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従業員満足度の指標とは? 基準となる項目や施策方法もご紹介!

従業員満足度の指標とは?基準となる項目や施策方法もご紹介!

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従業員満足度の指標は、満足度を測定するうえで基準として用いられ、バランスの取れた調査を実施するために重要です。

しかし、従業員満足度向上を目指す企業の中には「従業員満足度を実施したものの効果が感じられない」「どのような内容で調査を実施すれば効果的なのかいまいちわからない」と不安を抱えているケースも少なくありません。

そこで当記事は、従業員満足度調査の指標について8つの項目を中心に解説しながら、満足度調査の方法や施策例もご紹介します。

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目次(タップして開閉)

    従業員満足度の指標とは

    従業員満足度の指標とは、従業員が企業にどれくらい満足しているかを知るための「基準」です。

    企業における経営指標の中でも、人材獲得などの観点から重要な基準とされています。従業員満足度を測定する際は、従業員満足度の指標を用いて、今後の対策を検討することが重要といえます。

    従業員満足度の具体的な指標

    従業員満足度の指標として、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが作成した『ES調査 調査項目の体系』をもとにご紹介します。

    ・仕事満足度
    ・職場満足度
    ・上司満足度
    ・会社風土満足度
    ・処遇満足度
    ・福利厚生満足度
    ・経営満足度
    ・総合満足度

    参照:『ES 調査とそれに基づく組織改革』労働政策研究・研修機構

    仕事満足度

    従業員満足度の指標の1つめは「仕事満足度」です。仕事満足度はさらに細かい3つの項目に分類できます。

    項目詳細
    仕事内容満足度自分の役職などを踏まえて仕事の内容や量が適切かどうかを測る指標
    人材育成満足度仕事から得られる知識やスキルなど、直近3年間での成長を測る指標
    仕事継続満足度会社への愛着や将来の展望など、今後の勤続意欲を測る指標

    職場満足度

    従業員満足度の指標の2つめは「職場満足度」です。職場満足度は、職場で行われるノウハウ共有やメンバーを称賛する雰囲気、人間関係などに対する満足度を測る指標です。

    上司満足度

    従業員満足度の指標の3つめは「上司満足度」です。上司満足度は、職場の上司に対する印象や思い、信頼関係やマネジメントについてを測定する指標です。

    会社風土満足度

    従業員満足度の指標の4つめは「会社風土満足度」です。会社風土満足度は、会社の雰囲気や姿勢などをあらわし、細かい3つの項目で構成されています。

    項目詳細
    会社風土満足度挑戦する雰囲気や市場をふまえた迅速な判断や対応、従業員を大切にしている程度に関する指標
    会社インフラ満足度情報インフラの充実や業務上必要な設備の整備、リスク管理の徹底に関する指標
    会社風紀満足度セクハラの有無や対策、ルールやマナーの順守に関する指標

    処遇満足度

    従業員満足度の指標の5つめは「処遇満足度」です。処遇満足度は、従業員の評価や給与にかかわるものであり、4つの項目から構成されています。

    項目詳細
    人事評価満足度人事評価の公平性や納得感、評価基準の明確性や統一感などに関する指標
    給与等満足度業務内容や成果を踏まえた年収の妥当性、処遇への反映度に関する指標
    個人目標満足度目標関連について話し合う機会に関する指標
    労働時間満足度労働時間や休日休暇の適切さに関する指標

    福利厚生満足度

    従業員満足度の指標の6つめは「福利厚生満足度」です。

    働き方の自由度や柔軟性、退職金や年金制度、慶弔への配慮がなされた制度など、安心して働ける福利厚生が整っているかやライフワークバランスを保って働けているかどうかを測る指標です。

    経営満足度

    従業員満足度の指標の7つめは、「経営満足度」です。

    経営満足度は、会社の経営方針やビジョンへの共感度、会社の将来性を測る指標です。

    会社の経営理念やビジョンへの共感は、生産性の向上や目標達成にかかわり、成果や業績にもつながるため、重要な指標の一つといえるでしょう。

    総合満足度

    従業員満足度の指標の8つめは、「総合満足度」です。

    会社や組織、仕事について総合的に満足しているかどうかの指標です。総合満足度以外の指標は、不満や不安があっても、総合的に考えると満足しているケースもあります。

    各項目で多少の不安がある場合も過度な心配は不要なことが多く、著しく満足度が低い項目や総合満足度が低い企業は注意が必要です。

    従業員満足度の指標を用いるときは、細かい項目だけに注目するのでなく、全体的なバランスを見ながら参考にしましょう。

    従業員満足度が重視される理由

    従業員満足度が重視される具体的な理由をご紹介します。

    定着率が安定する(離職率改善)

