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KPI管理とは?具体的な方法や手順、ポイントを解説!
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KPIの管理とは、企業が設定するKPIを達成するために、KPI設定から進捗、結果に対する評価まで、KPIにかかわる流れを管理することです。
しかし「KPIの管理がうまくできていない」「管理する方法が合っているのか、わからないままKPIを運用している」という不安を抱えている企業も少なくありません。
そこで当記事は、KPIの管理について解説しながら、具体的な方法やポイントについてご紹介します。
KGIやKPIを設定し、目標達成を目指したい方はKPI管理が重要なため、ぜひ最後まで目を通してみてください!
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目次(タップして開閉)
KPI管理とは
KPI管理とは、KGIの中間指標として設定するKPIを達成させるために、KPI運用の一連のプロセスを管理しながら、必要な対応をすることです。
具体的には、KPI設定から進捗把握、最終的な結果を評価する中で、測定や記録を行います。
KPI自体は、KGIを達成させるための中間指標であるため、この中間指標を問題なくクリアできているかどうか、管理していくことをKPI管理といいます。
KPIとは
KPI(Key Performance Indicator)は、日本語で「重要業績評価指標」を指しています。
KPIは、企業の最終目標であるKGIの達成までに至るプロセスで設定される中間目標です。組織や従業員個人が、中間目標をどの程度まで達成できているかを定量的に計測するために利用されます。
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KPI管理を重視すべき理由
KPI管理を企業が重視すべき理由は、KGIを達成するためにはKPIの達成が必要であり、さらにKPI達成のためにはKPIの状況を管理しなければならないためです。
KPIの進捗がよくない場合は、KGIが未達成になってしまう恐れがあります。KPIを達成させるためには、現状を改善するための施策や見直しを行い、状況を把握しながら適切に管理することがポイントとなるでしょう。
KPI管理を実施する7つの手順
KPI管理を行う際の手順について、KPIの設定から全体的な流れをご紹介します。
1.KGIを設定する
KPIを設定する前に、まずは最終的に達成させたい大目標としてKGIを設定しましょう。
最終的な目的が明確になっていないと、適切なプロセスや必要な成果としてのKPI設定ができません。まず、プロジェクトとして最終的に何をどうしたいのかを明確にしたうえで設定するようにしましょう。
2.KGI達成に必要なKPIを設定する
設定されたKGIを踏まえ、どうしたらKGIを達成できるかのプロセスや成果を考えましょう。
最終的に達成させたいKGIに必要なことを明確にすると、無駄を省いて業務に取り組めます。具体的な数値を出す前に、一度必要なプロセスや大まかな成果を洗い出し、取捨選択するのがポイントです。
3.KPIを具体的な数値で設定する
KGI達成のために必要なプロセスや成果として洗い出したものを、具体的な数値にしてみましょう。
KGIを達成させるために、契約数や受注率が必要なのであれば、それを数値化します。
このように、数値化した目標をKPIとして立てていきますが、必要であればさらに細分化して設定していきましょう。いずれにしても、大目標から逆算して必要なプロセスや成果を数値化するのがポイントです。
4.KPIを運用開始する
目標設定が終了したら、KGIを達成させるために必要なKPIの成果を出せるように業務に取り組みます。
5.KPIの進捗を測定する
KPIの管理で重要になるのが、KPIの状況を確認することです。
タイミングを決めたうえで定期的に進捗を確認したり、従業員と上司による面談を実施したりすると、コミュニケーションがとりやすくなるほか、従業員のモチベーションも維持できるでしょう。
6.KPIを検証する
設定した期間やプロジェクトが終了したタイミングで、KPIの検証も行いましょう。
KPIの内容や進捗状況の推移を視覚化し、当時の対応や具体的に取り組んだ施策なども情報として残しておくのがおすすめです。
