• 2022.07.22
  • タレントマネジメント
  • 人事戦略

組織診断ツール・組織サーベイとは? ビジネスでの意味・目的・種類、導入時の失敗例を解説

組織診断ツール・組織サーベイとは? ビジネスでの意味・目的・種類、導入時の失敗例を解説

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近年、組織診断ツールや組織サーベイを導入する企業が増えてきました。一方で「サーベイ」「アンケート」のように組織の現状を把握するための手段が増え、「組織診断って何?」と混乱している担当者、導入に踏み切れない企業もいるでしょう。

当記事では、組織診断の目的、種類、メリット、デメリット、よくある失敗例などを踏まえて、用語の意味を整理してご紹介します。

目次(タップして開閉)

組織診断について

まず始めに、ビジネスにおける組織診断の意味と、組織診断を支援するツールについて理解を深めましょう。

組織診断とは

組織診断とは、従業員のモチベーション、エンゲージメント、職場の人間関係といった自社の状況を定量的に分析して問題を把握するためのものです。診断の結果は労務管理だけでなく、組織開発にも活用されることが多くなってきました。

組織診断ツール・組織サーベイとは

組織診断ツールとは、組織診断を支援するツールのことです。組織や従業員の抱える問題を可視化して、生産性向上や離職率改善などに必要な施策を検討するのに役立ちます。

組織サーベイは組織診断ツールの一つで、従業員のモチベーションやエンゲージメントなどを客観的に把握するために実施される調査です。

組織サーベイと混同されがちなのが社内アンケートと社内リサーチです。社内アンケートは質問項目を記載したツールですが、組織サーベイはアンケートの実施、結果の集計・分析・評価のプロセスを意味します。また、社内リサーチは詳細を調査するのに対して、組織サーベイは全体像を調査します。

サーベイとは

サーベイとは、企業における組織課題や従業員の意識など、物事の全体像を把握するために、広く行う計測や測定です。従業員からデータを集めることで問題を把握し、その結果に合わせた適切な施策で組織を改善したり強化したりすることを目的とします。

サーベイはセンサスとパルスサーベイの2つに大きく分かれます。どちらのサーベイを実施するかは目的によって異なります。

センサス

センサスは半年~1年の周期で50~100問程度の質問に回答してもらうサーベイです。質問数が多いため、組織や従業員のさまざまな側面についてデータを取得できるメリットがあります。一方、従業員の負担になりやすいというデメリットもあります。

パルスサーベイ

パルスサーベイは1週間~1か月の周期で5~10問程度の質問に回答してもらうサーベイです。短期間で何度も実施するため、進捗状況をリアルタイムで把握したり、速やかに問題を解決したりできるメリットがあります。

一方、中長期的な視点で施策を考えたり、原因を深く掘り下げたりする際には効果が薄いというデメリットもあります。

組織診断ツール・組織サーベイで明らかにすること

組織診断ツールや組織サーベイでは、従業員満足度、エンゲージメント、ストレスなどを明らかにできます。

近年、労働安全衛生法の改定によって、従業員が50人以上の事業場ではストレスチェックの実施が義務付づられました。そのため、従業員のメンタルヘルスを重視し、職場環境の改善に取り組む企業が増えています。

組織診断ツール・組織サーベイは問題を発見するだけではない

組織診断ツールや組織サーベイで問題を発見したあとは、具体的な施策を行っていくことが大切です。

組織診断ツール・組織サーベイが求められる背景

近年、多くの企業が組織診断を導入しています。その背景には、少子高齢化による労働力人口の減少や、国が推進する働き方改革があります。企業にとって優秀な人材を確保し、離職や休職を防ぐことが重要な課題となっています。

また、従業員が長時間労働やパワハラなどで心身に不調をきたさないように、労働条件や職場環境を整備することが企業に強く求められています。

組織診断ツール・組織サーベイの目的・役割

組織診断ツールや組織サーベイの目的は組織改善です。調査の結果を踏まえて、従業員のモチベーションやエンゲージメントを高め、生産性向上につなげるための施策を行います。また、優秀な人材の離職防止対策を考える上でも結果を活用できます。

