• 最終更新日:
  • タレントマネジメント
  • 人材管理

チームビルディングとは?目的やメリット、手法を解説

チームビルディングとは?目的やメリット、手法を解説

関連資料を無料でご利用いただけます

チームビルディングとは、チーム力を最大限に引き出し、目標達成のために組織開発に取り組むことです。企業として目標を掲げて組織力を強化し、一体感を持って取り組んでほしいと願うのは当然のことでしょう。

しかし、具体的にチームビルディングをどのように行うのか、チームビルディングを成功させる方法がわからないというケースも少なくありません。

そこで当記事は、チームビルディングについて総合的に解説しながら、チームビルディングの進め方やチームビルディングに取り組むうえで理解しておきたい段階、成功ポイントなどをご紹介します。チームビルディングの取り組みに興味がある、企業の経営層や人事担当者はぜひ参考にしてみてください。

>>>人事評価の工数削減『スマカン』とは

目次(タップして開閉)

    チームビルディングとは?

    チームビルディングとは、個人の能力や経験を最大限に活かし、組織の目標を達成させたり組織開発を行ったりするための、環境づくりや取り組みを指します。

    チームビルディングでは、現状の組織をよりよいものへと発展させるため、個人のスキルや個性を活かすことが重要とされています。そのため、組織として大きな目標に向かって取り組むときや人材育成を行って組織力を強化したいというときに取り組みます。

    チームビルディングに必要な要素

    チームビルディングを効果的に進める要素として、コミュニケーションとメンバーの相互理解が挙げられます。

    チームとして共通の目標を達成させるためには、メンバーが意見を出し合い、気軽に相談できるような関係性を構築できるのが理想です。チームメンバー同士が話し合える機会を意識的につくったり、ちょっとした会話も大切にしたりするなどして、コミュニケーションを深めましょう。

    さらに、チームを構成するメンバーは、それぞれ能力や経験、個性も異なります。それぞれの能力や経験を活かした役割分担をすると、生産性向上が期待できるため、メンバーのスキルなどを明確にして理解することが大切といえるでしょう。

    また、違いがあるからこそ、さまざまな意見が生まれ、個人の能力を活かせるというメリットもあるはずです。違いを認め合い、尊重するという意識を持つことが大切でしょう。

    チームビルディングの目的とメリット

    チームビルディングの目的は、企業の目標達成だけではありません。そこで、チームビルディングを行う一般的な目的やメリットについてご紹介します。

    ビジョンの理解

    チームビルディングの目的の一つに、組織のビジョンを広く理解してもらうことにあります。

    組織のビジョンを理解していないと、目標を設定しても、納得感がないまま取り組むことになり、従業員のモチベーションが上がらない場合があります。その結果、最大限のパフォーマンスができず、目標を達成できないという恐れがあるでしょう。

    特に期の始まりや年度の始まりなど、組織やチームとして一丸となって取り組みたい場合にチームビルディングに注力するのは有効です。ビジョンを浸透させたうえで一体感を強め、意識を高めることに役立つでしょう。

    マインドセットの形成

    チームビルディングの目的には、マインドセットの形成も挙げられます。

    マインドセットとは、個人の考え方や価値観をあらわす言葉です。チームビルディングに取り組むと、従業員一人ひとりの「組織のためにどうしたらよいか」や「目標達成のために」というマインドセットを形成しやすくなるでしょう。

    心理的安全性の向上

    チームビルディングを行う目的の一つには、チームにおける心理的安全性を高めることも挙げられます。

    目標達成に向けて成果を出すためには、個人がチームや組織の中で、ためらわずに意見やアイデアを発信したり、率直な気持ちを伝えたりすることが重要です。

    そのため、チームや組織において心理的安全性が保たれるように、環境を整備する必要があります。

    モチベーションの向上

    チームビルディングの目的として、モチベーション向上もその一つです。

    チームビルディングは、従業員個人がそれぞれの個性や能力を活かすことで、最終的にチームや組織として成果を出す取り組みです。

    そのため、チームにおける目標の達成に向けて、組織のために協力し合うことが重要といえます。チームとして成果を出せると、一人ひとりの達成感が高まります。その過程で従業員同士がお互いの頑張りを認め合ったり助け合ったりすることで、モチベーションが高まりやすくなるでしょう。

