• 2022.03.24
  • タレントマネジメント

労務管理とは?必要なスキルやポイントを解説

労務管理とは?必要なスキルやポイントを解説

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企業が適切に機能するためには、従業員の「労務管理」が欠かせません。

労務管理を軽視すると、安心して働ける職場環境が用意できなくなり、従業員のエンゲージメント低下や離職につながります。そのため人事・労務担当者やマネージャーは、労務管理に関する知識を常にアップデートすることが必要です。

当記事では、労務管理に必要なスキル・ポイントをはじめ、労務管理を行う上で重要なポイントも解説します。

労務管理とは

労務管理とは、文字通り「労務を管理」する業務のことです。企業における労務とは、以下を指します。

・従業員が働きやすい環境の構築
・従業員の「意欲向上」や「業務効率化」を目指し、企業の発展につなげる

具体的な仕事内容は、勤怠管理・社会保険の手続き・給与計算・労働条件の整備などが挙げられます。

他にも、各種システム(賃金システムや人事システム)の見直しや、労働時間の管理・採用に付随する業務など、多岐にわたることが特徴です。

労務管理を適切に実施することで、企業が円滑に機能するだけでなく、法令遵守にも役立ちます。

労務管理が管理するもの

労務管理では、管理を必要とするものがあります。
なぜなら、従業員と企業の双方が安心して過ごすためには、職場環境を「良い状態」に統制する必要があるからです。

労務管理が管理するおもな内容は、以下の通りです。

労働時間・期間

労働時間・期間は、いずれも「働く時間」を指します。労働時間・期間は、あらかじめ従業員に提示し、契約書も配布することが一般的です。

また労働時間・期間の詳細は、以下の通りです。

労働時間●実際に働く日時(曜日・時間)や、休日・休憩時間など
●シフト勤務の場合には、ローテーション方法も記載
期間●雇用する期間を記載
(※期間の定めに対する有無・延長の有無など)

労働時間や期間といった「働く時間」をあらかじめ定め、きちんと管理することで、トラブル無く過ごせると言えます。

労働分の対償

労働分の対償とは、労働者が提供した労働に対し、見返りとして使用者が支給するものを指します。

労働分の対償として支給されるもの
・固定給や時給に対する賃金
・通勤時に発生した交通費
・各種手当(休日出勤手当、夜勤手当など)

労務管理では、従業員と企業における双方の認識を統一するため、契約書などに「給与の締日・支払日」なども明記します。

業務の内容

業務の内容とは、会社の取り組みを細分化したものであり、対象の部署全体で実施する仕事内容です。業務の内容を管理し、従業員に仕事内容を明確に示すことで、会社への安心感にもつながります。

業務の内容を管理するためには、契約書などに「業務内容」や「所属する部署名」などを記載し、従業員へ配布することが必須です。

また部署異動などで業務内容が変更になる際には、その旨を書面に記載し、適宜従業員に伝達する必要があります。

労務管理のおもな仕事

ここでは、労務管理のおもな仕事について紹介します。
すべての仕事が従業員の「働きやすい環境づくり」につながるため、重要な内容だと言えます。

勤怠管理

勤怠管理とは、従業員の就業状況を把握し、適切な管理を実施することです。就業状況を確認するためには、以下の要素をチェックします。

・出社/退勤時間
・残業時間
・休暇の取得日
・欠勤の状況

上記を正確に把握することで、正しい勤務状況を割り出せるため、勤怠管理は労務管理における基本だとも言えます。

また勤怠管理のデータをもとに、給与計算を実施することから、ミスの無いように細心の注意を払う必要があります。

昨今では、勤怠管理の実施に向けて、勤怠管理システムを使うケースが一般的です。

給与計算

給与計算では、従業員に支払う「給与額」を計算します。

従業員の雇用契約・勤怠状況・手当などを反映した上で、社会保険といった控除額も差し引き、最終的な手取り金額を割り出します。

また給与計算は、従業員の手取り金額を算出する以外にも、住民税などの徴収や納付まで行うため、重要な業務だと言えます。

専門的な知識を多く要するため、「労務管理士」や「社会保険労務士」といった資格保持者が実施する傾向にあります。

社内に資格保持者がいない場合には、外部の専門家に相談しながら、一緒に給与計算を行います。

労働契約の締結・更新

労働契約とは、労働者と使用者の間で結ぶ「労働に関する契約」です。労務管理では、労働契約の締結および更新を実施します。

また労働契約の締結では、労働契約法の基本原則に則る必要があり、以下の「労働契約5原則」に従うことが特徴です。

労働契約5原則
1:従業員と会社は対等な立場で合意する
2:均衡を考慮する
3:ワークライフバランスを考慮する
4:従業員/会社の双方が労働契約を守り、誠実に行動する
5:権利を濫用しない

労働契約の締結は採用時に実施し、同時に「労働条件通知書」を交付します。また労働条件通知書には、就業時間や賃金といった詳細を記載します。

労働契約を更新する際にも、労働条件通知書の交付が必要です。

労働条件・就業規則の管理

労務管理では、労働条件や就業規則も管理します。

労働条件とは、どういった条件で働くかを「事業主(=会社)と労働者(=従業員)で具体的に交わしたもの」です。

労働条件を管理する際には、従業員からの合意が大前提です。ただし、給与の金額が上がるといった「労働者に不利益が発生しないもの」は、暗黙の了解で合意があったとみなせます。

