• 2022.09.22
  • タレントマネジメント
  • 人事戦略

組織拡大の壁とは?【30人・50人・100人の壁】乗り越え方、人員増加で対応すべきこと

30人・50人・100人の壁とは? 乗り越え方、従業員増加で対応すべきこと

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組織が拡大していくと、会社の構造が変化してさまざまな問題が発生します。そのような組織の成長に伴う課題を、壁にたとえて組織拡大の壁と呼ぶことがあります。おおよそ従業員数が30人・50人・100人になるタイミングで起こるとされているため、「30人・50人・100人の壁」といいます。

当記事では、組織拡大の壁である「30人・50人・100人の壁」にぶつかったときの課題と、経営層や人事が対策すべき内容について解説します。従業員数が増えてきている、あるいはこれから組織を拡大させていこうとしている企業の方は、ぜひ参考にしてください。

目次(タップして開閉)

組織拡大の壁【〇〇人の壁】とは

組織拡大の壁とは、組織の成長フェーズで発生する課題をたとえたものです。従業員数が10人の組織と100人の組織で、同じような人材マネジメントをしてもうまくいきません。組織の規模によって、できること・できないことが異なるからです。そのため企業は、増員のタイミングで、組織拡大の壁にを乗り越える必要があります。一般的に30人・50人・100人の節目で課題に直面しやすいことから、それぞれ30人の壁、50人の壁、100人の壁と呼びます。

創業当初の人数が少ないうちは、経営者と従業員の距離も近く、自然と一体感を持って仕事を進められるでしょう。しかし、従業員が増えるごとに少しずつ足並みがそろわなくなり、1つにまとめあげるのが難しくなっていきます。だからこそ、組織の構造や従業員の関係性が変わるタイミングを把握し、事前に組織拡大の壁の対策をしておくことが重要なのです。

30人の壁

30人の壁とは、創業以降、最初にぶつかる組織拡大の壁です。創業メンバー以外の従業員が増え始めて30人程度の規模になってくると、企業は個人の集まりから組織という形への転換を求められます。従業員数が30人を超えるあたりで起こりうる変化と、発生する問題への対処法を解説します。

従業員数30人規模のメリット

従業員が30人以下の少人数組織の最大のメリットは、経営層と従業員、そして従業員同士の距離の近さです。お互いの状況を把握して密にコミュニケーションが取れるため、一人ひとりの個性や意思を尊重した働き方ができるでしょう。社内での合意を取って行動に移すためのハードルが低いことから、スピード感のある意思決定ができるのも大きな強みです。

30人の壁では、従業員規模が30名を超えてくるあたりから、こうしたメリットが失われていきます。

従業員数30人規模のデメリット

一方で、従業員数が30人規模であることのデメリットも存在します。最もわかりやすいのが人的リソースの不足です。従業員が働くほど売上が増える労働集約型のビジネスの場合、どれだけ事業が成長しても組織が追いつかない限り、いつか頭打ちになります。事業を多角化して新しい可能性を探ったり、リスクを分散したりすることも難しいでしょう。

また30人ほどの少ない組織だと属人性が高まりやすく、一部のハイパフォーマーに依存してしまいがちになるのも問題です。30人の壁であるデメリットを克服するため、多くの企業は人員の拡大を目指します。

30人の壁(課題)

組織拡大中の「30人の壁」での課題は、従業員が増えると起こるコミュニケーションの問題です。経営層と従業員で直接話す機会が減り、創業メンバーとは異なる多様な価値観を持った新入社員があらわれることにより、社内で認識の行き違いが起こりやすくなります。

経験の浅い若手を採用するようになると、だんだん従業員の能力に差が生まれ、教育や評価への不満も出始めるでしょう。事務的な手続きの量も増えるため、30人の壁では人事を兼任しているメンバーの負担も大きくなります。

30人の壁の対策・乗り越え方

30人の壁への対策は、意思疎通の効率化をはかるために階層構造をつくることです。従業員が30人を超えると、トップから全員に対して個別に指示を出すことが難しくなるため、従業員を複数のチームに分け、それぞれにマネージャーを配置するなどしましょう。

30人の壁では、一人ひとりとのコミュニケーションの機会も減りますから、1on1などで意識的に話す場を設けるとよいでしょう。従業員同士で認識のズレが起きないよう、評価や育成など暗黙の了解でやっていたようなものを明文化し、仕組みにすることも大切です。