最終的に、KPIをめぐってプロセスや取り組みがどのように効果を発揮したのかなどがわかれば、今後に活かせるでしょう。
7.改善策を検討する
最後にKPIに対する取り組みについて、今後の課題と改善策を検討します。
KPIの検証で明らかになった内容も参考にすることで、今後どのようにしたら効果的なKPI管理が行えるのかのヒントになるはずです。
KPI達成に関する結果だけを捉えるのではなく、結果を導いた要因にも理解を深め、次のKPIにつなげましょう。
KPIマネジメントのよくある失敗例
KPI管理では、一般的に失敗しやすい点をあらかじめ理解することが大切です。具体的にどのようなケースが失敗例として挙げられるのか確認してみましょう。
選択肢の検討が不十分
KPI管理における失敗例には、KPI項目が最適でないケースが挙げられます。
適切なKPIを設定できていないと、KPIは達成したにもかかわらず企業の最終目標であるKGIを達成できない危険性があります。
KPIを設定するのはKGIを達成させるためという点を意識して、現場の状況や過去のデータなど、さまざまな状況を踏まえて適切なKPIを設定するようにしましょう。
ビジネスの状況や市場に応じて対応ができていない
KPI管理の失敗例として、ビジネスの状況や市場に応じて対応ができていないケースもあるでしょう。KPIを管理するうえで、場合によっては設定したKPIの修正や変更が必要なケースもあります。
しかし、一度決めたKPIだからといって固執してしまうと状況に対応できていないKPIとなり、KGIを達成できなかったり、市場競争に負けてしまうことも考えられます。
KPIの達成を目指すのはもちろんですが、状況や市場の変化があった場合は、すぐに臨機応変な対応が取れるよう意識しましょう。
KPIが乱立している
KPI管理の失敗例には、KPIを乱立させてしまっているケースも挙げられます。
KPIを設定するのは、本来KGIを達成させるためです。KGI達成に必要な重要指標をKPIとして設置し、達成を目指すのが一般的ですが、KPIを不用意に複数設定してしまうケースもあります。
KGIを達成させるために本当に必要なKPIであれば問題ありませんが、あまりにも多く設定してしまうと、どのKPIが重要指標なのかがわかりにくくなり、目的を見失うことにもなりかねません。
KGI達成のための道筋や優先順位、必要性などを考慮したうえで、適切なKPI設定を行うことが大切です。
従業員のモチベーションが低下する
KPI管理では、従業員のモチベーションが低下することによる失敗例も挙げられます。
たとえば現実的でない数値が設定された売上をKPIをした場合、大きすぎるノルマやプレッシャーを感じてしまったり、顧客に無理な営業をしてしまったりすることで、結果にも結びつきにくくなり、意欲が低下する原因になってしまうでしょう。
KPIやKGIの達成は、実際に取り組む従業員のモチベーションも重要です。従業員が納得したうえで目標達成に取り組むようにしましょう。
KPI管理で成功するためのポイント
KPI管理を成功させるためには、どのような点が重要なのでしょうか。
あらかじめポイントを理解して実践することで、成功しやすくなるはずです。具体的なポイントを確認してみましょう。
目的を明確化する
KPI管理で大切なのは、目的を明確化することです。
KPIを設定する目的は、KGIを達成させるためです。KGIという会社の目標のために、重要になる指標(KPI)を中間指標とすることで、KGIの途中経過を把握したうえで必要な取り組みを行い、達成を目指します。
さらにKPI管理には、目標に対する進捗把握や予測を行いながら、KPIを達成させるためという目的があります。
従業員のモチベーションを高める
KPI管理のポイントとして、KPIに取り組む従業員や管理者などのモチベーションを高めることも挙げられます。
適切なKGIやKPIの設定ができていても、実際にKPI達成に必要な業務に取り組む従業員の意欲がともなわなければ最終目的は達成しにくいでしょう。
現場で取り組む従業員や上司である管理者がKPIを管理するため、KGIやKPIの進め方を理解したうえで、モチベーションを高める必要があります。
運用方法を最適化する
KPI管理を成功させるためには、適切なKPI管理の運用方法を選択することが大切です。
KPI管理は、KPIに関する状況や進捗の測定や記録を行わなくてはなりません。これらの記録や保管を手動で行ったり、自作のシートなどで管理したりするのは手間がかかります。