一方、勤務時間が変更になるなど「労働者に不利益の可能性があるもの」に対しては、本人の意志を確認することが必須です。

また従業員が常時10人以上いる場合には、就業規則を作成し、労働条件などを盛り込む必要があります。

就業規則は作成するだけでなく、従業員への周知や労働基準監督署への届け出も必要です。

職場環境の改善

労務管理の目的として、従業員の働きやすい環境づくりが挙げられます。

そのため労務管理では、職場環境を改善し、常に働きやすい環境をつくる必要があります。具体例を挙げると、以下の通りです。

・長時間の労働をセーブする
・「従業員の安全」と「心身の健康」を確保する
・ワークライフバランスの両立を促進する
・各種ハラスメントを防ぐ
・女性やシニアの活躍を促進する

また上記以外にも、企業によって改善すべきポイントはあるでしょう。
そのため、自社の悩みや改善点を見つけるよう努力し、発見した際には、問題解決をすべく迅速な行動が求められます。
これら職場環境の整備による従業員エンゲージメントの向上によって、離職率の低下や組織力の強化に繋げることができます。

労務管理に求められるスキルや資格

労務管理では、「求められるスキル」や「保持すると役立つ資格」があります。

労務管理に求められるスキル

労務管理では、従業員の働きやすい環境をつくるため、さまざまなスキルが必要です。とくに、以下のスキルは必要不可欠だと言えます。

労働法規●「労働基準法」や「労働安全衛生法」に関する知識
●労働法規に反すると、罰せられることがあるため要注意
システムの操作●人事システムや給与管理ソフトといった「システム」を操作する知識
コミュニケーション能力●社内/社外問わず、さまざまな人と連携して業務を進めるため、コミュニケーション能力が不可欠

以上のことから、労務担当者を配置する際には「労働法規」「システムの操作」「コミュニケーション能力」を持つ人が望ましいでしょう。

労務管理で役立つ資格

労務管理では、資格の保持が必須ではないものの、保持すると役立つ資格があります。
詳細は以下の通りです。

社会保険労務士

社会保険労務士は国家資格であり、社会保険に関する書類の作成や、事業に対するコンサルティングができます。

社会保険に関する知識が習得できることはもちろん、専門家の視点で労務のアドバイスができるため、人事や総務といった部署では重宝されます。

労務管理士

労務管理士は民間の資格であり、前述の「社会保険労務士」よりも、資格の取得に対するハードルは低いと言えます。

とは言え、労務管理の分野について、多岐にわたる知識の保持が証明できるため、持っていて損は無い資格です。とくに労働基準法の知識や、実践で応用できる知識が身につくことが特徴です。

衛生管理者

衛生管理者は、労働安全衛生法で定められている国家資格です。「健康障害」や「労災」を防ぐために必要な知識が身につき、職場の安全確保に役立ちます。
また、従業員が常時50人以上存在する職場では、必ず専任する必要があります。そのため、衛生管理者が存在しない職場で、従業員が常時50人を超えそうな場合には、誰かが資格を取得しなければなりません。

労務管理の課題

従来の労務管理は、終身雇用制度や年功序列制度を基盤とし、成立していました。

しかし時代の流れとともに、成果主義にシフトする企業や、新たな働き方を導入する企業も多く見受けられます。

そのため労務管理では、以下の課題に取り組む必要があります。

課題1:法改正への迅速な適応

労務管理を行う上で、さまざまなトラブルを回避する姿勢は必須です。トラブルを回避する方法の1つとして、最新の「法改正に関する情報の入手」が挙げられます。

法改正は、時代の流れに適応すべく実施するケースが一般的です。
そのため、最新の法に関する情報を得ることで、自社の規則やルールに反映できることはもちろん、時代に合った対応ができるでしょう。

課題2:運営体制の整備

労務管理は、以下のような基盤が確立されてこそ、適切に実施できます。

・就業規則の見直し
・最新の労務管理
・マネジメント体制

つまり運営体制が整備されることで、労務管理がしっかりと機能します。そのため、労務管理の基盤とも言える「運営体制の整備」を常に心がけることが大切です。

労務管理を行う上で重要なポイント

労務管理を行う際には、以下3つのポイントを押さえることが重要です。

法令遵守・情報管理の徹底

労務管理では、「法令遵守」と「情報管理を徹底」する必要があります。

法令遵守はコンプライアンスのことであり、社会のルールや規則を守ります。労務管理で「法令遵守」を意識する理由は、社会のルールや規則を守れない会社は、社会からの信頼を失うためです。

また労務で扱う情報は、基本的に個人情報や機密情報であり、外部はもちろん内部でも漏らすことは厳禁です。そのため、労務管理では情報管理の徹底も必要だと言えます。

従業員エンゲージメントを重視した施策

労務管理の目的は、従業員が働きやすい環境づくりと、従業員の意欲向上/業務効率化によって企業を発展させることです。

そのため、従業員の帰属意識や愛着心とも言える「従業員エンゲージメント」を重視した施策は欠かせません。

業務効率化の意識

労務管理の目的である「企業の発展」には、従業員全体の業務効率化が必要です。

ビジネスにおける業務効率化とは、業務を行う上で「ムダ」や「ムリ」があるものを取り除き、効率よく仕事が進むことを指します。

労務管理では、業務効率化のために「ITツールの導入」や「各種ルールの整備」などができるでしょう。

まとめ

労務管理では、「従業員が働きやすい環境づくり」と「意欲向上/業務効率化による企業の発展」の2つを意識します。

また時代の変化を踏まえ、常に最新の労務管理を実施することが大切です。

その上で、法令遵守・情報管理の徹底や従業員エンゲージメント・業務効率化を意識することで、企業のさらなる発展が目指せます。

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