    パフォーマンス向上

    チームビルディングは、チーム全体のパフォーマンスを向上させることも目的の一つといえます。

    チームビルディングを行うと、責任感や業務プロセスの生産性、メンバー同士の信頼関係を高められ、チーム全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。

    チームや組織としてのパフォーマンスを向上させることが、課題の一つと捉えている企業も少なくないため、組織課題の解決にも効果的であるといえそうです。

    チームメンバーの関係を強化

    チームビルディングを行う目的には、チームの関係性を強化することも挙げられるでしょう。

    チームや組織として目標に取り組む際は、コミュニケーションが重要です。チームビルディングを行うことで、上司や部下など役職に関係なく話しやすい風通しのよい職場環境がつくれるはずです。

    コミュニケーションを密に取り、連携したり協力したりしやすい雰囲気になれば、より一丸となって業務に取り組めるでしょう。

    人材育成

    チームビルディングの目的には、人材育成もあります。

    新人社員や若手社員は、チームビルディングによって同期や同僚との横のつながりを活かして安心して仕事ができたり、刺激を受けて成長できたりします。

    また、上司や先輩と同じ目標を持つと、チームとして何を求められているかを意識でき、ときに上司や先輩に相談することで縦の関係性を強化できるでしょう。

    ほかにも、中堅社員や管理職の育成にも効果的です。チームとして一丸となって取り組む際に、自分の立ち位置や状況を踏まえて、どのように振舞えばいいか考えるようになり、求められていることを理解した行動がとれるため、さまざまな階層にとっても人材育成につながるでしょう。

    チームビルディングの5段階プロセス「タックマンモデル」

    チームビルディングとは?目的やメリット、手法を解説

    チームビルディングのプロセスとして、心理学者ブルース. W. タックマン氏が提唱した「タックマンモデル」が有名です。

    タックマンモデルは、チームビルディングを5段階のステップに分けたものです。

    1. 1.形成期
    2. 2.混乱期
    3. 3.統一期
    4. 4.機能期
    5. 5.散会期

    この5段階のプロセスについて、具体的にはどのような状況のものなのかをご紹介します。

    1.形成期

    チームビルディングの1つめのプロセスは「形成期」と呼ばれます。

    文字の通り、形を成すという意味で、チームを構成する従業員が決まった始めの段階を指します。

    形成期ではメンバーが決まったばかりであるため、目標やメンバーについて理解されておらず、それぞれの役割も決まっていない状態です。チームとして互いの様子を見ている状況ともいえるでしょう。

    形成期では、コミュニケーションを重ねることが大切です。お互いの考え方や価値観を理解するために、交流できるようなイベントを開催したり、チームビルディングで実施されることの多いゲームをしてみたりするといいでしょう。

    2.混乱期

    チームビルディングの2つめのプロセスは、混乱期です。個人の意見の違いや対立が生じやすい時期といえます。

    混乱期の時点ではすでに目標が決まっており、目標に向かって取り組み始めた状態です。しかし、それぞれの考え方の違いが気になり、うまく進まない状況が出てきやすくなるでしょう。

    混乱期には、コミュニケーションを取るだけでなく、質を大切にすることが重要です。チームのメンバーが納得できるまで話し合い、対立ではなく違いを尊重できるようにしたいところです。

