役立つタレントマネジメントシステム
ここまでエンゲージメント向上施策の一種として、人事評価の運用見直し、適材適所の人材配置などをご紹介してきました。
タレントマネジメントシステムは、エンゲージメント向上にも役立つ人事クラウドシステムです。目標に基づいた客観的な人事評価や運用の効率化、スキルや経歴に基づいた適正な人材配置をお手伝いします。また、サーベイや社内アンケートを自社用にカスタマイズして、エンゲージメント向上施策に活用することもできます。
「エンゲージメント向上施策を実施したいけど何から始めたらいいかわからない」という方は、システムの導入と一緒に施策の検討をしてみてはいかがでしょうか。自社に必要な機能だけでスモールスタートできるサービスもあるので、資料だけでも取り寄せてみるのがおすすめです。
自社に適したエンゲージメント向上施策を
エンゲージメント向上施策は、企業が取り組むべき課題といえます。人事制度の見直しや社内コミュニケーションの活性化など、自社に取り入れられる施策から着手してみてはいかがでしょうか。
『スマカン』は、従業員のスキルや経歴をクラウド上で直感的に一元管理し、人事評価や人材配置、人材育成をサポートするタレントマネジメントシステムです。サーベイやアンケートの実施、集計、分析、1on1の実施記録管理など多彩な機能があり、自社に必要な機能だけで始められるので、コストに無駄がありません。
自社の人事課題や目的に応じて欲しい機能だけを選べる、柔軟な料金プランでご利用いただけますので、多機能過ぎて使いこなせない…といった無駄はありません。
スマカンでは、サービス紹介資料はもちろん、人事労務のノウハウに関する資料を無料でダウンロードいただけます。また、30日間の無料トライアルもご提供していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
記事監修
スマカン株式会社 代表取締役社長 唐沢雄三郎
一貫して現場に寄り添う人事システムの開発に注力している起業家。戦略人事情報・人材マネジメントシステム、マイナンバー管理システムをはじめ、近年はタレントマネジメントにまで専門領域を広げ、着実に実績を積み上げている。主力製品は公共機関など多くの団体・企業に支持され、その信頼と実績をもとに日本の人材課題の解決に貢献している。
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