    従業員満足度が重視される理由には、人材の定着率の安定が挙げられます。

    従業員満足度が高い企業では、従業員が安心感や満足感を抱いて働けるため、離職リスクを軽減できるためです。

    人材の定着率が安定すると、今いる従業員の労働力を確保し続けられるだけでなく、採用活動における企業のイメージアップにもつながり、新たな人材確保にもつながるでしょう。

    生産性が向上する

    従業員満足度が重視される理由は、生産性向上も挙げられます。

    会社への満足度が高い従業員は、意欲的に仕事に取り組み、目標達成に向けて無駄のない行動を取るようになるでしょう。

    人材不足の課題を抱える企業が多いなか、既存の人材で生産性を高められると、業績にもよい影響があるはずです。さらなる成長意欲や成果にも結びつきやすくなり、全体に好循環が生まれるでしょう。

    顧客満足度が向上する

    従業員満足度が重視されるのは、顧客満足度を高めるためという理由もあります。

    従業員満足度が向上すると、従業員一人ひとりの業務パフォーマンスが向上し、より質の高いサービスや製品が提供されるでしょう。

    その結果、サービスや商品を受け取る顧客の満足度も向上し、会社の業績にもよい影響を与えることが期待できます。

    従業員満足度の計測方法

    従業員満足度の指標とは?基準となる項目や施策方法もご紹介!

    従業員満足度を計測するために活用される手段には「従業員満足度調査」や、全体感を把握するのに役立つ「サーベイ」があります。「サーベイ」を実施する場合、従業員満足度調査と併用するとよいでしょう。

    従業員満足度調査やサーベイの種類について、ご紹介します。

    従業員満足度調査

    従業員満足度調査とは、文字通り従業員の会社や仕事に対する満足度を測定する調査です。従業員満足度調査は、専用ツールを自社に導入して実施する方法や外部サービスを活用する方法があります。

    組織サーベイ

    組織サーベイとは、組織状況の把握と改善のために用いられます。

    従業員が組織全体に感じていることだけでなく、部署同志の意識差を把握するためにも役立ちます。組織の問題点や課題を抽出して対策を行うことで、人材の離職防止や定着率向上が期待できるでしょう。

    従業員サーベイ

    従業員サーベイとは、企業が従業員に対して実施する調査です。従業員の考えなどを測定して数値化し、さまざまな人事施策の企画立案などに役立てられます。

    従業員満足度は、会社の対する「満足度」に重きを置いているのに対し、従業員サーベイは調査の範囲や対象がより広いです。

    本来定性的で曖昧(あいまい)な部分を数値化して対策を立て、組織の改善や従業員満足度の向上にもつなげられるでしょう。

    パルスサーベイ

    パルスサーベイとは、従業員満足度の意識調査として用いられます。高頻度で実施され、現時点での問題点や課題を把握しやすいことが特徴です。

    頻繁に従業員の意識調査を行うと、問題の早期発見につながるため、解決にもつながりやすいというメリットがあります。

    従業員の不安をできるだけ迅速に解決できると、会社に対する信頼感も増し、従業員満足度の向上にも寄与するでしょう。

    エンゲージメントサーベイ

    エンゲージメントサーベイは、従業員が抱く企業への愛社精神(=エンゲージメント)を測る調査です。一般的にエンゲージメントが高いほど、愛社精神が高いため、離職率が低いとされています。

    エンゲージメントサーベイでは、会社の問題点などを数値化するため、効果も測定しやすいでしょう。

    モラールサーベイ

    モラールサーベイとは、勤労調査や従業員満足度調査として用いられます。

    日本語では「士気」などと訳されるモラールですが、モラールサーベイでは、従業員が仕事そのものや会社に抱いている感情を把握するものです。

    目的や目標を達成するために、士気の低下を招くような問題点を見つけて対策を実施できると、士気を高く保てるとともに、職場環境の改善や従業員の意欲向上が期待できるでしょう。

    従業員満足度向上のための施策例

    従業員満足度を向上させるための施策として、具体的な施策例をご紹介します。

    経営理念やビジョンへの共感を高めるための施策

    経営理念やビジョンへの共感を高めるための施策例として、

    ・毎月全社ミーティングを実施して経営方針やビジョンを共有する
    ・企業の価値観や行動指針を示したクレドカードを配布する
    ・評価項目に経営理念やビジョンの理解を含める