    混乱期では、モチベーションが下がりやすくなるため、リーダーは意識的にメンバーのフォローやコミュニケーションの機会を大切にしましょう。

    3.統一期

    チームビルディングの3つめのプロセスは、統一期です。統一期は、チームとしての安定性を保てるような状態にする段階です。

    統一期では、全員がチーム目標を意識しながら取り組むことができ、メンバーの個性や経験を認め合ったうえで、役割分担ができている状況です。

    そのため、チーム力が高まり、建設的な話し合いやコミュニケーションを重ねることができるようになっているでしょう。

    チームとしてだけでなく、メンバー一人ひとりがスキルや個性を発揮できる状況がより望ましいといえます。

    4.機能期

    チームビルディングの4つめのプロセスは、機能期です。機能期は、チームとしての一体感が生まれて協力し合い、相互をサポートできている段階です。

    チームが1つの目標に向かって進んでいることはもちろんですが、さらにメンバーが主体的に個人の能力を活かして行動し、成果を出している状態が機能期です。

    しかし一般的に、統一期から機能期への移行は難しいとされています。そこで、リーダーがメンバーをサポートして、主体的に動けるようにフォローしたり、コミュニケーションを取ったりすることも重要です。

    5.散会期

    チームビルディングの5つめのプロセスは、散会期です。散会期では、目標の期限や達成などによって、チームが解体される段階を指します。

    チームが解体される際、メンバーがどのような感情を抱き、どのような反応をするかによって、チームビルディングの成功度を測ることもできるでしょう。

    チームビルディングの手法例

    チームビルディングを進めるうえで、どのような手法があるのでしょうか。具体的な手法の例として一般的なものをご紹介します。

    ツールの活用

    チームビルディングを進める手法には、ツールを活用することが挙げられます。たとえばチャットツールやオンライン会議ツール、タスク管理ツールです。

    チャットツールより気軽にコミュニケーションを取れる
    オンライン会議ツール在宅や外出先からも会議に参加しやすくする
    タスク管理ツール全員のタスクや進捗を把握できるようにする

    このようなツールを活用する際は、顔が見えない状態で使うこともあるという性質も踏まえ、一定のルールを設定するなどして、全員が安心して活用できるようにするのもポイントです。

    1on1ミーティングの実施

    チームビルディングを進める手法として、定期的に1on1の面談を実施することも大切です。

    どんなに心理的安全性を保った環境であっても、全体の前では相談しにくいことがあったり、なかには不安や悩みを抱えていたりすることもあるでしょう。そのため、上司やリーダーと1対1で話す機会を意識的に設けることが重要です。

    メンバーの思いや不安などは、チームビルディングを成功させるための貴重な意見になる場合もあるため、積極的に実施するようにしましょう。

    研修やワークショップなどのイベントの実施

    チームビルディングを進める手法には、チームワークを高めて成果を出すために必要な研修や、ワークショップなどを実施することも大切です。

    会議とは別に楽しみつつ学べるようなイベントを開催することで、メンバー同士の意見や考え方を知る機会にもなるでしょう。

    ゲームやアクティビティの実施

    チームビルディングを進める手法として、ゲームやアクティビティを実施するのもよいでしょう。

    特にコミュニケーションを深めたいという場合におすすめです。楽しく参加できるようなゲームだけでなく、協力し合って行う内容のアクティビティなどを、状況に合わせて実施するとより効果的でしょう。

    チームビルディングに使えるゲームやアクティビティの例

    チームビルディングに役立つゲームやアクティビティについて、具体的な例をご紹介します。

    リーダーズインテグレーション

    リーダーズインテグレーションは、リーダーとメンバー間の初期における信頼関係を構築することに役立ちます。

    まずはリーダーが自己紹介を行ったあとに退出し、メンバーがリーダーにしたい質問や自分について知っておいてほしいことなどを、ホワイトボードや紙に書き出します。

    その後、メンバーが退出したうえでリーダーが書かれた内容を確認し、回答を用意します。メンバーが戻ってきたら、一つひとつの質問やメッセージに回答を行うというものです。

    初期の段階では、リーダーもメンバーも互いのことを理解できていない状態であるため、リーダーズインテグレーションはコミュニケーションや信頼関係を深めたりするために実施されます。

