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【具体例】ストレッチ目標の書き方|無茶な目標との違いは?ビジネスで立てる目的とメリット

ストレッチ目標の書き方と具体例|目的やメリット、無茶な目標との違いを解説

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ストレッチ目標とは、少し背伸びすれば達成できそうな目標のこと。ストレッチ目標を適切に設定すれば、人材育成にも一定の効果が期待できます。

当記事では、ストレッチ目標の意味やほかの目標と異なる点、目標の立て方を解説します。具体的な書き方についてもご紹介するので、目標設定の際にお役立ていただけます。効率的な目標管理や、目標設定が人材育成につながっていないとお悩みの人事担当者や経営者、マネジメント層の方は、ぜひご活用ください。

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目次(タップして開閉)

    ストレッチ目標とは

    ストレッチ目標とは、「もう少し頑張れば実現できる程度の難易度に設定された目標」のことです。もう少し頑張れば、少し背伸びすれば、という点がポイントです。

    ストレッチ目標は、ストレッチゴールと呼ばれることもあります。従業員の成長を促す効果が期待できるとして、ビジネスシーンで活用されることも増えました。

    ストレッチゾーンとは

    ストレッチ目標を設定する際に基準となるのが、ストレッチゾーンです。ストレッチゾーンとは、今の状態から少し背伸びしてやっと達成できる水準のこと。ストレッチには英語で「引き伸ばす」という意味があるため、それが由来となっています。ストレッチ目標を決める際は、ストレッチゾーンを明確にすることが必要です。

    目標設定の水準にはストレッチゾーンのほかに、コンフォートゾーンやパニックゾーンという考え方があります。コンフォートゾーンは、ストレッチゾーンの内側であまり努力しなくても手が届く水準です。成長につながるかという点では疑問視されています。パニックゾーンとは、ストレッチゾーンのさらに外側にあり、パニックに陥るほど困難な水準です。不安やストレスを感じて目標水準としては、高すぎるということになります。

    ストレッチ目標の目的

    ストレッチ目標を設定する目的は、従業員の才能や能力を新しく発見することです。少しだけ背伸びをした頑張りが大きな成長につながり、今まで想像もしていなかったパフォーマンスを発揮してくれることもあります。

    近年、優秀な人材の確保に課題を抱えている企業も多く、今いる人材に最大限能力を発揮してもらうためのマネジメント施策に注目が高まっています。たとえばタレントマネジメントなどがその一例です。

    ストレッチ目標の設定は、従業員のタレント(能力)を最大限発揮してもらうための人事戦略の一つともいえます。

    ストレッチ目標の効果

    ストレッチ目標は、人材育成に高い効果が期待できます。従業員一人ひとりに具体的かつ実現可能な目標を設定してもらえば、モチベーション向上につながるでしょう。また、目標の達成が、ストレッチ目標より難易度の高いチャレンジ目標へのチャレンジへとつながります。

    チャレンジ目標との違い

    チャレンジ目標とは、「少し無理をしてやっと届く難易度の目標」のことです。

    チャレンジ目標は、もしかしたら達成できない可能性もあるほど難易度が高い目標ですが、ストレッチ目標は少し手を伸ばせば届きそうな目標です。です。難易度を比べると「チャレンジ目標>ストレッチ目標」といえるでしょう。

    チャレンジ目標は、ストレッチ目標よりも達成率が低い傾向にあります。そのため、ストレッチ目標を立てたあと、2段階目の目標として設定するケースが多いでしょう。

     無茶な目標との違い

    ストレッチ目標は、時折無茶な目標と混同されがちですが、少し頑張れが手が届きそうというのがポイントです。多くの場合、無茶な目標は会社の利益や上司に言われるがままノルマのように設定させられることが多いです。従業員の現在のスキルレベルや適性を考慮せず、会社都合な目標設定は人材育成の効果は見込めません。

    無茶な目標は、多くの場合、達成できずに従業員のモチベーションを低下させるでしょう。

    ストレッチ目標の書き方・具体例

    ストレッチ目標の具体的な書き方を職種別にご紹介します。

    営業職

    新規顧客獲得率を前月比●%上げる
    既存客のリピート率を前年比●%アップ

    上記「●」の部分に、現時点よりも少し努力すれば実現できるレベルの数値を入れてください。営業職は明確な数値で実績を表現しやすいため、比較的ストレッチ目標が設定がしやすいかもしれません。

    開発職

    作業品質を製品Aより●%上げる
    開発コストをリニューアル前より●%ダウンさせる

    開発職の場合は、品質や開発コストなど、数値を出しやすい項目を選んでストレッチ目標を設定するといいでしょう。アイデア出しの数などでもいいかもしれません。

     事務職

    クレーム率を前月比●%下げる
    業務に役立つ資格を取得する

    事務職は数値に起こしにくい業務内容が多いので、工夫してストレッチ目標を設定してみましょう。語学系や秘書検定など、業務に使える資格の取得を目指すのもおすすめです。

    ストレッチ目標設定のメリット

    次に、ストレッチ目標を設定するメリットを2点取り上げます。

    大きな達成感を味わえる

    ストレッチ目標を達成することで、従業員は大きな達成感を味わえるでしょう。業務に対するモチベーションも上がり、チーム全体でよい雰囲気が生まれるはずです。会社に貢献したいという気持ち・エンゲージメントも高まり、結果的に離職率の低下などにもつながるでしょう。

    全社的な生産性の向上

    従業員一人ひとりがストレッチ目標の達成に向けて努力することで、組織全体の生産性向上が見込めます。効果的な仕事の進め方や人材育成の方法がナレッジとして蓄積されるため、企業力がアップするでしょう。