    などが挙げられます。

    仕事そのものへの意欲や満足度を高める施策

    仕事そのものへの意欲や満足度を高める施策例として

    ・面談や1on1を実施してキャリアプランやビジョンをヒアリングする
    ・人材のスキルや経験、希望を踏まえて適切な人材配置を行う
    ・従業員が仕事を通して活躍や成長ができるサポート体制を整える

    などが挙げられます。

    職場環境を改善するための施策

    職場環境を改善するための施策例には

    ・家庭事情や状況に配慮した柔軟な働き方を認める
    ・制度を見直して休暇を取りやすくする
    ・労働時間の管理を強化する

    などが挙げられます。

    適切なマネジメントや評価を行うための施策

    適切なマネジメントや評価を行うための施策例には

    ・評価方法や基準の明確化や統一をはかる
    ・客観的で納得感のある評価制度を導入する
    ・上司とのコミュニケーションを活性化して信頼関係を強化する

    などが挙げられます。

    待遇への満足度を高める施策

    待遇への満足度を高める施策例として

    ・昇進や昇格の基準を透明化して全体に周知する
    ・評価や成果に応じて待遇に反映する仕組みを整備する

    などが挙げられます。

    福利厚生の充実させる施策

    福利厚生の充実させる施策例として

    ・自社独自の福利厚生を導入する
    ・福利厚生に関するアンケートを実施する
    ・慶弔に配慮した制度を整備する

    などが挙げられます。

    良好な人間関係を構築するための施策

    良好な人間関係を構築するための施策例として

    ・他部署との交流会や社内イベントを開催する
    ・メンバーを称賛する制度を導入する
    ・部署やプロジェクトごとに親睦会やランチ会を開催する

    などが挙げられます。

    従業員満足度調査を行う際の注意点

    従業員満足度調査を実施する際に理解しておきたい注意点をご紹介します。

    従業員満足度調査の実施について周知する

    従業員満足度調査を実施する場合、調査実施に関する内容を周知しましょう。

    あらかじめ、

    ・調査の目的
    ・実施概要
    ・調査結果の活用

    などについては、最低限周知しておきましょう。

    少なからず調査に協力する従業員にとって時間と手間がかかるためです。

    また、従業員満足度を調査するメリットや他社事例なども含めて説明できると、より従業員の理解も深まって協力を仰ぎやすくなるでしょう。

    従業員満足度調査の指標を意識した内容にする

    従業員満足度調査を実施する際は、指標を意識した構成を意識しましょう。自社で作成する場合はアンケートの設問設定で反映させます。

    外部サービスを活用する際は、事前にアンケートに関する要望を相談したり、指標を意識した設問が用意されたサービスを選定したりするとよいでしょう。

    匿名性に配慮する

    従業員満足度調査では、従業員の本音を引き出すことが重要であるため、匿名性を採用するとよいでしょう。質問項目によっては、素直に回答できない項目もあるため、匿名で誰の回答かわからないような仕組みなら、回答者も安心して本音で回答できるはずです。

    表現や記述を工夫する

    従業員満足度調査では、従業員が回答しやすいように設問の文章や表現方法に注意と工夫が必要です。

    設問の文章が回答を誘導するような表現になっていたり、自由記述の回答が多すぎたりすると、本音を引き出せずにあまり意味のない調査になってしまう危険性があるためです。

    適切な設問文章が設定されていることや、数値の記述や選択肢から選ぶ回答方式で構成されている調査を設計し、実施するとよいでしょう。

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    まとめ

    従業員満足度調査における指標としては

    ・仕事満足度
    ・職場満足度
    ・上司満足度
    ・会社風土満足度
    ・処遇満足度
    ・福利厚生満足度
    ・経営満足度
    ・総合満足度

    が活用できます。

    これらを指標として測定することで、従業員の満足度をバランスよく測定できるでしょう。

    また、従業員満足度を測定する際は、満足度調査だけでなく、各種サーベイの併用もおすすめです。

    従業員満足度調査や各種サーベイの実施は、専用サービスを活用する以外にも、ツールやシステムを自社に導入する方法もあります。

    従業員満足度調査の目的や運用計画に応じて、より効果的に実施できる方法を検討してみましょう。

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    記事監修

    監修者

    スマカン株式会社 代表取締役社長 唐沢雄三郎

    一貫して現場に寄り添う人事システムの開発に注力している起業家。戦略人事情報・人材マネジメントシステム、マイナンバー管理システムをはじめ、近年はタレントマネジメントにまで専門領域を広げ、着実に実績を積み上げている。主力製品は公共機関など多くの団体・企業に支持され、その信頼と実績をもとに日本の人材課題の解決に貢献している。

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