そこで、KPIに関する管理の手間を省くためには、ツールやシステムを活用するのがおすすめです。ツールやシステムを使って自動化することで、効率化するだけでなく人為的ミスも防止でき、質の高い管理につながるでしょう。
KPIツリーをつくる
KPI管理を成功させるためには、KPIツリーを作成して管理しやすくすることも重要です。
KPIツリーを作成すれば、KGI達成に必要なKPIが可視化され、一つひとつの目標を整理したり、課題を早い段階で発見したりすることにも役立つでしょう。
KPIツリーを作成することで、本来の目的であるKGIも意識しながら管理しやすくなるはずです。
KPI管理に役立つツール
KPI管理を効率化したり最適化するために役立つツールは、1つだけではありません。そこでKPI管理に役立つツールの一例をご紹介します。
表計算ソフト
KPI管理に役立つツールには「Excel」や「スプレッドシート」という表計算ソフトが挙げられます。
ビジネスで使用する一般的なツールでもあるため、使い方や操作方法にも抵抗がない方が多いでしょう。
手動で数値を入力して管理する方法はもちろんですが、複数の数値を入力したり、計算式を入力しておくことで計算を自動化でき、効率化やミスの軽減につながります。
SFA/CRM
KPI管理に役立つツールとして、SFAやCRMもあります。
SFAは「Sales Force Automation」の略で、日本語で「営業支援システム」を指します。
企業の営業活動をサポートするシステムで、数値的な管理はもちろん、顧客とのコミュニケーションに関する履歴を残すこともできます。
SFAを活用することで、数値や顧客との状況から今後の行動や対策を検討できるため、KPI管理に役立てられるでしょう。
CRMは「Customer Relationship Management」の略で、日本語で「顧客関係管理」を意味します。顧客情報を一元的に管理でき、顧客との関係性を構築したり向上させたりするためのツールです。
CRMを活用して顧客情報を分析し、コミュニケーションを記録することで、KPIの達成にも役立つでしょう。
目標管理ツール
KPI管理には「目標管理ツール」というツールもあります。
目標管理ツールにはさまざまな種類があるため、機能やサービスも多様ですが、システム上でKPIを設定し、必要な情報を入力することで進捗を確認できるものが一般的でしょう。
データを視覚化できるため、素早い進捗把握が可能になるでしょう。
タレントマネジメントシステム
KPI管理にはタレントマネジメントシステムもおすすめです。
タレントマネジメントシステムは、従業員情報を一元的に管理しながら戦略人事の実行に役立つシステムです。MBOやOKRをはじめとした目標の管理に役立つ機能が搭載されているサービスもあります。
たとえば、目標管理シートのテンプレートや複数の評価制度の管理ができるタレントマネジメントシステムなら、従業員情報を管理しながら目標の管理も効率化できるため、より多くの人事施策に活かせるでしょう。
『スマカン』でKPI管理もサポート
『スマカン』は、人材データの一元管理や人材配置、目標や評価の管理など、戦略的人事の実行をサポートするタレントマネジメントシステムです。
目標の管理についても、クラウド上でKPIを一元管理できます。また、テンプレートを利用して評価シートを設計できるため、評価や1on1の運用にも役立つでしょう。
スマカンは、多くの官公庁や大学法人、さまざまな規模の民間企業への導入実績を誇ります。業種や業態を問わず幅広い企業や公的機関で、人事業務の効率化や人材情報の一元管理、データ分析から組織強化につなげられるでしょう。
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まとめ
KPIの管理は、KPIの設定から進捗、結果に対する評価までというKPIにかかわる、すべての流れを管理することを指します。
KPIを設定するのはKGIを達成させるためであるため、KPI管理の目的も、最終的にはKGIの達成のためといえます。
そのため、KPIの管理を適切に行うことが、KPIだけでなくKGIにも重要であるとわかるでしょう。
KPIの管理は、手動で行うだけでなく、便利なツールやシステムを活用することで効率化、自動化できます。ツールやシステムを活用すると、時間や労力を省いたり、ミスを削減できたりするため、KPIの管理を最適化したい場合は検討してみてはいかがでしょうか。
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