    ストレッチ目標設定のデメリット

    ストレッチ目標はモチベーションや生産性向上などメリットがある一方、デメリットもあります。2つご紹介します。

    モチベーション低下の危険もある

    頑張れば手が届くストレッチゾーンから外れた目標は、ストレッチ目標とはいえません。適切に目標を設定しないと、逆に従業員のモチベーションが低下してしまう恐れがあります。チャレンジ目標や無茶な目標に近い目標設定すると、達成できずに本人がストレスを抱えてしまうかもしれません。

    ハラスメント行為にあたる場合も

    従業員がストレッチ目標の設定に対して乗り気ではない場合、無理に導入をすすめると、ハラスメント行為にあたることもあります。上司側が「成長のため」と思って実施を促しても、部下側がそれを業務の強要だと感じてしまってはいけません。あくまでも人材育成のため、将来的な企業全体の成長のために設定するものだと捉えましょう。

    ストレッチ目標設定の方法

    ストレッチ目標を設定する際の具体的な方法について解説します。

    設定前

    ストレッチ目標の設定で失敗しないためには、上司と部下の信頼関係が重要です。部下のスキルや適性、性格などをある程度理解しておかなければ、現状のレベルがわからず、ストレッチゾーンも見えてこないでしょう。日頃からコミュニケーションをとっておくためには、1on1などを取り入れるのが有効です。

    従業員の現状のスキルを把握する

    ストレッチ目標の設定には、現状理解が大切です。日頃から従業員一人ひとりのスキル管理を行いましょう。現時点での強みと弱みを知り、人材育成の観点から目標設定を促せるようにします。

    従業員としっかり話し合い、目標設定を行う

    従業員本人と話し合い、ストレッチ目標を設定しましょう。上司側の意見を押しつけるのではなく、部下にもしっかり発言してもらうことが重要です。キャリアプランや理想の働き方などを聞き、お互いに納得のいく形で目標設定を行いましょう。

    設定後

    目標設定後は、上司が部下のフォローアップを行います。従業員によっては、うまく目標管理が行えないこともあるからです。定期的に面談を行い、悩みごとや困っていることをくみ取ってあげましょう。進捗確認としても役立つので、面談のスケジュールを目標設定時から組んでおくこともおすすめします。

    ストレッチ目標設定のポイント

    ストレッチ目標を設定する際に押さえておきたいポイントを3点ご紹介します。

    具体性のある目標を設定する

    Pストレッチ目標を設定する際は、できる限り具体的な内容を意識しましょう。数値で表現できるものが望ましいです。「●●の力を身につける」「●●のスキルを上達させる」といったあいまいな内容だと、フォローアップ時に目標を達成できたかどうかが判断できません。第三者が見ても、客観的に到達度を判断できるような目標設定をしてください。

    部署・会社全体の目標と関連する内容になっている

    個人のストレッチ目標は、部署や会社全体が掲げる目標や経営方針と指向が合致していることが望ましいです。強制ではありませんが、従業員一人ひとりが目標を達成し、企業の成長につなげることが目的だからです。経営戦略や企業ビジョンとズレていないか確認しましょう。

    目標達成までの期日を設ける

    ストレッチ目標は、通常の目標と同じように達成までの明確な期日決めが重要です。先が見えないと従業員のやる気を落としてしまう恐れがあるからです。

    ストレッチ目標の注意点・落とし穴

    ストレッチ目標を設定する際に気をつけるべきことを3点取り上げます。

    目標設定を強要しない

    ストレッチ目標の強要はいけません。あくまでも自発的な設定が望ましいです。たとえ少し手を伸ばせば届く程度の目標といっても、負担に感じる社員もいます。あえて難易度を偽る社員もいるでしょう。あくまでも自律的な姿勢を育てるためにストレッチ目標を取り入れましょう。

    目標設定後に放置しない

    ストレッチ目標は、導入後のフォローアップも含めて1つの施策です。管理職やマネジメント層は、目標達成のために意識しながら業務を行えているか、何か困ったことはないか、日常的に気を配ってあげましょうあげなければなりません。もし目標の期日までのスケジュールがうまく進んでいなかったら、適宜アドバイスや目標の調整を提案してみるのも一案です。

    ▼効果的な目標管理の方法が知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

    チャレンジ目標や無茶な目標にしない

    従業員の現状のスキルに適した目標でなければ、ストレッチ目標として期待する効果は得られません。社員は達成感が味わえず、モチベーションを落としてしまいます。

    ストレッチ目標はあくまでも「あと少し背伸びしたら実現できる目標」です。

    適切なストレッチ目標で人材育成を

    ストレッチ目標を効果的に活用すると、従業員の各スキルが無理なく伸び、人材育成に効果的でしょう。導入時のポイントや注意点をしっかりと守れば、低コストで大きな効果を出すことが期待できるかもしれません。また、ストレッチ目標の到達度に基づいた明確な基準をもとに評価を行えるので、人事評価の課題となりがちな公平性や透明性を担保できます。

    効率的な目標管理や、目標設定が人材育成につながっていないとお悩みの人事担当者や経営者、マネジメント層の方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

    ストレッチ目標の管理にはタレントマネジメントシステム

    タレントマネジメントシステム『スマカン』は、従業員一人ひとりのスキルや経歴を可視化して管理し、人材育成や人事評価に役立てるツールです。ストレッチ目標もグラフなどで視覚的に管理でき、人事評価への反映もスムーズです。長らく紙やエクセルで目標管理を行っていた場合でも、自社用にシートをカスタマイズでき、簡単なマウス操作で設定ができるので安心です。自社の人事課題や目的に応じて欲しい機能だけを選べる、柔軟な料金プランでご利用いただけますので、多機能過ぎて使いこなせない…といった無駄はありません。

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