• 2022.06.23
  • タレントマネジメント

社員の離職理由とは? 調査結果から考える離職の原因と対処法を解説

社員の離職理由とは? 調査結果から考える離職の原因と対処法を解説

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社員の度重なる退職に頭を悩ませている、人事担当者や管理職、経営者は少なくないでしょう。そもそも本当の退職理由を教えてもらえず、どのような対策をすればいいのかわからない方も多いはずです。

当記事では、厚生労働省の調査をもとに離職理由や昨今の離職状況、離職希望者への向き合い方や離職防止施策などについて解説いたします。自社の離職率を低下させ、従業員の定着率を上げたい方は、ぜひご活用ください。

目次(タップして開閉)

調査結果に見る4つの離職理由

昨今のビジネス環境における課題の一つに、人材不足があります。優秀な人材を自社に定着させるかは、企業や組織において取り組むべきテーマです。

離職防止対策に取り組む企業の人事担当者や管理職、経営者も多いことでしょう。しかし、社員の本当の離職理由を知らなければ、対策の打ちようがありません。社員が退職を決断する理由にはどのようなものがあるのでしょうか。

厚生労働省が発表する『令和3年上半期雇用動向調査結果の概況』の「転職入職者が前職を辞めた理由」から、離職理由を紐解いてみましょう。ここでは、期間満了などの「その他の理由」「その他の個人的理由」を除いた離職理由について、代表的なものを4つご紹介します。

1.賃金が低い
2.労働環境が悪い
3.人間関係が悪い
4.仕事が好きになれない

賃金が低い

離職理由の一つ目は、賃金の問題です。男性でもっとも多くの人が選択した離職理由は、「給料等収入が少なかった」(7.4%)でした。女性でも3番目に高い割合であり(6.6%)、男女ともに比較的多くの方が離職理由に挙げています。

労働条件が悪い

離職理由の二つ目は、労働条件や労働環境についてです。女性で最も割合が高かったのは、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」(10.3%)です。男性でも多くの人が選択しており、3番目に高い割合(6.6%)でした。快適な労働条件や労働環境を求めて、離職する人が多いようです。

人間関係が悪い

離職理由の三つ目は、人間関係についてです。「職場の人間関係が好ましくなかった」は男性(7.1%)、女性(8.9%)ともに2番目に多い離職理由でした。精神的な負担にもつながるため、多くの人が抱えている悩みといえそうです。

仕事が好きになれない

離職理由の四つ目は、仕事内容そのものについてです。「仕事の内容に興味を持てなかった」を選んだ人は男性(3.7%)女性(3.6%)の両方とも一定数存在します。また似たような理由として「能力・個性・資格を生かせなかった」が男性(4.1%)女性(5.1%)と解答する割合が高いです。仕事内容そのものに不満を持って離職する人も少なくないようです。

上記以外にも結婚、出産、育児、介護などの事情で退職に至ったケースもあります。

参照:『令和3年上半期雇用動向調査結果の概況』厚生労働省(2021年)

調査結果から考える離職の原因

厚生労働省の雇用動向調査から、離職を決断するに至った原因を分類して細かく見ていきましょう。

上記の調査は下は10代、上は60代以上まで幅広い年代を対象にした調査です。離職理由は年齢や性別、個人的に抱える事情によってさまざまですが、離職防止を考えるうえで、離職理由を深く分析することはとても大切です。自社で離職防止対策を打つうえで、ヒントにしてみてください。

賃金や労働環境への不満

賃金や労働時間、福利厚生などの労働条件に納得できない状態が続くと、離職の大きな原因となります。仕事内容に見合わない賃金の低さ、長時間労働や時間外労働の常態化、不可解に思える人事評価制度などが例に挙げられます。

昨今の若手社員は、ワーク・ライフ・バランスを重視した働き方を選ぶ傾向にあります。プライベートの時間を確保できない労働環境に、不満を持つ社員もいることでしょう。さらに最近の傾向として人材の流動が激しくなり、以前より転職が当たり前になってきています。他社の労働環境と比較したり、転職者の成功例などを耳にしやすい環境にあると、転職を考えるきっかけにもなります。