50人の壁

30人の壁の次にぶつかる組織拡大の壁が「50人の壁」です。50人の壁では、従業員が増えて組織の管理コストが高まるうえに、法令上の義務も課されます。従業員数が50人を超えるあたりで起こりうる変化と、生じる問題への対処法を解説します。

従業員数50人規模のメリット

従業員が30人を超えて50人ほどの規模になってくると、少しずつ人的リソースに余裕が出てきて、より大きなプロジェクトや新しい事業展開にも挑戦しやすくなります。即戦力となるメンバーだけでなく、新卒や未経験の若手を採用して育成するようになってくるでしょう。

従業員数が50人を超えてくると、企業としての安定感が増していきます。ひたすら目の前の課題を追うフェーズを脱却して、より長期的な視点で成長を考えられるようになるのが、従業員数50人程度まで組織規模を拡大するメリットです。

従業員数50人規模のデメリット

30人の壁と同様に50人の壁では、組織の拡大により意思決定のスピード感が失われていきます。大企業ほどではありませんが、従業員が50名ほどになれば組織の構造は階層化され、何を決めるにも複数人で段階的に承認しなければならないことが増えるでしょう。

また、固定費の増加も深刻な問題です。従業員が増えるほど人件費も増えますが、同じように売上も増えるとは限りません。オフィスの増床なども必要になってくるため、計画的に利益を出さないと会社が傾いてしまう恐れもあるのです。

50人の壁(課題)

50人の壁は、経営者がすべてを管理・指揮するのが難しくなることです。従業員数が50人規模の組織では、複数の部署やチームに分かれて、それぞれのマネージャーが管理することになります。急に現場で働いていた従業員が管理職になり、慣れないマネジメントで部下の満足度を落としてしまうこともあります。

50人の壁では、人事制度の策定、評価システムの構築、従業員の教育研修、法的な手続きなど、求められる人事業務の量が増えるのも問題になるでしょう。

50人の壁の対策・乗り越え方

50人の壁にぶつかったら、経営者・マネージャー間で目指すべき方向や考え方をそろえておくことが重要です。初めてマネジメントに挑戦するメンバーも多いと思いますので、研修などによってリーダーシップやコーチングスキルの習得を支援するのもよいでしょう。

50人の壁では、人事業務の負担も増えて、経営者やマネージャーの兼任では上手に回らなくなってくることもあります。新しく人事担当者を採用したり、人事システムツールの導入も視野に入れましょう。

100人の壁

組織拡大の壁「100人の壁」では、組織の管理がさらに複雑になります。従業員数が100人に近づくと、ある程度ピラミッド型の構造ができあがりますが、以降はそのまま規模が拡大していくことが多いため、100人の壁は最後の大きな障壁ともいえます。従業員数が100人を超えるあたりで起こりうる変化と、100人の壁で生じる問題への対処法を解説します。

従業員数100人規模のメリット

100人規模の企業になれば、事業の多角化を進めて売上を支える柱が複数ある状況をつくることもできるようになります。従業員数が増えるほど業務の属人性が低くなるため、たとえ数人が離職しても業務が滞るリスクは減ります。

従業員数100人以上の規模まで組織を拡大するメリットは、事業や業務上のリスクを抑えて安定成長を目指せる点です。社外からも安定した会社として見られやすくなるため、採用などの面においてもプラスに働くでしょう。

従業員数100人規模のデメリット

100人の壁では、従業員50人規模のデメリットとして挙げたスピード感の低下が、より大きな問題となります。社内で何度も稟議を通すような体制は、手間が増えることで、従業員の不満につながるかもしれません。

また、従業員が100人を超えてくると、同じ職場にいても互いに面識のない相手があらわれ始めるため、組織としての一体感も失われやすくなるでしょう。人数が増えるほど能力や考え方のバラつきも出やすくなります。そのため、人数が増えても従業員同士、顔と名前が一致できるような人材管理の仕組みをつくると便利です。さらに、多様性を尊重する社内文化の構築も求められるかもしれません。

100人の壁(課題)

100人の壁で浮かび上がる最も大きな課題は、組織が縦割り型の構造になることです。100人規模まで拡大すると、各部署の中で業務や評価が完結できるようになります。

専門性を高めやすくなるなどの利点もあるため、それ自体に問題があるわけではありません。しかし、縦割り型の組織だと、ほかの部署がどんな仕事をしているかわからず、お互いに助け合おうとしなくなることが多くあります。そのため、業務の可視化などが求められるでしょう。