近年は従業員のコンディションの把握が、組織診断の役割として重視されています。心身の不調が見られる従業員に対しては、業務量を減らすなどの配慮が必要だからです。

組織診断ツール・組織サーベイ 種類ごとの目的・活用法

組織診断ツールや組織サーベイのそれぞれの目的と活用法をご紹介します。自社の状況に合わせていずれかを選択して実施するとよいでしょう。

従業員満足度調査

従業員満足度調査は、給与や福利厚生など、会社から提供されるものに従業員がどの程度満足しているかを把握するための調査です。

従業員の満足度を高める施策の検討を行ったり、人事課題を明確にしたりするのに役立ちます。ただし、従業員満足度調査の結果は業務効率化に活かしにくいため、生産性向上の効果をあまり期待できない点に要注意です。人事部が中心となって実施します。

エンゲージメント調査

エンゲージメント調査は、従業員が自社に対してどのくらい愛着を抱いているかを把握するための調査です。組織課題を可視化したり、人事施策の費用対効果を測定する指標として活用したりするのが目的です。

また、離職率が高い場合、従業員が離職する本当の理由を探るのにも役立ちます。ただし、組織全体の状況を把握するための調査なので、従業員一人ひとりを特定するのは困難です。人事部だけでなく経営企画部や管理職も中心となって実施することがあります。

ストレスチェック

ストレスチェックは、従業員が自分のストレス状況について知るために行われる簡易的な検査です。労働安全衛生法第66条の10を根拠として、従業員が50人以上の事業場で、すべての労働者を対象に年1回のストレスチェックの実施が義務づけられています。

従業員が自分のストレス状況に意識を向けてメンタルヘルス不調を未然に防ぐと同時に、事業者が結果を踏まえて職場環境を改善することが目的です。

従業員のプライバシー保護や不利益取り扱いの防止が義務づけられていることから、人事部はストレスチェックの実施者になれません。医師や保健師などを実施者として選定する必要があります。

組織診断ツール・組織サーベイのメリット・デメリット

組織診断ツールや組織サーベイにはメリットだけでなくデメリットもあります。

組織診断ツール・組織サーベイのメリット

組織診断ツールや組織サーベイには、組織の状況を客観的に把握したり、問題を可視化したりできるメリットがあります。上司との面談ではなかなか聞き取れない従業員の本音や不満を収集できます。

これらのデータは組織風土や人事制度の改善に活用するだけでなく、優秀な人材の離職防止にも役立てるとよいでしょう。

組織診断ツール・組織サーベイのデメリット

組織診断ツールや組織サーベイのデメリットは、企業や従業員にとって手間とコストがかかることです。人事部などが中心となって組織診断の計画を立て、従業員に周知し、実施したあとも回収や分析などを行わなければなりません。

外部のコンサルティング会社のサービスを利用することもできますが、コストがかかるのは避けられません。また、従業員も日々の業務のほかに組織診断に取り組むのは負担です。面倒になっていい加減な回答をするようになるリスクもあります。

組織診断ツール・組織サーベイ導入ポイント

組織診断ツールや組織サーベイを導入して、すぐに実施すればよいというわけではありません。組織診断を成功させるためのポイントを4つ紹介します。

目的の明確化と従業員への周知

まずは組織診断を行う目的を明確化することが大切です。

たとえば、「直近1年間で離職率が高くなった。その原因は、リモートワークの推進によって、従業員同士のコミュニケーションが減少し、孤立感を抱く従業員が増えたことが原因なのではないか」というように、仮説を立てましょう。

そして「リモートワークの推進に対する従業員の不満を把握する」「従業員同士のコミュニケーション量を客観的に測定する」といった具体的な方針に落とし込みます。

次に、事前に従業員へ目的を周知しましょう。何のために組織診断を行うのか、どのように結果を活用するのかを伝えて、従業員一人ひとりの協力の必要性と重要性を理解してもらいます。資料を作成して、従業員全員が見られる場所に置いておくのもよいでしょう。

手法の検討と質問項目の設計

まずは、目的に応じて、センサスかパルスサーベイか、従業員満足度調査かエンゲージメント調査かなど、採用する手法を検討します。手法が決まれば、誰が実施者となるのか、どのくらいの頻度で実施するのか、どのツールを使うのかなども決まります。