このような労働環境は精神的に負担になるのはもちろん、最悪の場合体調を崩してしまうこともあるので対策が必要です。国から求められるストレスチェックや社内アンケートを実施し、定期的に従業員の様子や組織の状況をチェックするといいでしょう。

人間関係のストレス

上司からのハラスメントや部署全体でのいじめや嫌がらせに巻き込まれて、離職を決める人も珍しくありません。そこまでひどい状況でなくとも、同僚とちょっとした行き違いになったり、部下の指導に苦労するという悩みは多くの方が経験しているでしょう。

上司や部下との関係や同僚同士のコミュニケーションは、些細なことでもストレスに感じやすいものです。仕事内容や労働条件に満足していても、退職を決断せざるを得ないこともあります。

社内コミュニケーションが充実しており、心理的安全性の高い職場は、従業員の定着率が高い傾向にあるようです。

仕事のミスマッチ

入社前に思い描いていた仕事内容と実際の業務内容がかけ離れていることも、離職理由となります。業務内容に意味を見出せず、モチベーションが下がってしまうのです。

さらに「自分に合っていない」「前職のスキルを活かせない」「数年後のキャリアイメージがつかめない」など、成長の実感を持てないことも仕事に対するミスマッチの一種です。

仕事のミスマッチを防ぐには、自社の従業員が持つスキルや経験、適性などを正確に把握しておく必要があります。社内で不足するスキルを持った人材をピンポイントで採用し、適材適所な部署へ配置するといいでしょう。同時に人事評価制度や研修制度を整え、どのようなスキルによって評価されるのか、この会社でどのように成長していけるのかを従業員に示しておくことが大切です。

離職率が高い業界

続いて参考までに、離職率が高い業界について見ていきます。厚生労働省『令和3年上半期雇用動向調査結果の概況』の「産業別の入職と離職」によると、離職者率が最も高いのは「宿泊業・飲食サービス業」(15.6%)でした。「宿泊業・飲食サービス業」は前年同期と比較しても人数が増えており、特に離職が多い業界といえます。

そして「教育・学習支援業」(12.4%)、「生活関連サービス業・娯楽業」(11%)と続きます。

この3業界は入職率も「宿泊業・飲食サービス業」(12%)、「教育・学習支援業」(12.9%)、「生活関連サービス業・娯楽業」(21.3%)と他業界よりも高いため、入れ替わりが激しい業界だといえるでしょう。

直接お客様と接するサービス業は、業務中に予期せぬストレスを感じる機会も多く、なかなか休日が取りづらいという労働環境も関係しているのかもしれません。

若者・新卒者の離職状況

さらに離職者の中でも、特に注視したい若者や新卒者の離職状況についてもご紹介します。厚生労働省『令和3年上半期雇用動向調査結果の概況』の「入職者のうち新規学卒者の状況」によると、新卒の入職者は、前年同期よりも増加しています。男女ともに学歴問わず入職者は増えています。

また、同調査の「性、年齢階級別の入職と離職」によると、比較的若い世代の離職率の高さが目立っています。若い男性の離職率は19歳以下(22.9%)、20〜24歳(15.5%)、女性は19歳以下(21.1%)、20〜24歳(17.2%)とほかの世代の多くが1桁であるのに対して高い水準にあり、若者の離職率が高いことがわかります。

離職希望者との向き合い方・施策

以上のような離職理由と昨今の離職状況を踏まえたうえで、今後対処できる方法について考えていきます。会社や仕事、人間関係への不満やストレスなどさまざまな理由によって離職を考えている社員との向き合い方、離職防止につながる施策を5つご紹介します。

労働環境の改善

残業時間や業務量の見直しを行い、従業員が無理のない範囲で働ける環境をつくる必要があります。もしも労働時間を削減することが難しい場合は、労働力を増やすために人材を採用しなければいけません。

休暇・休業に関しては、上司から部下へ有給休暇の取得を積極的に使用を働きかけましょう。女性だけではなく、男性にも育児休業の取得をすすめることも大切です。

国としても昨今の働き方改革推進の流れの中で、時間外労働の上限規制が設けられたり、年次有給休暇の取得を義務化する法改正が行われたりしています。人事労務担当者としては、法改正によって対応すべき点が多いですが、国が進める働き方改革に沿って労働環境を改善することは離職防止につながるでしょう。