100人の壁の対策・乗り越え方

100人の壁への対策は、部署を超えたコミュニケーションを醸成するような制度の構築です。社内の認識のズレやほかのメンバーに対する無関心を防ぐ目的での仕組みづくりが、従業員100人規模の組織では重要になっていきます。

100人の壁では、組織運営の難易度と負担が高まっているため、人事部を新設したり、人事関連のツールなどを上手に活用することも有効でしょう。

従業員が増えたら人事がやるべきこと

従業員が増えると、企業に課せられる義務も異なります。30人、50人、100人、それぞれの従業員規模で必ずやるべきことをご紹介します。(2022年9月現在)

従業員数30人以上

従業員数30人以上になる前に、10人になった時点で「就業規則の作成」と「安全衛生推進者もしくは衛生推進者の専任」を行わなければなりません。就業規則は従業員の代表から意見書をもらったうえで、労働基準監督署に届け出る必要があります。安全衛生推進者・衛生推進者は、従業員の健康や安全を守るための行動を促す役割です。どちらを選任jすべきかは業種によって異なります。従業員数30人規模の企業であれば、この2つの義務を果たせているか確認しましょう。

従業員数50人以上

従業員数が50人を超えると、「産業医の選任」「衛生委員会の設置」「衛生管理者の選任」「定期健康診断の実施と報告」「ストレスチェックの実施と報告」「休養室の設置」が法律によって義務づけられます。従業員規模から人事に関する手続きの量が増えるため、専任の人事担当者を配置したほうがよいかもしれません。

従業員数100人以上

従業員数が100人を超えると、次世代育成支援対策推進法に基づいて「一般事業主行動計画の策定・届出、公表・周知」が義務づけられます。一般事業主行動計画とは、子育てを含む多様な働き方の実現に向けた取り組み計画のことです。

また従業員を43.5人以上雇用している企業は、障害者を1人以上を雇用しなければなりませんが、従業員数が100人を超えていて未達成の場合は、障害者雇用納付金を納める必要があります。

従業員が増えたら人事と経営者が見直すべきこと

最後に、人事担当者と経営者向けに、従業員が増えても組織運営をスムーズに進めるため、必要な取り組みをご紹介します。

情報管理のペーパーレス化

従業員の情報を紙で管理していると、必要なときにすぐ取り出せず、内容を更新しにくくなります。保管スペースも必要です。集計や計算にも手間がかかりますし、ミスにもつながるでしょう。膨大な資料をデータに移行する作業が必要になる前に、早めにペーパーレス化を進めることをおすすめします。

社員情報の一元管理

紙からExcelなどに移行したとしても、従業員それぞれがバラバラに管理していると、更新漏れが発生したり、データを紛失したりする可能性が高まります。クラウドで一元管理すれば、リアルタイムで確認・更新・共有ができます。一つのデータを編集したら紐づいたほかのデータにも自動で反映されるようにすることも可能です。

人事評価の基準

従業員が少ないうちはお互いの関係性もが近くコミュニケーションも密にとれるため、人事評価への不満は生まれにくいかもしれません。しかし、評価者と被評価者の増加に伴って、明確な評価基準が必要になるでしょう。主観や印象による評価は、不公平感につながるからです。

人材育成計画

創業当初は不足している能力を補うために即戦力を中心に採用する企業が多いです。しかし、採用の難易度やコストを考えると、いつまでもそのやり方で組織を拡大することは難しいでしょう。会社の文化を継承していくという意味でも、将来の経営幹部候補として新卒や若手をどう育てていくかの計画を立てておくべきです。

適材適所の人材配置

組織の規模が大きくなると、社内がいくつもの部署やチームに分かれ、新卒を総合職のような形で採用する機会も増えてきます。その際に本人の希望や適性とは異なる配属をしてしまうと、モチベーションも生産性も低下してしまいます。そのため個人の性格やスキルを踏まえて、人材配置を決めるための仕組みが必要です。

まとめ

組織拡大の壁【30人・50人・100人の壁】とは、組織の成長フェーズで発生する課題をあらわします。人員が増加すると、従業員数30人・50人・100人といった節目でさまざまな問題が発生しますが、事前に準備しておけば避けられる問題もあります。スムーズに組織拡大を進めるためにも、早いうちに社員の管理体制を整えておくことをおすすめいたします。組織拡大の壁で発生するコミュニケーション課題や組織構造の変化への対応には、人材管理システムの導入も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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