    ジェスチャーゲーム

    ジェスチャーゲームとは、お題に対して、身振り手振りでメンバーに伝えていくゲームです。

    複数のチームに分かれて勝負をすると、楽しみながらさまざまなメンバーとコミュニケーションを深められます。

    初期の頃に緊張をほぐしたり、メンバー間のコミュニケーションを計ったりするために実施するのもよいですが、目標や進捗状況に行き詰まった際などにも有効とされています。

    ペーパータワー

    ペーパータワーとは、用紙30枚を使用して、できるだけ高いタワーをつくるゲームです。さまざまな知恵やアイデアを出し合いながら取り組むと、チームワークを高められるでしょう。

    作戦タイムを設けたり、意見を尊重すべき場面があったりするため、チームで1つの目標に向けて取り組む一体感が芽生えやすくなるかもしれません。

    チームビルディング成功のポイント

    チームビルディングを成功させるためには、いくつかのポイントがあります。これからチームビルディングを行いたいと考えている場合はぜひポイントを押さえておきましょう。

    チームの方向性を明確化する

    チームビルディングを成功させるためには、チームとして目指す方向性を明確にして全員が理解することが大切です。

    チームとして「何のためにどのような目標を設定するのか」を明確にすることで、そのためにメンバー全員の力が必要だと認識できれば、メンバーのモチベーションも高められるでしょう。

    心理的安全性を確保し、主体的な行動を促す

    チームビルディングを成功させるためには、メンバーの主体性が重要であり、尊重する必要があります。

    よりよい成果を出すためには、チームのメンバーが積極的に意見を出し合い、自身のスキルを主体的に活かせる環境が大切です。

    主体的な発言や行動を促すには、心理的安全性を確保できる環境づくりをしておく必要があるでしょう。

    メンバーの役割を明確にする

    チームビルディングを成功させるために、メンバーのスキルや経験を活かせるような役割分担を行うのがポイントです。

    本人が存在意義を感じられるようにするためにも、メンバーを尊重したうえで役割を明確にさせましょう。役割が明確になると、自分が何をすべきか、どうしたらチームに貢献できるかを考えて行動しやすくなるはずです。

    メンバーの個性や価値観を尊重する

    チームビルディングを成功させるために、メンバーそれぞれが持つ個性や価値観を尊重することが大切です。

    さまざまな意見を尊重することで、より効果的な施策が実行でき、今後の課題にも役立てられます。

    メンバーが勇気を出して発信した意見を否定したりすることのないよう、尊重し合う雰囲気づくりを意識しましょう。

    コミュニケーションを重視する

    チームビルディングを成功させるためには、コミュニケーションを重視することを忘れてはいけません。

    チームビルディングは、メンバーが目標に向かって協力し合えるチームをつくることが目的です。そして最終的には、企業の目標達成を狙えるような組織にすることを目指しています。

    チームとして1つの目標を達成させるために、何かを強制したりノルマを与えたりすることは正解ではありません。それぞれの個性や考え方を活かして、よりよりアイデアに沿って取り組むことが大切です。

    そのためには、チームのメンバー同士がコミュニケーションを重ねて信頼関係を構築し、一体感を育むことが大切といえるでしょう。

    まとめ

    チームビルディングとは、個人の能力や経験を最大限に活かし、組織の目標を達成させたり組織開発を行うための環境づくりや取り組みそのものを指します。

    チームビルディングに取り組む中で、それぞれの段階をあらわす「タックマンモデル」を参考にしながら、状況に合った適切な施策やイベントを実施するのがおすすめです。

    チームビルディングのメリットには、さまざまなものがあり、最終的には企業の目標達成にも効果的といえます。

    組織力を向上させて、チームとしての一体感を構築したいという場合は、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。

    スマカンの無料トライアルはこちら
    30日間無料トライアルを申し込む

    スマカンの導入をご検討の方へ
    実際の画面が見られる
    デモを実施中!

    まずは、無料でお試ししてみませんか?

    導入をご検討中のお客様

    登録後、最短1営業日で
    全ての機能を
    お試しできます!
    お気軽にお問い合わせください