多様な働き方に対応するために、フレックスタイム制度や週休3日制など、新しい働き方を導入するのも一つの方法です。副業解禁や福利厚生の充実も、一例に挙げられるでしょう。離職率を下げるためには、従業員が持っている会社への印象を高め、従業員エンゲージメントを高める施策を打つことが有効です。

コミュニケーションの機会を設ける

1on1ミーティングなどを定期的に行い、今後目指したいキャリアイメージや現状の不満について丁寧にヒアリングする機会を増やしましょう。離職率を下げることも大事な目的ですが、社員一人ひとりと積極的にコミュニケーションをとって向き合うことが大切です。短時間でもいいので頻繁に雑談の機会を設け、気軽に悩みを相談できる環境をつくりましょう。

もしもハラスメントや嫌がらせなどが発覚した場合、慎重な対応が求められます。部署異動や転勤などの人材配置の見直しによって調整するのも一案です。

また、匿名の社内アンケートを通して、組織全体の状況を把握するのもおすすめです。上司や経営層には直接話しにくい社内の課題を知るきっかけになります。

離職防止には、社員の悩みや不満を早い段階でくみ取り、改善策を検討することが重要です。たとえそれが取るに足らない不満であっても、「改善のために会社が努力している」「会社は常によい方向に変わろうとしている」という体制に、社員は好感を持つ可能性があります。

インターンシップや採用活動のブラッシュアップ

インターンシップや採用活動を改善すれば、仕事とのミスマッチを理由とした離職が防げるかもしれません。職場見学や業務体験を企画することもおすすめです。

そもそも社員を新しく採用する時点で、企業が求める人材にアプローチできていない可能性があります。まずは自社の従業員が持つスキルや経験、適性などを把握し、社内の状況と強みや弱みを確認しましょう。それに応じて部署やチームに不足するスキルや適性を持った人物を採用するといいです。

ハラスメント研修の実施

ハラスメント研修を行い、社員全員の意識を改善することも大切な施策です。ハラスメントを行う人は、「何がハラスメントなのか」について理解できていないことが多いです。

現在の職場環境と照らし合わせ、実際にどのようなコミュニケーションをとればいいのか具体的な情報を学べる機会をつくりましょう。

人事評価制度の見直し

人事評価制度の見直しは、人事評価への疑問から離職に至る従業員に有効です。努力が正当に評価されていないと感じると、離職を考える方は一定数います。特定の部署のみが昇給したり、評価基準があいまいで印象や好き嫌いで行われていると社員は会社に対して不信感を持ちます。

人事評価システムを新たに導入して、明確な評価基準を公開したうえで透明性の高い運用を目指すのも一案です。

近年は年次評価を廃止した「ノーレイティング」が欧米を中心に採用されています。上司と部下が1on1によって定期的にフィードバックを行い、評価を決定する手法も徐々に見られるようになりました。

いずれにしても、重要なのは従業員にとって納得感のある評価がなされ、会社に満足しているかということです。「自分は適性に評価されている」「この会社でもっと評価されたい」と感じてもらえるように、自社に適した人事評価制度の運用を目指しましょう。

まずは離職理由を分析し、対策を練ることから

離職理由は、社員一人ひとりによって異なります。離職防止対策を検討するにあたって、まずは自社で多く挙げられる離職理由を深掘りするとともに、社員と綿密なコミュニケーションをとるように心掛けてみてはいかがでしょうか。

同時に社員の離職を防ぐために、離職の予兆を逃さないことも大切です。

タレントマネジメントシステム『スマカン』を活用すると、社員のコンディションが簡単に把握でき、離職防止対策の検討に役立ちます。1on1の記録管理のほか、アンケートやエンゲージメントサーベイによる労働状況や体調の調査、分析、集計までが一貫して行えます。アンケートは、多種多様なテンプレートから自社用に最適なものをカスタマイズできるので、面倒な設定は必要ありません。

離職のサインを早めに見つけ出し、適切な対策を実施するためにも、タレントマネジメントの活用は有益な手段となるでしょう。

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