次に、目的を実現するのに適した質問項目を設計しましょう。あれもこれもと項目に盛り込むと質問数が多くなります。そうすると、従業員の負担が増して、正確な回答を得にくくなります。質問数は必要最小限に抑えるのがポイントです。

サーベイ実施と結果の分析

サーベイを実施したら、進捗状況を確認しましょう。回答率の少ない部署や現場があれば、実施者がリマインドを行います。

従業員から疑問が寄せられた場合には対応し、必要に応じて全従業員と情報を共有します。全従業員の95%以上の回答率を目指すとよいでしょう。

回収したアンケートは結果を集計して分析します。各項目の得点だけに注目するのではなく、それぞれの部署や現場の状態も踏まえて、その得点になった原因を解明することが大切です。

また、部署や役職などの属性で分類して得点を計算して比較してみると、新たな発見があるかもしれません。

振り返りとフィードバック

組織診断が終わったら必ず振り返りを行いましょう。想定通りに情報を収集できたか、費用対効果は適切だったかなどを検証します。

よかった点は次回にも活かす一方で、悪かった点は手法を見直すといった改善が必要です。PDCAサイクルを回して、より効果的な組織診断を目指します。

また、組織診断をやりっ放しにすると、従業員の間から「あのアンケートには何の意味があったのか?」といった不満や不信感が生まれ、次回以降に協力してもらいにくくなります。得られた結果をもとに従業員へフィードバックを行ったり、改善のための具体的なアクションを実行したりすることが大切です。

組織診断ツール・組織サーベイ導入時の失敗例と注意点

組織診断ツールや組織サーベイを導入したものの、活用できなかったり、形骸化してしまったりすることも少なくありません。このような失敗例と注意点をご紹介します。

従業員のエンゲージメントが下がる

組織診断の目的が事前にしっかり周知されていないと、従業員の間に「回答内容によっては人事評価に影響するのではないか?」「ただでさえ忙しいのに業務が増えて煩わしい」「会社は社員に不利な条件を押しつけようとしているのかもしれない」などの不満や不信感が生じます。

結果として従業員のエンゲージメントが下がりかねません。事前周知を徹底するだけでなく、疑問や不安のある従業員の問い合わせに真摯に応じる必要があります。

具体的な改善策がわからない

組織診断の結果を現場に伝えて改善を促すことは大切です。しかし、人事部が「従業員同士のコミュニケーションを活発化させましょう」のような抽象的な提案をするだけでは、現場では何をすればよいかがわからずに混乱します。

具体的なアクションを提案することが大切です。コミュニケーションの活発化が目的ならば、1on1ミーティングを定期的に実施するなどの施策が考えられます。管理職が率先して挨拶するといった簡単な取り組みから始めてもよいでしょう。

得点だけを見て改善しようとする

得点が低い項目から改善するのが正しいとは限りません。得点の低い項目の中には、従業員が軽視している項目や興味がない項目が多く含まれているからです。

たとえば、社内イベントの満足度に対する得点が低いという結果を得られたとします。しかし、従業員の多くが社内イベント自体を快く思っていないなら、「社内イベントの内容を充実させる」という施策は意味を成しません。

得点だけを見るのではなく、従業員の声にも耳を傾けましょう

改善のためのアクションが実行されない

人事部が中心となって改善のための具体的なアクションプランを提案しても、現場でそのプランが実行されないことがあります。また、実行されたとしても、改善が成功しているのかどうかの検証をしなければ、やりっ放しになってしまいます。

アクションの進捗状況を確認したり、アクションの効果を検証したりすることを怠らず、アクションについてもPDCAサイクルを回していく必要があります。

組織の現状を見える化して、人材マネジメントに活かすには

当記事は組織診断ツール・組織サーベイの意義や種類、メリット・デメリット、よくある失敗例について解説しました。

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記事監修

監修者

スマカン株式会社 代表取締役社長 唐沢雄三郎

2008年より、一貫して現場に寄り添う人事システムの開発に注力している起業家。戦略人事情報・人材マネジメントシステム、マイナンバー管理システムをはじめ、近年はタレントマネジメントにまで専門領域を広げ、着実に実績を積み上げている。主力製品は公共機関など多くの団体・企業に支持され、その信頼と実績をもとに日本の人材課題の解決に貢献している。

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